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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 2
46/180

ラベンダーの香り ②



あれ以来、あかねさんもまだ戻って来てない。





「あ、華お疲れ。」


「なんで泉がいるの!?」


「なんか、今日集中力が薄れてたから。」





その言葉と同時にプリントを出してくれる。





「きっと聞いてなかったんでしょ、これ。」


「え、泉好き。」





なんて世間話をしつつ。あーだこーだ話し込んで、あっという間に時間は過ぎ去って行った。





「楓ちゃんも、一緒に帰ったら?」


「あの、なんであかねさんがいないんですか。」


「わからないの。すぐ戻って来るとは言ってたけど…」




2人で頭に?を浮かべていると、ガタッとなるポストの音。


何かが中に入れられたのだろうか。


恐る恐る、外に出てポストを開く。




「何なの、これ…。」


「手紙…?」




たった一枚の便箋。中に何が入ってるかなんて、怖くて開けられない。




「華?」


「開けるから…」




そっと開けると、一言だけカードに記されていた。




「私の、元に来て、華ちゃん。」


「何、これ…。」




みんなして、その場に立ち尽くした____。











昨日の夜は全く眠れなかった。あの手紙のせいだ。

全く寝付けず、ずっと目は開いたままで。


少しの物音でも、敏感に反応してしまう。





『おはようございます、華さん。』


「え…っ、」


『え、とは…?』


「昨日は、どこに行ってたんですか?」





私の問いかけにはまともな反応をくれないあかねさん。





『…そんなことより、そろそろお客様がいらっしゃいますよ。』





何か言わなきゃ。でも、言葉が出てこない。

あかねさんは本当にひなたの知り合いなんだろうか。

謎には謎を。この人は、何がしたくてここに来たんだろう。


何かがおかしい。


私が外に出ると、お客と呼ばれる人がいて。






「あの…?」


「会いたい人がいて。」






男性だった。私の客層としては珍しい。それも私と同い年くらい。大学生か何かなのかしら。






「とりあえず、中へ。」


「お邪魔します。」







彼の名は、坂口隼人。私が思ってたのとはちょっと外れて、28歳。職業は営業マン。






「今回は誰と、」


「この前亡くなった、双子の妹に。」







彼曰く、双子の妹である桔花さんは、この前急死を遂げたという。

今の時代、急死はおかしくない。






「交渉、してみますね。」





ある程度の個人情報を置いていってもらい、それをもとにゴーストアビリティーの仕事をこなしていく。

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