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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 2
39/180

幼くして亡くした子の命 ①


都内のある幼稚園。ここに悲劇が訪れた。

いつも通りの平和な朝。






「おはようございますー。」


「あ、おはようございます!章汰くん、おはよう。」


「おはよう!せんせ!」






いつも元気な子も園にやって来て。


ああ、いつもの朝だ、なんて呑気に考えてたんだ。





私は休憩がてら、裏に入った瞬間、事件は起きた。

火災報知器が鳴り始めたのだ。








「青木先生!」


「え…」


「早く外に!」







でも、どこかで泣き声が聞こえる気が…。気のせいか。


私は、そう思い込んで外に出てしまったんだ。








「章汰くんがいない!」


「え…っ!」







もう建物は火の海。さっきの泣き声は、幻聴じゃなかった。

あの泣き声は章汰くんのだったんだ。


もう、救えない___。




**



段々暑くなり始めた6月ごろ。

ひなたの次と言われるパートナーの方がやって来た。








『初めまして、白山あかね、と申します。』







白山あかねさん。ひなたとは正反対な子だ。

彼女が来たことで、ひなたのことも段々薄れてきてはいる。








「黒沢華です。」


『ひなたちゃんのお願いで来させてもらいました。』







そう彼女は言うんだ。


ああ、この子ひなたの友人なんだ、って。

どこか安心しつつ、彼女の話に耳を傾ける。








『ひなたちゃんとは、親戚なんです、私。』


「そうなんですか?」


『はい!ひなたちゃんから私の名前、出ませんでしたか?』








出て来なかったな、あかね、なんて名前。


初めて聞いたその言葉に、どこか違和感を感じつつ。








『あ…、そろそろお客様ですね。』


「行きますか。」









二人での初めての仕事が、ここから始まる。

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