覚醒者
目が覚めると、何かが違っていた。
それは、周りがはっきりと認識できるというものだけでなく、何がどこにあって、それがどうなるのかというところまで分かるものだ。
超能力でも手に入れたかのような、そんな高揚感がある。
それだけではない、何といったらいいかわかりにくいが、相手が誰かということがわかるようなものだ。
何かわからない、ともかく誰かにこのことを言いたいと思って、2chに書き込んでみた。
今はそういえば5chとかいうんだったが、それも気にならないほどだ。
書き込んだところで何か変わるわけではないが、書き込んで乙られたところで、その書き込んできたやつらについても、全部わかる。
名前だけじゃない、住所も年齢も性別も、どこで生まれてどこで育って、そしてどうやって死ぬのか。
過去も今も未来も、全部が今見える。
ただ、それに合わせて頭痛が激しくなってきているのに気付く。
頭の処理が追い付いてきていないようだ。
そこでまた寝ることにする。
寝てみても治らないときには、また別のことを考えよう。