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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 1
28/180

ゴーストアビリティーとは ⑤


あーあ、伝えてしまった。これが最後だなんて。思ってもいないことを。

でも、華と少しだけ距離を置いて、頭を冷やしたいのは本当。

できるのなら、他のやつに華を任せるなんてしたくない。

…でも、今の私では危険なんだ。








「…ひなた、私は嫌だよ。」


『もう決めたことなんだ。』







なんでこんなにも、素直に言ってくるんだろう。いつもはこんなに素直じゃないくせに。


私の気持ちが揺らぐじゃないか。








「全部急にやらなくても…」


『華とさよならするためだ。』


「(仮)でしょ?」


『私の頭が冷えるまでだ。』


「私がひなたに会いたくなったら?」








あぁ、全部が狂いだす。









『会わないよ。』









冷たくしても、冷たくしても、ダメじゃないか。


本当に彼女は私の全てを知っている。私の扱いを知ってしまっている。

伊達に10年以上一緒にいないな。


それと同時に雲の流れが速くなる。どこか嫌な予感がするのと、雨の匂いがする。









「…波、高くなってきたね。」


『…ああ。』


「空の色も、ちょっとずつ変わってきてる。」







帰ろうか。私の顔をじっと見つめてそう言った。


こいつはもう受け入れたのか、今さっきの出来事を。前までは全然受け入れられず、ギャーギャー泣いていたのに。

…ああ、前までは、だからか。こいつも、大人になったのか。

だから容姿も、性格も、ちょっとずつ変わってるのか。


わかっていないのは、私だな。華のことを全然見てないし、わかっていない。

なおさら離れないとダメだな。



たとえ、なにがあろうと。

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