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Ghost Ability  作者: 紫乃
Season 3
102/180

美しき蝶 ⑨


煙と化した俺らが辿り着いた場所は、暗闇に包まれた所。道の端には、ろうそくが立てられている。

照明の代わりに灯す、ろうそくの光。



「あ、嵯峨兄弟。」


「灯、その名前…」


「お疲れ、風、颯。」



暗闇から突然現れる、小さな男の子。でも、高校生なんだよな、こいつは。



「身長、縮んだ?」


「うるさいな、まだ159㎝だわ。」



なかなか160㎝にいかせてくれない、と嘆く彼。

3人で歩きながら、何人もの人とすれ違っていく。



「こんな会議なんて、久しぶりだよね。」


「本当、何か緊急事態なんじゃない?」


「それより、相変わらずその香りなんだね、風。」



“ バラの香り。 ”


いつものレモングラスとはまた違う。

そんな会話を続けていると、とある大聖堂に吸い込まれていく。ここが、会議が行われる場所。

もう、ほとんどの席が埋まっていて、急いで空いている場所に3人で座る。



「何か、いつもと違う。」


「それは感じてた。」



何が違うのか、そんなのは分からない。でも、雰囲気からして違うのを察してほしい。


そんなことを思いながら待っていると、後ろのドアがバタン、と閉まる。大きな音にビクビクしていると、周りの人たちが段々と立ち始めていく。


…もうそろそろ。


そう思うと柑橘の香りと、見覚えのある姿が現れる。



『さあ、始めようか。』











僕らの敵は、もうそろそろでいなくなるんだ。

あと少しで。


あの甘ったるい香りを匂わせなくなる。だから、こっちに引き込めばいいんだ。



全ては、彼らのために。

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