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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 2
58/180

黒い影 ⑦


『澄良。さあ…』


「私は…」


「さあ、来るが良い、清水澄良。」


「あなたは…。」


『翡翠様…。』




翡翠様、と呼ばれる彼は、政義の横に立っていた。

知らない。いるなんて、分からなかった。


この人は、死んでるの?生きてるの?


それすらも、知らない。




「お前が来れば、舟木政義と永遠に居られる。」


「永遠に…。」


「そう、永遠に。」




洗脳されていく。思うがままに動いて来れない。私の身体は私のもののはずなのに。


まるで操り人形。




『澄良。俺と行こう。翡翠様の元にいれば、幸せになれるんだ。』


「でも…」


「決断は早くするな。ゆーっくりと時間をかけてことこと煮詰めて行こう。」




妖しく笑う彼。じっくり、ことこと煮詰められたら、私はどうなってしまうのだろう。


頭の思考回路を停止して、思うことも忘れていく。

そんな時にふわっと香るラベンダー。




『判断は君だ。いいショーを見せて来れたまえ。』



全身の力が抜けていくのがわかる。

首もまわらない。耳元で喋られているのはわかる。

一つ一つの言葉が、さっきのナイフのような刃物を溶かしていく。



「清水澄良。僕と一緒に舟木政義を殺害した男の子を懲らしめに行こう。復讐、しようじゃないか。」


「復讐…」


気づいたら、私は意識を失っていた。

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