Htの過去
二〇一一年
ここはとある森にある学校だ
これはHt結成までのストーリー
彼女は教師のカリア
「まず最強の戦士になるには、人の心を捨てることが大切だ」
「人の心って何?」
ルシファーは聞いた
「それはですね、感情です。感情を捨ててこそ、立派な戦士になれる。私は誰かが困ってたら見捨てる。これは人の心が無いから、可能になる行為だ」
ルシファーは再び聞く
「それって他人に関心がないだけじゃないの?」
「そう言い換えることも可能だな。人に関心がないイコール、人の心がないと言えるのかもしれない」
カリアは言った
「さて、実技の時間だ」
実技の内容はこうだ
二人ペアを作り、殺し合う
ルシファーは男の子とペアを組む
「おいおい、女相手かよ」
ルシファーに向かいそう言った
そして男の子は殴りかかる
ルシファーは手を掴み、折った
ルシファーはその後、何度も殴る
─ルシファー─
人の心を捨てるとはこういうことか?
なら簡単だ
僕はそんな心、元からなかったし
サカツキはレクイエムと組んでいた
レクイエムはサカツキの先輩だ
二人はほぼ互角に殴り合っていた
正確には、互いの技を互いが避けている故に当たっていない
「我とやり合えるとは、お前やるな!」
「先輩気取ってる癖にその程度か? ああ?」
エングランはその光景を木陰から眺めていた
エスタは震えている
戦闘というものが怖いからだ
エングランはエスタに近寄る
「なあ、エスタ。お前は人の心をどうしたい? 捨てるか、捨てないか」
「捨てたら……サカツキやルシファーに追いつけますか?」
エングランは少し悩んだ
「今お前は怯えてる。その感情が無くなれば、修行にも参加でき、強くなるのは目に見えている。しかし心を捨てるのは、強さを求めた成れの果てでしかない。これは選択だ」
「私……なんかに感情を捨てれますか?」
「感情を……人の心を捨てることは難しいが、不可能ってわけじゃない。全てを下の人間と思い、ゴミと思い見下す。それを続けてればいずれは捨てれる」
「エングランは……捨てたんですか?」
「いいや。俺は捨てたくなかったな」
「そう……ですか」
エスタは真剣な眼差しを向けた
「私、頑張ります!」
それから数年
「今日にて卒業だ」




