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エピローグⅡ「これが日常? なら、かなり騒がしい」

渋谷の異変から、ひと月。

東京は何事もなかったように平常運転を続けていた。

しかし、晴雅にとって“日常”とは、すでに――平和とは言えない代物だった。


 


◆ 一、くノ一系忠臣「桜」との放課後編


「主君っ、今日は、これですっ!」


放課後の部室。桜が机に広げたのは、自作の“主君とラブを育むための100の忠義ミッション帳”。


「第九章、“主君に制服姿を褒めてもらう”達成すべく、今日はブレザー+ミニスカの変則装備にて参上いたしました!」


「お前のそのノリ、江戸でもなけりゃラブコメですらないぞ」


「いずれ、主君の寝間着を縫い、枕を共にし、そして――(略)」


「そこから先は声を小さくしろ、いろいろとアウトだぞ……」


 


でもその努力は確かに伝わっていた。

不器用なまでに一直線な桜のまなざしに、晴雅も時折、微笑むようになっていた。


(前世では守ることしかできなかった。

 なら今度こそ、手を取るぐらいは、してもいいのかもしれないな……)


 


◆ 二、元・敵のツンデレ陰陽師「紗夜」との夜編


「……来ると思った」


屋上で月を見ていた晴雅の隣に、缶コーヒーを片手に紗夜が腰を下ろす。


「式の暴走、止めてくれてありがと。……前世の私なら絶対しないけど、今は、ちゃんと礼を言う」


「……意外だな。前世ではずっと“貴様!”とか“この外道!”とか言ってたのに」


「なにそれ。覚えてるなら忘れてくれない? 黙って抱きしめたら許す」


「……いや、それはお前、順番がおかしい」


「私が言うんじゃなくて、そっちが“して”くるべきなんでしょ」


「お前、照れてるのに攻めるのやめろ。距離感がおかしい」


ツンとした態度の中に、確かな揺らぎがある。

それは前世でも見せなかった、“九条紗夜”の人間らしい一面だった。


(この女が……可愛いと思える日が来るとは……)


 


◆ 三、クールなエリート陰陽師「薫子」との朝編


「あなた、最近“視えてる”わね」


早朝、登校前の神社の境内。薫子は式紙を焼きながら言った。


「この数日、街中の“術痕”が微かに動いているの。気づいてるでしょ?」


「……ああ。誰かが、結界を逆に“緩めて”る」


薫子は厳しい顔をしながら、晴雅の手に新たな護符を渡す。


「しばらく私の家で“対術演習”をして。あなた、まだ引き出せてない“前世の術式”がある。

 ……それに、たまには家族ぐるみの付き合いって、普通の高校生らしいでしょ?」


「お前、誘い方が高等過ぎるんだよ……」


そのまま、晴雅は引き寄せられるように護符を握り、薫子と目を合わせる。

その瞳の奥に、ひそやかな想いと、明らかな覚悟が宿っていた。


(こいつ……本気で、何かを見据えてるな)


 


◆ そして、不穏な気配


帰路、ふと足を止めた晴雅は、遠くのビル群に黒い“光点”が浮かんでいるのを視た。


(……また、来るのか)


スマホに、知らない番号からのメッセージが届く。


『次は“南方守護”の封印が解かれる。

安倍晴雅――お前は過去を救ったかもしれないが、未来はまだ死んでいる』


(“南方守護”……朱雀の封印か? まさか、次は……)


 


背後から声がする。


「晴雅くん。今度こそ、共に戦えると信じてます」


振り返れば、巫女装束の少女が立っていた。

初登場――“前世で彼を裏切った少女”紅林くればやし 小夜さよ


彼女の登場は、新たな災いと、新たな“再会”の始まりだった――


 


To Be Continued

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