リクの友人たち
本日二話目
今日はこれで最後です。
「で?なんのようだ?」
「なんの用だとは失礼しちゃうな~。ボクはリクが急に引っ越しちゃうからどうしたものかと思って探していたのに・・・こーんな美人さんと一緒に暮らすことになっているなって」
「教える時間もないぐらい急に決まったことなんだよ」
「急に、ねえ」
「で?実際なんで引っ越したんだ?なんか見知らぬ同居人も増えているみたいだし」
「あー!タケルってば、ダメだよいきなりそんなまじめな話をしちゃ。せっかくいじれ・・・コホン。面白そうなことになっているのに」
「俺にすら彼女がまだいないのに、リクにいきなり彼女ができてそれも同居とかありえんからな」
「おい、そういう理由かよ。っていうか中学の時の前の彼女はどうした」
「んあ?とっくに別れたけど?」
「お前な・・・って、どうしたんだよヒカル。そんな呆けた顔をして」
「いや・・・なんていうか。リク、アンタって普通の友達もいたのね・・・意外」
「・・・それは、喧嘩を売っているのか?今俺は機嫌が悪いからなんなら買うが?」
「えっ?あ・・・いや。ごめん。ただ本当に意外だったから」
「『意外』に加えて、普通の友達『も』・・・ねえ。なんかリクに普通じゃないお友達がいるみたいな言い草だねぇ」
「あ!その・・・」
「アホ」
どうもヒカルはウソや腹芸が本当に苦手らしい。リクはあきれながらミクとタケルにある程度事情を話すことにした。
「ヒカルは俺の仕事関係の人だよ。今は詳しくは言えない。俺やヒカルから言えるのはそれだけだ」
「『今は』ってことはあとで教えてくれんのか?てっきり秘密主義のリクのことだからはぐらかして終わりかと思っていたぜ」
「『俺が』秘密主義なんじゃなくて『仕事上』の秘密が多いだけだ。適当なこと抜かすな、アホ」
「ふ~ん。ま、いいか。リクがなにか隠していることとか、実は‥ってもうスカイボールでやらかしちゃっているから実はじゃないか・・・ランクのわりに強いことなんてわかり切っていたことだし」
「あ、そのランクも変わるから。週明けから俺もヒカルもAクラスに編入予定だから。タケルいろいろと教えてくれ」
「はあ!ってそうか、だから学校も変に騒がしかったのか。けど途中編入ってできるのか?」
ヒノモトの、というかこの世界の一般的な学校のクラス分けは基本的に魔法師としてのランクで決まる。そのランクは年に一度測定されるので、その時の測定結果によっては編入もなくはない。
しかし年度の途中から、というのは前代未聞である。
「できるできないじゃなくて、もう決まっているんだよ」
「ふ~ん。途中編入に、ヒカルちゃんに、それに仕事上の秘密・・・・ね」
「ミク。お前の頭の回転の速さならもう気が付いているんだろ?タケルも勘づいているんじゃないか?」
「ん~?俺はいまいちわかってねえぞ?まあ、リクが昔からすごいことは知っていたし、ランクが実力相応になるならいいんじゃねえか?ってぐらいだな」
「まあね。でも証拠は持ってないし、下手に聞いたら藪蛇になりそうだから聞かないけど・・」
「なら一々突っ込んでくるなよ。うっとうしい」
「ま、そうしとくか。残念、せっかく普段はスキが少ないリクのことをいじるチャンスだと思ったのに。まあ、いっか。話は変わるけど、ならヒカルちゃんの転校の歓迎パーティーと引っ越し祝いをしないとね」
「あほか。そんな時間ねーよ。まだ片付けほとんど終わってないんだから」
「なんのなんの。4人でやればすぐ終わる。リクは適当にボクたちの分も昼ご飯作ってよ。後で材料費ぐらい払うからさ。ちゃんとしたパーティーは、片づけ終わって夕方からだね」
「えっと、私は別にそんな・・・」
「いーのいーの気にしないで。ただ騒ぐ口実が欲しいだけだから」
「は、はあ」




