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何も持たざる者~無常を生きる~  作者: ゆう輝
第零章
1/7

プロローグ「理不尽な世界」

初めての投稿となります。

拙い文章だとは思いますが温かい目で見てもらえると幸いです。

また、指摘・アドバイスなどありましたらどうぞよろしくお願いします。

「はぁっはぁっ。くそっ、何なんだよあいつら! 」


昼間でも日が差さず、薄暗い路地を一人の灰髪の男が必死に逃げ回っていた。

そしてそれを、いかにもと言った風体の三人の男達が追いかける。

やがて逃げていた男が袋小路に追い詰められていき、男達が追いつくとその中の一人が口を開く。


「いやしたいやした。兄貴、こいつが例の野郎ですぜ」

「ほう。こいつが……」

「一見何も変わったところはなさそうですね」

「まぁやってみりゃあわかんだろ」


リーダーらしき人物はそう言うと背中から剣を抜き灰髪の男に近づく。


「おとなしくしてりゃあ痛い目を見ることもないさ。すこーし確認したいことがあるだけだからよ」


そして灰髪の男にとある魔法を使った。


「『アビリティ』」


すると目の前に灰髪の男の情報が浮かび上がる。


名前:初瀬無一

種族:人間

称号:――

魔法:――


それは一見あまりにも普通過ぎるものだったがそれをみた男達は腹を抱えて笑い出す。


「あっはっはっは。おいおいおい本当にいたぜ。信じらんねえ」

「ひひひ、言った通りやしたでしょう? 」

「ふふふ。まさか本当にいるとは驚きです」


一体何がそんなにおかしいのか。

ただの人間ならこれが普通だろう。

だが、この世界においてそれはありえない。

なぜなら


「まさか本当に何の称号もなく、なんの魔法も使えないやつがいるだなんてッ。誰もが生まれた時に称号を与えられるこの世界でなァ! 」


そう。この世界において称号を持たない者はいないのだ。たった一人を除いて。


そして、そう言って笑う男達をみて無一は思う。


「あぁ、またか。またこうなるのか。やっぱり僕は……」


ひとしきり笑うと男達はそれぞれに武器を持ち。


「ふぅ。さて、世界のあぶれ者さん。笑わせてくれてありがとな……あばよ! 」


それを最後に無一は気を失った。


――あぁやっぱりこの世界は理不尽だ。

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