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平々凡々に暮らしたい~異世界転生を300回繰り返した結果~  作者: 活字中毒者
ハジマリの霊視官
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スカイボールと『爆炎』のアスカ

本日二話目です。

今後も話のキリが良いところで1日に数回、分割投稿することがあるのでご了承ください






 『豪炎のアスカ』。現在は一教師であるアスカはかつてそう呼ばれており、2つの意味で有名だった。


 1つ目は使用者がほとんどいない希少な『火』の魔法適性を持ち、しかも世界でも屈指の『火』の使い手であること。ゆえに『爆炎』・・・と一般的には思われている。


しかし、それは間違った説である。実際、彼女をよく知るものほど、「それは違う」と口をそろえて言うだろう。


 そこで2つ目の意味である。それは彼女がかつて、まるで業火のごとく苛烈なプレイをする有名な『スカイランナー』であったことだ。(なお、性格は教師となった今でも苛烈とまではいかないまでも、暑苦しい。これは自他ともに認める事実である)


 『スカイランナー』。それは『スカイボール』と呼ばれるスポーツの選手のことである。(ポジションの名前でもある)


 彼女のプレイは反則ギリギリ。気に入らない判定の時は烈火のごとく怒り、審判にまでも食ってかかる。そんなプレイをする彼女のファンは、彼女の優れた容姿もあり、意外にもかなり多かった。


 無論、彼女を嫌っているスカイボールファンも多いが、スカイボールにおける一時代を築いた選手であることは間違いない。反則ギリギリとは、逆に言えば彼女がかなりうまいことの裏返しでもあり、実際アウェイの試合において、明らかに審判が相手チームに有利な判断をしていた時は逆に、ノーファール、かつ大差をつけて勝利していた。


 (その試合の後、当然称賛の声もでたが、逆に普段からソレをやれという声も増えた。どちらにしても彼女に好意的なファンが一気に増えた試合である)


 さて、ここで話をアスカから『スカイボール』というスポーツに移そうと思う。スカイボールとは、簡単に言うと『空中に設定されたエリア内において、風の障壁魔法を足場にして行うハンドボールのようなもの』である。


 昔は完全に自力で風の障壁魔法を展開して行っており、軍事教練から始まったスポーツの一種であるが、今は裏に障壁を展開できる魔道具のクツを使用して行っている。


 正確には、魔法の個人差を減らすため、かつ安全確保のため、使用可能な魔道具による魔法以外は利用してはならないというのが現行の世界共通ルールである。


 プレイヤーは1チームにつき12人。


『スカイランナー』と呼ばれるエリア内を駆け回って実際にボールを奪い合い、得点を目的とする選手が8人。


『キーパー』と呼ばれるゴール前でゴールにボールが入らないよう、邪魔をする選手が1人。


 残り3人が『ジャマー(もしくはヘルパー)』と呼ばれる空中に設定されたエリア外から唯一参加する選手である。エアボールという魔法で敵の妨害(攻撃対象はボールのみ)を行いつつ、不慮の事故で落下しそうになった選手を助けるため風の障壁魔法を展開する役目の選手だ。


 なお、実際にエリア外に脱落した場合は、専用の魔道具を持った審判が救出する。あくまでエリア内で危なくなった時のみ、選手の足元に風の障壁魔法を展開する役目を持つのが『ジャマー』の役割である。


 無論危険性が高いスポーツであるが、それだけに格好よく、あこがれる子供も多い、世界で最も盛んなスポーツの1つである。(もっとも、国が自国の武力を示すために国民にスカイボールの推奨を行ってきた、という歴史もある。)


 閑話休題。話をリクの方へと戻そうと思う。


 そんな華々しいスポーツは、(確かに楽しくはあるが)平々凡々に穏やかに過ごしたいリクからすると、関わりたくないスポーツである。そのスカイボール部の部員は言わずもがな。にもかかわらず・・・


(どうしてこうなった・・・)


 なぜかリクは、アスカとの邂逅の1時間後、あきらめの表情とともに、スカイボールの校内対抗練習試合に参加しているのであった。








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