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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 5
162/180

まぶしい光 ⑧



「なんで?」


『お前は私がしっかり守るから』



その一言で、あー、これから何かが起こるんだって。すぐに理解した私がいた。秒の勢いだった。

いつもとはまた違うひなたに、私の胸は、さらなる緊張感を与えられて、ぎゅーと締め付けられる。



「ひなた、何飲む?」



だから私はあえていつも通り接してあげるんだ。動揺していないフリをして、いつも通り笑って、いつも通りひなたが注文したレモネードを作るだけ。



『…華』



逆にひなたが動揺しているのにも気づいてあげない。だからって、華って呼ぶその声にも気づいてあげない。

ひなたじゃなくて、私も頑張らないとね。

私はそう思いながら、完成したレモネードを彼女の前に差し出す。


何かを察したようだった。華も、からすも。あいつがここに来てくれたのは、非常にありがたい事で、正直こちらには得でしかなかった。だからか、私はあいつが裏切ることは予想出来ていない。

生まれ変わる、そう言ったから。だから私はあいつを信じてしまうんだろう。



「味、平気そう?」


『ああ、ちょうどいい』



ならよかった。いつも通りに私と接してくる。きっと内心は動揺しているはずなのに。そう考えると、一番動揺しているのは私なのではないかなんて、思い始める。



「たまーにさ、違うの飲みたくならないの?」


『レモネードが好きだからいいの』



初めてここに来て、出されたものはココアだった。粉が多めで、ミルクも冷たくて全然溶けていないココア。

華がどんどん大人になっていくにつれて、ちゃんとした飲み物や食べ物が出てくるようになって。昔を遡れば、遡るほど、酷いものが出てくるであろう。

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