仲裁と魔想曲の応用
本日二話目。
超短いです。
「うっわぁ~、開けたくないんですが」
「頑張ってリっくん、ヒカルちゃん!アカリお姉ちゃんは陰ながら応援しているぞ!」
そういいながら5mほど後方で、アカリはヒカルとリクに声援を送っていた。もはや知らぬは当人ばかりなり。先ほどまでタツヤ(とヒカル)に対して最悪の印象を抱いていた組合の職員たちも、事情を知った今、同情的である。
ヒカルは緊張からか何故か敬語になってヒカルに話しかける。
「ねえ?ヒカルさん。やっぱりあなたが最初に行くべきでは?」
「私も知らなかったのよ。うちの家が組合やアンタの力目当てで飛びついた礼儀知らずと思われているなんて」
「同じく・・・なら」
「なら公平なジャンケンの結果に従わないとね?」
「グっ・・・仕方がない、行くか」
そう言ってリクは閉鎖室の前に簡易の思念波遮断フィルタを展開し、これ以上周囲に影響が大きくならないようにしてから、部屋の扉に手をかけた。
「すみません、失礼しま~す」
「ちょっと!もう少し大きな声で言いなさいよ!」
「ヒカルさんこそ!もう部屋に入ったのですから、お父さんを止めてくれてもいいんですよ?」
「ハア!アンタの役目でしょ!」
リクとヒカルが入ったことにも気が付かないほど、今にも魔法が飛び交いそう険悪な空気。それから逃れるように小声で話しながらひっそりとリクとヒカルは部屋の中に入った。
(リク様。これは仕方がないかと・・)
(はあ、そうするしかないか・・・まさか支部長までストッパーに回ることなくキレているとは・・・)
リクはミオと話をするとあきらめた様子で閉鎖室の中で黙り込んでいる(にらみ合っている)3人を見つめた。どうやらリクたちが中に入ったことに気が付かないほど怒り狂っているらしい。
(しかたがない・・)
リクは諦めてから、3人に向き直り・・・パンッ!と1つ柏手を打った。その音は文字通り周囲の言葉が耳に入らないほどおこっていた3人の耳へと、不思議と響き渡り、そして、3人の心は突然、凪の状態になった。当然リクの魔法で魔想曲の応用技である。
「今のうちだ、ヒカル!タツヤさんへの説明を頼む。俺はツカサさんと支部長に詳しく話をする。急げ!」
「え?ええ」
自分自身もいきなり嫌な感情がなくなったことに戸惑ったのか、ヒカルは少し驚きながらもリクの言う通りに、タツヤにこれまでの経緯を説明しに行くのであった。
これを書いていた時忙しかったんだろうなぁ・・・
1時間後に3話目を投稿する予定でしたが、次の話が長いのでここで切ります




