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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 1
22/180

親友の悲劇 ⑤



あの日から約2〜3週間過ぎた。

あの日から、泉の両親は来なくなり、華の心情もおかしくなっている。






『華?』


「…ん、何?」







いつもより冷たく、私を見る目がおかしい。

まるで、軽蔑されているようだ。その対応にものすごくムカついてきて。









『華、言いたいことがあるなら言え。』


「…別に、ない。」


『あるはず…』








言いかけたとき、華の家のチャイムが鳴った。


ついに来たか。華の仕事を見るがいい。










「いらっしゃい。」


「え、華…?」










泉と歩は、華を見て固まっている。


そこで固まられていると、ものすごく邪魔だ。とっとと中に入れ。


そう思っていると、華の目つきが怖くなる。睨みつけられて、私はどうすればいいのか分からない。









「初めまして、ゴーストアビリティーの黒沢華と申します。立花泉さん、立花歩さんで、お間違いないでしょうか。」


「はい…。」












泉は放心状態で華を見ていた。華はその目線に気づかないように、その一心で話を進めた。

だって、気づいてしまったらゴーストアビリティーの仕事に手がつかなくなるから。


それを私は分かってるのに、何もできないんだ。










「ご用件は?」


「…両親に会わせてほしいです。」


『…やっとか。』









思わず声が出てしまっていた。言っちゃいけない言葉だと分かっているのにも関わらず。


もう、私は分からないよ。










「…わかりました。明日午後10時。緑丘公園で待っています。」


「緑丘公園…」










緑丘公園。それは、立花家にとってものすごく大切な場所。

だからこそ、華はそこを選んだのかもしれない。でも、私は絶対そんなこと、本人に言ってやらない。












「ひなた、行く。」


『なんで、お前なんかのために動かなきゃならない。』


「これに関しては、私じゃないわ。泉たちのためよ。」











言ってることは正論。私は、華の優しさに甘えてた。だけど、動きたくないものは動きたくないんだ。前までは動いてたのに、どこか、変だ。













「ひなた。」


『嫌だと言ってるじゃないか!』














声を荒げると、華はびくってして、こちらに冷たい目を向けている。


少し、落ち着いた方がいいようだ。


私はゆっくりと姿を消した。
















突然、反抗された。ゴーストアビリティーはペア、パートナーがいないと作用されない。要は、ひなたがいなければ力が使えない。

それなのに…。

でも、どこかおかしい。急に、こんな風に反抗してくるなんて。何があったんだろうか、


少しずつ、ひなたが壊れている__。

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