ここは何処でしょう。
朝起きて、烏の声を聞いて思いつきました。
家を飛び出すと、眼下にはいつもの見慣れた景気が広がっている。
でもどうしてだろう?
今日はいつもより綺麗な気がするよ。
澄んだ空気がとても心地よくて、気を抜いたらまどろんでしましそうだ。
誰かとこの気持ちを共有したくて、僕は声を上げた。
おーい。
誰かいないかい?
僕とお話をしようじゃないか!
ところが、いくら待っても返事はこない。
ああ、そうか、きっと場所が悪いんだ。
あちらへ移動してみよう。
僕は体で風を斬りながら、いくらか向こうの足場へ移る。
おーい。
おーい。
誰かいないかい?
僕とお話をしようじゃないか!
すると、ピチチと答える声がする。
僕の仲間じゃない。
僕は彼らの言葉は分からない。
ところで、どうして僕の仲間はいないのだろうか?
僕は首をかしげる。
おや?
遠くで何かが光った。
僕は気になって、急いでそこへ向かう。
それはゆらゆらと揺蕩っていて、とても美しいと思った。
それを覗き込むと、僕が写る。
なるほど。
これは水だ。
少し顔を上げると、この水はどうやらかなり長く続いていることが分かった。
ああ、なるほど。
これは川だ。
ふと、僕は違和感を感じた。
おかしいなぁ。
こんな所に川なんてあったかなぁ。
僕は首をかしげる。
すると、もっとおかしなことに気づいた。
いつも、僕の真似をする真っ黒な僕がいない。
いつも、僕の足下にいる僕の分身がいない。
ああ。
そうか。
だからか。
やけに綺麗だと、美しいと思ったよ。
そして、やけに体が軽いとおもったよ。
それはそうだろう。
ここは……「────」
お粗末さまでした。