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Hrwad  作者: シフェアル
プロローグ
4/25

No.4 

二〇一九年 七月三日 東京


─ヒメア─

さて、今月はっ……


ヒメアは一八歳のアイドル

人気かと言われれば客席はいつも空であり、お世辞にも人気とは言えないが、本人は人気者だと思いこんでいる

ファンのことを『フェアリーズ』と呼ぶのだとか

今ヒメアは今月の稼ぎを数えていた

札束をめくり、まためくり……「二万円!?」と驚いた


─ヒメア─

二万円じゃ駄目だ

こんなんじゃお姉ちゃんを養っていけない


ヒメアは今日もライブハウスへと向かう


─ヒメア─

大きい舞台で歌って踊りたい


ヒメアはお金の為だけにアイドルをやっている訳ではない

ヒメアは子供の頃から人気アイドルを目指していた

つまりアイドルをやること自体はとうの昔に決まっていたのだ

ヒメアはライブハウスへと到着する

ここは地下深くにあるライブハウスであり、ライブハウスの中では広めだ

「次の次」

ヒメアはそう呟き順番を待つ

今ステージでは、バンドが演奏していた

ボーカルは若い女であり、他にドラム、ギター、ベース、キーボードの五人バンドだった

バンドでは珍しく、ゆったりとした曲だ

ヒメアは賑わう中、椅子に座りコーラを飲んでいた


─ヒメア─

そろそろ控室に行かないと


ヒメアは席を立ち控室に向かった

控室でヒメアはスマホを見ていた


そして出番が来た

ヒメアはステージへと歩きマイクを手に取る

"キーン"というマイクの音が響いた

「っええ、フェアリーズ ウェルカム! 今日はヒメアのステージに来てくれてテンクユー!」

ヒメアがそう挨拶すると客は盛り上がった

しかし先程のバンドと比較すれば客は少ない

それもそのはず ヒメアは歌がとても下手糞だ

「それじゃ、歌っていくよ! 一曲目『White(シラユキ)』では、行きます」


その後ライブは終わり

ヒメアは帰宅した


─ヒメア─

全然駄目だった……


ヒメアの家は総二階であり、二階には姉の寝室がある

帰宅したヒメアは上着を掛け、二階へと向かった

そしてシラユキと書かれた掛札のある部屋に入る

部屋には椅子に座る少女がいた

少女の名はシラユキ ヒメアの姉だ

生まれつき目は見えず、三年前に事故で右足を失った

「お姉ちゃん……帰ったよ」

シラユキは微笑む

「ステージは上手く行った?」

「……う、うん」

ヒメアは心配を掛けないよう嘘をついた

「そう。無理はしないでね」

「無理とか無茶とかお姉ちゃんは何も心配しないで」

ヒメアはシラユキの横にあるベッドに座る

「それよりさ、パーティーに招待されたんだ」

「そう、それは楽しできて」

「いや、その……」

ヒメアは顔を赤らめ言った

「お姉ちゃんも来ないかなって……三人まで行けるし」

シラユキは少し考えた

「いいよ。いつなの?」

「十二日だよ」

「なら大丈夫だ 良かった」

シラユキは予定と被りないかを心配したのだろう

「やったあ!」

ヒメアは飛ぶほど喜んだ

「でも車椅子は重いと思うけど大丈夫?」

「あ、うん、大丈夫! お姉ちゃんは心配しないで」

「ん?」

何かに気づいたシラユキは大きく手を叩いた

「階段から上がってきてるね」

「えっ!?」

ヒメアは急いで部屋を飛び出、階段の方へ走る

そこには小窓が空いており、黒猫が一匹いた

「猫ちゃん?」

小さく呟き、首を傾げる

そして小窓を閉じ、一階に降りた

玄関から猫を外へと逃し、シラユキの部屋へと戻る

「猫だった?」

シラユキは口角を上げながら聞いた

「うん、猫だったよ」

ヒメアは聞いた

「それより夜ご飯食べる?」

「頂く」

「分かった」

そしてヒメアはリビングに向かった

ヒメアは過去の記憶を走馬灯として思い出していた

ヒメアは涙を流していた


─ヒメア─

お姉ちゃんは『私は大丈夫。だから稼いだお金とかは自分の為に使いな』って言うけど……

私の稼ぎが少ないのは認めるよ

でも……あの日の罪を償わせて欲しい

お姉ちゃんが片足を失ったのは私のせいだから

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