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ぶらり知らない空の下  作者: のこりもの
1/8

永い眠りから目覚めると

はじめて、小説を書いてみました。

見直しながら書きましたが、どんどん内容が変わってしまうのでこれで投稿してみます。

なにぶん、初めてなので、誤字脱字や読みにくい事も多々あると思うので、ご指摘お願いします。

11月7日、細かな点を書き直しました。フラグ立てまくって回収出来なくなりそうだったので。

俺は戸惑っていた。

17年間の人生の中で、一番戸惑っていた。


これから、どうすれば良いんだろう?


寝過ぎたせいで眠くなるようなダルさの中で、目を開けて見えたのは透明なカプセルの様な蓋だった。


なんだコレ?


周りを見回してみようとするが体が固定されているようで動かすことが出来ない。

なんで俺、こんな所に居るんだっけ?

まだ覚醒しきれていない様な、ボケっとした思考で思い出してみる。

とりあえず、何とか体を固定しているベルトを外しカプセルの様な蓋を開けて外に出てみる。

眩しい光に目が眩みながらもようやく見えたのは、カプセルに取り付けられた数十本のコードと完全に停止している大型の機械。

ソレ以外は何もない大きな部屋の中。

この部屋には、何となく見覚えはある。

若干、記憶の中の物より古ぼけて見えるが。

とりあえず、それは、問題ない。

バイトと称して、何だか良くわからない建物に連れられて来た時にこの部屋に案内されたから。

そして、なんの説明もなく良く分からないまま、部屋の真ん中に置かれた謎のカプセルの中に入れられたのも覚えている。

求人広告には、『眠るだけの簡単なお仕事です、和気あいあいとした職場で一緒に働きませんか!』なんて書かれていて、眠る仕事で和気あいあいって…。と思ったっけ。

しかも、眠るだけの仕事で時給1万円なんて甘い話だった。

怪しいとは思っても、人は誘惑には抗えないものだ。うん。

ただ、俺がこの部屋に入った時と大きく違う点があった。

確か俺が連れてこられたのは、南国の暖かい小さな島だったはずで、バイトが終わったら泳ごうなんて考えていた。

だが、


外、真っ白だな。


1つだけ大きく違う点は、外の景色が全く見覚えのないものに変わっていた。


で、現在の窓の外は真っ白である。そう、猛吹雪。まさにホワイトアウト。

大きなはめ殺しの1枚窓から見える外の景色は、1メートル先も見えないのではないかという白い世界。

窓の外側は凍りついていて、明らかに極寒だということだけが見て取れる。


外に出るのは無理だな、何か情報が欲しいところなんだけど。

その辺を散歩している人にでも聞いてみようかな?

外には出れないみたいだし、室内散歩してる人は・・・居ないかな?

でも、部屋の電気が点いているんだし、きっと誰かしらは居る筈!そんな理由でとりあえず建物の中を探索し、情報収集をしてみることにした。

そして、



誰も居ませんでした。


どうやら電気はこの建物の地下室に自家発電設備が設置されているようだ。何がエネルギー源かはわからなかったが。

歩いた感じだと廊下の長さはおよそ100m位、一般の家にしては巨大だが研究所施設にしては小さめかな。部屋数は少なく、大部分が俺が居た大部屋が占めているようだ。


誰も居ない吹雪に閉ざされた謎の別荘(研究所)

これはまさか、事案発生ですか!!!それとも、幽霊物件!!?

なんか怖くなってきたから気分転換。


誰も居ないみたいだし、とりあえず何をしても怒られないよな。


俺はいくつかあった小さな部屋の中で、唯一生活感のある小部屋に移動し、設置されているパソコンらしき端末を立ち上げる。

無断だが、誰も居ないから情報収集の為には仕方ない。

立ち上げた端末は、特にパスワードの入力もなくホーム画面が写し出される。杜撰な管理体制に感謝!

とりあえず、いつもお世話になっている検索サイトに質問を書き込んでみる。


Q雪山からの脱出方法は?・・・・と。


A救援ヘリを呼ぶ。

Aビバーク。

Aスノーモービルで直滑降。

A諦めろ。

などなど。

現状使えない内容が大多数。この猛吹雪じゃあヘリなんて飛べないし、それ以外の答えなんて、使える使えない以前の問題だ。

だが、そんな内容なんかよりも圧倒的に気になる1文。


『現在、オンラインに接続出来ません。』


そうか、通信網さえ閉ざされているのか。

ってことは、画面に表示されているのは、端末内に保存されているデータの中の履歴から検索しているようだな。

まあ、なんの情報も無いよりは全然マシなんだけど。

ここで問題が1つ。何を調べれば良いんだろう?

この施設の名前なんて知らないし。

ここどこ?なんて入れても答えなんか出る筈もなく。


参ったな。


ヒントを得られそうな道具があるのに、引き出し方がわからない。

そこで、適当な質問を入れていくことにする。数打ちゃ当たる戦法でいこう。


Qここは何処ですか?

A何処でしょう?

Qこの施設の名称は?

A安眠研究所

O現在地周辺の施設

Aありません。

Q非常時の救助依頼方法

Aしりません。


うん、このパソコンの所持者は間違いなく巫山戯た奴に違いない。

もしも、勝手に使ったのバレて怒られるようなら、その前にこっちから逆ギレしてやる。

そして最後に、1つの質問を打ち込んでみた。


Q今日は何月何日?

A西暦3025年8月10日


は?


思わぬ答えに一瞬思考が停止する。まともな答えが出た?この吹雪で8月?やっぱりこの答えもバグってるのか?3025年て、何年だよ。

グルグルとそんな考えが頭の中を回り続ける。


ゴゴゴゴゴゴゴッ。


そんな時に、いきなり地鳴りのような音と細かな振動が俺の立っている施設を襲う。

その直後、警報音がけたたましく響き渡り今まで見ていた画面にemergencyの文字が浮かぶ。


雪崩れか?だとしたら、ここは海岸じゃなくある程度標高の高い山の中なのか?


俺はもう一度画面を見ると、フォルダの一つに周辺監視カメラの文字を見つけ、そのフォルダを開いた。

そこには、施設内にいくつかあると思われるカメラの番号と、施設の見取り図に設置場所と思われる印が付けてあった。


全部で15箇所か。屋外が6箇所、残りは俺が居た大部屋と廊下だけか。


とりあえず、施設内の画像は今は要らないので屋外の1つを映し出す。

そこには、先ほど窓から見えた景色同様ただ真っ白い吹雪だけが映し出された。

 

これじゃ、監視カメラの意味ないだろ。でも、カメラのレンズは凍ってはいないみたいだな。


他の監視カメラに切り替えてみるが、どうやら残り5つのカメラの内3つは壊れているようで、何も映らなかった。

生きている2つのカメラも真っ白い景色を映すだけで、なんの情報もなく意味が無いんだけど。

そして、適当に点けていた映像に凄まじい閃光が映る。


雷か?さっきの振動は雷が落ちたのかな。


他に何か映らないかと画面を凝視して見ていると、真っ白いだけの画面の中にかすかにソレが見えた。


なんだ、あれ?


そう思った次の瞬間、横薙ぎの吹雪が逆からの強風で一瞬無風状態になる。その時にソレがはっきりと写し出される。

巨大な蛇のように見えるソレが。


龍?


ソレは、ドラゴンというよりは日本の龍神のような巨大な蛇に見える生き物だった。

一瞬だけ見えたそれも再び吹き荒れる猛吹雪により見えなくなる。

他のカメラには映ってないかと、違うカメラに切り替え写し出された画像を見て俺は呆然となる。


マジかよ、これヤバイんじゃないのか?


そこに映し出された映像では、猛吹雪の中に巨大な塔のように見える建物へと向かい龍が攻撃を仕掛けていた。

塔に巻き付き締め上げた後、塔に向かい少し距離を明ける。その次の瞬間、真っ白い閃光と共に凄まじい雷が落ちる。


龍って魔法使うの?


非現実すぎる光景に、映画鑑賞をしているような気分になり、ついそんな言葉が漏れる。

その強力な落雷にも避雷針のように電流を地面に流した事により、崩壊することなく塔はそびえ立つ。


龍が巻き付いても壊れないんだ、強度凄いな。

あの龍がこっちに来たらヤバイな。あれは何処の位置のカメラなんだ?

そう思った瞬間、龍が監視カメラに向かい飛んでくる。


しまったフラグ立てた!!


ズズズズズズッ


俺の居る部屋の真上の辺りから大きな振動が響き渡り、小さなコンクリートの欠片が落ちてくる。








スローペースな投稿になると思いますが、気長に読んで頂ければ幸いです。

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