玉座は空位となりました 2
聖女の代弁者がこの世を去り、聖女が授けた玉座が空位となった。この時、枢機卿団が教皇の権威を託された。マルセルは教皇の地上での権力を、ディークは教皇の霊的な第一の管轄権を託された。アルフレッドに関しては、指輪が砕かれたことで国務長官の任期が終了したのだった。
ディークは傍らの三人の枢機卿と共にベッドを見つめた。ジュゼッペ大司教が白いベールで教皇の顔を覆うのを手伝った後、思慮深げに自分の蝋燭を手に取り、寝室を出て客間に向かった。
客間に入ると、ディークはようやく同僚四人の顔をじっくりと観察する機会を得た。
アルフレッドは雄ライオンのような男だった。その異名は、白いライオンを思わせる特徴的な髪だけでなく、ライオンのように気性の荒さにも由来していた。彼にとって、西斯笃は世界の中心であり、その中心から生まれる教義は、天の月のように永遠に変わらないものだった。彼の顎は下がり、鷲鼻は大きく、青白い眼差しは冬のように厳しく、日々変化するこの世界を見下ろしていた。
マルセル枢機卿は孤高の狼と呼ばれていた。枢機卿団の中で、彼はいつも独り行動していた。その顔は痩せこけ、乾いており、笑う時には嘲るような印象を与えた。ある意味、彼は世界が誰かを失っても、聖女の霊的な支配の下で変わらず機能すると考えているようだった。
シリ枢機卿は外来者だった。三年前、教皇の抜擢により、辺境の町ヤヌスの大司教から聖職者省の長官に昇進したのだ。無論、48歳の若造が枢機卿になれたのは、教皇の重用と寵愛の表れだった。もしかすると、彼こそが次期教皇になるのかもしれない。
しかし共通していたのは、彼らは皆、教義の現代的解釈は異端への第一歩だと考えていることだった。四人とも聖女の猟犬であり、教義解釈に見慣れない言葉が一つでも出てくれば、耳をそばだてた。少なくとも西斯笃の司祭たちの目には、彼らは最後の審判の日が来ても、教義から一筋の誤りさえも逸脱しないように見えた。
「我々三人は皆老いた」口火を切ったのはアルフレッド枢機卿だった。「もう七十を過ぎてしまった。つまり、我々は三人の教皇を葬り、我々の時代の仲間はもういなくなってしまったということだ」
「もしかすると、四人目の教皇の葬儀を担当するのはお前かもしれないな」ディークは笑みを浮かべて言った。「今回の教皇がシリでなければ、皆、果断な若い教皇を望んでいる」
「自分にその資質があると思うか?」
「冗談だろう。私にはない。新しい教皇になることもできない」ディークは自嘲気味に笑った。「この会議が終わったら、新教皇に辞表を出したいだけだ。故郷に戻って余生を過ごしたい」
「私にはできる」アルフレッドは率直に言った。
「無理だ」ディークは答えた。
「私にはないことは分かっている。奴らは温厚な若者を望んでいる。奴らは……」彼は言葉を探すように一瞬躊躇した。「奴らは聖女のような慈悲の心を持つ人間を求めている。新しい教皇が聖女のように彼らを見守ることを望んでいるのだ。私もそんな聖女のような人間になれたらいいのだが」
アルフレッドは力を込めて体をソファから起こすと、杖をついてゆっくりと地図のそばまで歩いていった。
「ご覧の通り、諸君。この世界、聖女が我々に与えたエデンの園は、かつて我らの戦旗がはためいていた。我々は聖女の教えを説き、聖女の名の下に版図を広げた。血なまぐさい侵略ではあったが、聖女はそこにおり、宣教者たちもそこにいた。彼らが生前どんな人間であろうと、卑しい物乞いであろうと紫の衣を纏う皇帝であろうと、死後は皆聖女に愛される子らとなるのだ」
「だが今は……」彼は諦めたようにため息をついた。「今や我らの防衛線は崩れ、勇敢な宣教者たちは四散している。我々は多くのものを失った。君も私も分かっているはずだ。これは我々の敗北の象徴なのだ。長年にわたり、我々は西斯笃に座して、このすべてが起こるのを見てきたのだから」