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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 4
124/180

紅の真実 ②


私がここでやるべきことは一つ。黒沢華の仕事をたくさん増やすことだった。そうすれば、黒沢華の力がどんなものなのか、お手並み拝見できるでしょ?



『望月紅葉。いや、真紅。』



バレた?と思いながら後ろを振り向くといたのは、黒のワンピースを着た一人の少女。

この子が誰だかもわかってない私は、頭の上に?が浮かび出す。



「あなたは?」


『華に、黒沢華に手出ししようものなら許さない。』



その言葉でわかる。彼女は、黒木ひなただ。私は思わず笑みが溢れた。

だって、こんなに可愛らしい子があの黒木ひなただったんだもの。笑っちゃう。



『なにを…』


「本当、可愛らしい女の子ね。」


『なっ…』


「そんなあなたに、なにが救えるのかしらね。」



我ながら、ものすごく意地が悪いと思う。でも、こうでもしてなきゃやってられないのよ。


歩いて歩いてたどり着いた先は、とある高校。

校舎も、制服も全て新品キラキラ。



「ここにきーめた。」



セキュリティーは万全に見えてゆるっゆる。こんなんじゃ、操り放題じゃない。

最終的には全員私のお人形にしても。



『随分楽しそうじゃないか。』


「ええ、楽しいわよ、からす。」



ほんのりとはちみつの香りを漂わせて、私の隣へと着地する。

からすは前からそう。何かある度に、私についてくる。私が大好きだから。



『次のターゲットはここ?』


「美味しい蜜がたくさん取れるわよ。」


『美味しい蜜、ねえ?』



他人の不幸は蜜の味、って言うじゃない。

こんな期待に溢れた瞳を、黒で塗りつぶせたら、さぞかし美しくなるでしょう。

私にしたら、絶対に美しくなるわ。

ふと視線を外すと、目の当たりにした面白い光景。



「ほら、からす。面白い光景よ。」


『またか。そんなことして、なにが楽しいのかね。』



私たちは見えないことをいいことに、その現場に近づく。壁に押し付けられ、足だの手だの、血だらけあざだらけ。きっと毎日毎日耐えてきたんでしょう、この子は。



「ねえ、あんたさ。栞があんたの親友とかまじで言ってんの?」


「栞は…っ、私の親友だもん…っ、」



痛々しい友情。まずは、この子たちかしら。



『名前は、岡本リサと本田藍、と。』


「さっきの栞って子は?」


『佐々木栞?』



いかにも面白そうね。全ての人間関係を潰して、壊した時。新たなものが見るんですもの。

達成した時の快感は忘れられないわ。

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