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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 2
63/180

生きる価値 ④



『あなた、華ちゃんに何をしようとしているの。』


『何もしようとなんてしてません。』


『じゃあ、何が目的であの人のもとへ?』




もとから怪しいと思ってた。

だって急に華ちゃんのパートナーになったら、おかしいって誰もが思うじゃない。


あかねちゃんとひーちゃんは元から仲が悪かったわけだし。

白山家と黒木家は親戚だけど、親戚の中でも、「光と闇」として扱われて来た。

だから、ひーちゃんが代わりにこの子を選ぶことすらおかしいのよ。




『華ちゃんには触れさせないわよ。』


『今のあの人には敵わないわ。』


『何をしようと、ひーちゃんと華ちゃんには勝てないわよ。』


『ひなたが帰って来るかなんて、わからない。』


「連絡終わりました!」




時間切れ、ね。華ちゃん、危険、だわ。






「なんの話してたんですか?」


『なんでもないわ。そろそろ帰らないと、紫さんに怒られちゃう。』


「…そうですね。」




今はまだ2人になりたくなかった。


もう少し、延長してくれないかな。


そんなこと、思っちゃいけないのに。

ひなたが帰って来なければ、あかねさんとは別れられない。




『華ちゃん、また来るわね。』


「はい、また来てください。」




美奈子さんがいなくなったのと同時に、楓ちゃんが紅茶を持って来る。




「お待たせしました。」


「あ…、ありがと、」




楓ちゃんとあかねさんは一切目を合わせない。

この空気に飲まれそうになるけど、私は透明人間になろう。


少し甘い紅茶の香り。今だけは紅茶に溺れて酔っていたい。

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