愛してるの意味 ①
五月の水曜日。天気は晴れ。朝から優雅に紅茶を飲みながら、ニュースをチェックする。
『また誰か亡くなったのか?』
「なんでも死に繋げないで。」
そう言って紅茶を飲み干すと、携帯が鳴る。すると凛と泉とのグループラインだ。どうやら、今日は、凛も泉も休むらしい。
『今日は久しぶりに一人じゃないか。』
「じゃあ、私も自主休講。」
そう言って、ゆったりと過ごしている今日。ー
「桜!起きて!」
ある一家に起きた不幸。神奈川県内にある、ある一軒家で起こった。両親が家を留守にしている間、姉妹が留守番をしていた。
当時小学五年生の楓と、小学三年生の桜。二人とも正反対の性格だと言われていた。
そんな中、空き巣に出会った。両親がいない中、楓と桜は隠れていると、一人に捕まったのだ。
「このことは、誰にも言うな。わかったな?」
「お兄さんたち、何しにここに来たの?」
「バカ!桜!」
桜に銃口が向けられる。あまりにもそれはびっくりして、桜も泣き出した。
楓はいつでも冷静にその場を見ていた。
「うるせーな!泣くな!」
そう言って、大きな音が響く。目の前は血の海で見ていられなかった。
男たちは逃げていき、残されたのは楓と、桜の死体。
そんなとき、運悪く両親が帰ってくる。
「ただいまー…」
「きゃー!!!」
「お母さん…、お父さん…、桜が…」
「何があった。」
その時のことは、ニュースに取り上げられ、全体的に話題になった。
あの時、愛してる、大好きって、守ってあげられたら……。