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平々凡々に暮らしたい~異世界転生を300回繰り返した結果~  作者: 活字中毒者
ハジマリの霊視官
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周囲からのリクへの評価

本日一話目

ストックが溶けていく・・・休日に書き溜めないと





「喉乾いた・・・っていうか疲れた」


「お疲れ様。私も話聞けて良かったわ。かなり勉強になったし・・・・よくよく考えたら組合にフリーパスで行ける私って今までかなりもったいないことしていたかしら?」


「今頃気が付いたか・・・まあ、どっちにしろ当面の間は護衛の訓練と武術の訓練、気功術の訓練で予定が埋まるからどうしようもないぞ」


「そうよね・・」


 ヒカルは若干遠い目をしながらそう言った。彼女も護衛官としてやる気はあるが、それでも青春時代が訓練で終わることに何も感じないわけではないのだ。


「まあ、いいじゃねえか。俺もリクが前に通っていた道場で今も武術訓練してっけど、かなり楽しいぜ?これからはよろしくな!ヒカル!」


「こちらこそ・・・って、タケル君ってスカイボール部員なのに道場にも通っているの?どんだけ体力あるのよ!」


「俺から言わせりゃふたりとも体力お化け。どっちもどっちだな」


「「いや、リクが言うなし!」」


 リクが呆れながら2人に突っ込むと、ヒカルとタケルになぜかリクは逆襲を受けた。


「は?なんでだよ。俺は明らかに体力じゃお前らに劣るぞ?」


「いや、リクってさ平々凡々、私はフツーの男子高校生ですって顔している・・・っていう顔していたけどさ・・・全然普通じゃないじゃん?」


「ハア!そりゃ、確かに霊視能力は高いけどよ、そんなもんは生まれつきだし」


「「そうじゃねえよ!(ないわよ!)」」


「霊視能力が高い、それはまあいいだろう。それは置いといて、だ」


「知識量ハンパないし?」


「最強ってわけじゃないけど、戦闘能力かなり高いし?」


「私、こいつになんでもありで本気で逃げられたら追いつける気がしないわね」


「なるほど・・ってことは逃走能力の方が高いか?」


「それに心も図太いわね。私が会った霊視官ってもっと繊細な人が多かったわ」


「図太いってなんだよ。せめて心が強いと言え」


 リクが嫌そうにそう言った。


「強いって感じじゃねえんだよな」


「うん。やっぱり図太いがあっているわね。それに料理はプロ並みだし」


「だよな。下手な店で食うよりリクの方が数倍美味い。あと音楽もかなりすげえよな」


「あ、やっぱりそうなんだ。楽器の演奏は聞いたことないけど、魔法だけで音楽流していたわね、こいつ」


「そうなの?それは逆に知らねえわ。おい、リク後で聞かせろや」


「お前らな・・・」


 リクは若干照れ隠しもあって、二人を睨みつけた。ただ『芸』と『食』を司る、リサやミサはかなり喜んでいた。リクとて褒められて悪い気はしないがあくまでリクの目標は、平々凡々に・・・それは無理そうなのでもう少し下方修正して、平穏な生活を送ること、である。ここで目立ちすぎる訳にはいかないのだ。


「というか、リクってなんでそんな目立つのが嫌いなんだ?」


 挙句の果てにタケルはこんな質問をしてきた。これにはさすがのリクもあきれて答えた。


「いや、お前。それ霊視官にきくか?普通、他人の思念波に影響を受けやすい霊視官って平穏な日常を望むもんだぞ?」


 霊視官に対しての印象は、霊視官たちと一般人では大きく違う。多くのクラスメイト達はリクの言葉に結構驚いていたが、ヒカルとタケルは一切気にしなかった。それどころかリクに対して言い返した。


「「いやだって、リクって普通じゃないじゃん(でしょ)」」


「ハア?」


 下手すれば誹謗中傷にもなりかねない言葉に、さすがに納得がいかない。リクはそう思って不満そうな顔をした。しかし二人はそんなこと一切気にせず話し続ける。


「いや、普通とか知らねえけどよ。そんな繊細な奴がスカイボールの時あんなに暴れるわけないじゃん」


「ウッ!」


「私の依頼の時もそうね。私が魔法使えなくなっていイラついてかなり八つ当たりしたのにアンタ、テンで気にしてなかったじゃない。完全にスルーされたし」


「グっ」


 何も言えないとはまさにこのこと。リクは変なうめき声をあげるのみだった。


「目立つのが嫌ってどうせあれだろ。他人の視線が嫌とかそんなんじゃなくて、単に面倒くさいだけだろ」


「ああ、確かに。絶対そうね」


「・・・お前らなぁ。そこまでわかっているのならほっとけよ!そっとしておけよ!見ろよ!周囲のみんなの俺の印象、完全に変わったじゃねえかよ!」


(もはや、平々凡々も平穏な高校生活も不可能だと判断します)


(ああ、そうだな!完全にこいつらのせいでな!)


(しかし、悪いことばかりではないかと。周囲の好感度は確実に上がっていますし、隔意を持った生徒たちもかなり減ったように見受けられます)


(ああ、そうかい!報告ありがとよ!)


 リクはやけっぱちになりながら念話でミオに答えた。


 (ヒカルはともかく、タケルは確実に)意図してのことではないだろうが、ジンの一件もありリクはAクラスの生徒たちに『霊視官』としてではなく、『ただのリク』として見られるようになった。


 それがいいかどうかは別にして、リクに『平穏な日常』はもう来なさそうである。Aクラスの中でリクだけがそのことに対して不満を覚えていたが、他の生徒たちはどこか面白そうにしていた。


 なお、余談であるがAクラスを筆頭にキサラギ第一高校の生徒たちは、『霊視官』に対する偏見が薄い(というか一部の人々はもはやなくなった)ので、霊視官たちから好まれるようになり、気に入った霊視官の協力もあって有能になり昇進するものが増えたという。しかし、それはまた別の話である。





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