剣へ
一方アカツキとレイトは
ヒサナキツルギの城(本部)へと向かっていた
目的はトルテの奪還
レイトは扉を開けようとした
しかし、鍵が掛かっている
「くそ、これじゃ開けねえ」
「任せろ」
アカツキは「発射」と言い扉にロケットで飛んだ
ロケットは固いものでも突き破れるほどの能力
基本頭は痛くならない
しかし、それでも開かなかった
そしてイチドク、ハクリエ、トルテは
「完璧や!」ハクリエはイチドクから顔を離す
イチドクはルシファーの服装、そしてそれっぽいメイクをしていた
「あの時の人とそっくりです!」
トルテも称賛
ハクリエは鏡をイチドクの顔の前に
イチドクはあまりの完成度に驚いた
「あと、外股で声は少し高めに」
「お、おう」
イチドクは慣れない外股を頑張っていた
そして口調も練習し、小一時間
ハクリエは話した
「最後に確認や。本物のルシファーに会ったら逃げる。偽物だとバレたら即逃げる。カッコ、サカツキとルシファーに会ったら逃げれないものとする」
「死ぬじゃん私!!」
「んで、トルテと私は別行動。コネクトって組織について調べてみる。今回はちゃんと安全に調べるから安心してな」
「分かった。もし私がバレて殺されたとして、情報だけは渡したい。スマホ派繋いだ状態で」
「分かった。でも殺されんでな? ……イチドクちゃんまで」
「案ずるな。私は死なん」
そしてイチドクはヒサナキツルギ本部へと向かった
向かう途中声が聞こえた
「あ、あれはヒサナキツルギのルシファー様」
「た、頼む……娘を返してくれ」
─イチドク─
めちゃくちゃ間違われてる
完璧じゃないか
そしてヒサナキツルギ本部へと到着
門を超え敷地に入ろうとしたら、レイト達とすれ違った
「ブラックショット」
レイトは炎の銃を撃つ
イチドクは素早く躱す
「あ、危ないね、君」
─イチドク─
どこかで見たような顔……待て、こいつアカツキじゃ
「ちょっと待て」
「待てるか。ルシファー!」
「待て待て、えっと、ほら、私だよイチドク! アカツキ?」
「イチドク……?」
─イチドク─
もしかして名乗ってなかった!?
「大きい声では話せないが、私はスパイだ。てか普通にルシファーがこんな弱そうな訳ないだろ!」
─イチドク─
あ、これ……遠回しに自分を弱いって言ってる……
「そうか。じゃあ俺等と協力して、トルテって子を助けてくれないか? 勿論俺が援護する」
─イチドク─
トルテ……えっ!? トルテ探しに来たのか!?
「それならもう助けた」
「信頼ならないな」
─イチドク─
そうだ……電話を
イチドクは繋がっている電話をレイトに見せた
「聞こえてたでえ。トルテちゃん喋ってな」
「は、はい。トルテです。レイトさん……ですか?」
レイトは驚いていた
「っ……どうやら本当の様だな。トルテ……守ってやれずすまなかった」
そしてイチドクの方を向き
「トルテの連絡先を知っておきたい。いいか?」
イチドクは紙切れを手に取り、ペンで電話番号を書いた
そして渡し
「じゃあ私……僕は行く!」
そう言いイチドクは本部へ向かう
そして扉が開いた
おそらく内部から通すか否か人間が判断しているのだろう
そして廊下を堂々と歩くイチドク
ヒサナキツルギの下っ端が話しかけてきた
「ルシファー様……今日は仕事があると仰っておりましたが、どうかされたのですか?」
─イチドク─
仕事?
つまり一番厄介なルシファーはいないのか
ラッキー
「まあ、仕事を早く終わらせてね。とりあえずエングランの部屋に連れて行け」
「エングラン様の部屋と言われましても……。我々ごときがご一緒しては」
「構わん。僕はパスワードとか打つのが嫌いでね」
「そ、そうでございますか! 承知致しました!」
そして案内され、地下へと向かった
─イチドク─
こうもあっさりと地下に来れちゃった
そして地下
エングランの部屋の扉が見える
「部屋の鍵は開けてあるか?」
「そ、それは分かりかねます!」
「分かった」
そしてエングラン部屋の扉前へ
扉を開こうとした
びくともしない鉄の扉……鍵の有無すら分からない
「エングラン 開けてくれないか?」
扉が開いた
「扉くらい自分で開けろ」
と言いエングランが出てきた
部屋にはサカツキもいた
─イチドク─
サカツキだと!?
聞いてないぞ……
「サカツキも一緒か……」
「今朝言ったはずだが? 今日はエングランと茶会と」
「そう言えばそうだったな。んで、エングランに聞きたいことがあるんだが……」
「なんだ?」
「お前の能力ってなんだった? 今資料を作っててな」
エングランはソファーに座る
「ルシファーも座れよ」
「わた……僕はいい。長居する気もないし、なにより早く資料を作りたい」
エングランは少し考えた
「どうする? サカツキ」
「そうだな。しかしルシファーさ、女なのに僕って変わってるよな?」
サカツキは聞いた
「女が僕って言ったら変か? まあ僕っ子ってやつだ。気にするな」
エングランも聞いた
「それより、こないだの約束はどうなった?」
「約束? どの約束だ?」
イチドクは聞き返した
「ほら、猫耳付けてにゃんにゃんやってくれるんだろ?」
「はっ?!……っ……あー、あれか、今度だ今度」
─イチドク─
ヤバい……流石にバレたか?
イチドクは息を呑む
「サカツキ、悪いが限界だ」
「そうか」
エングランは堪えきれず笑った
「はっはっはっは……いや、エスタが気にいる理由も分かるわ」
「エスタ? エスタがどうした?」
イチドクは聞いた
「んにしてもクオリティの高いコスプレだな それ」
サカツキの言葉で確信したイチドク
─ハクリエ─
うちの完璧変装がバレたやと!?
─イチドク─
バレてる!?
ヤバい、逃げないと
イチドクは逃げようとした
しかし視界が真っ暗になった
─イチドク─
まさか……サカツキの能力!?
そしてイチドクはサカツキの隣
ソファーに座っていた
「まあ、ゆっくりしていけよ」
エングランはそう言い、イチドクに抹茶を差し出す
─イチドク─
ヤバい……拷問が始まる
そして拷問の果てにはエスタに調教……
地獄だ
そして部屋にエスタが入ってきた
「茶会に呼ばれてきましたが……それ抹茶ですよね?」
「出たあー!?」
イチドクはエスタの登場を、おばけのように驚く
「イチドクさんも来ていたのですか」
エスタはイチドクの横に座る
サカツキとエスタに囲まれたイチドク
─イチドク─
終わった……
そして部屋にマカロンも入ってきた
エングランの横に座る
─イチドク─
ヤバい奴ら集合……
エングランは聞いた
「しかしサカツキ、ワヨっての辞めたのか? 一人称の話題だから聞くが」
「あれはパーティーだから格好付けてただけや」
「そうか」
エスタはイチドクの方を見た
「そして、イチドクさんは何故にここへ?」
「えっと……」
「俺の能力を聞きに来たんだろ?」
エングランはそう言い抹茶を飲む
「そ、そうだ」
エングランは話し始めた
「俺の能力はデストロイ。全てを破壊する一撃を出せる。つまり、俺たちは全員初見殺し能力。そして互いに殺すチャンスはあるが、互いに殺さない。仕事仲間であり友達だ」
「そ、それはいい関係だな……」
「ちなみにサカツキの能力は特殊でな」
「待て待て待て、私のは私に語らせろ」
「はいはい」
サカツキは語り始めた
「私の能力はダストボックス。全ての生物や物を闇の別空間に捨てる。そしてそのままも取り出せるし、リサイクルも可能だ」
「リサイクル?」
イチドクは聞いた
サカツキは銃を構えた
そしてイチドクを撃つ
弾は頬にかすれた
「っ……何を」
─イチドク─
暗い……例の空間に……
そしてイチドクは元の空間に戻った
「ほら、傷治ったろ?」
イチドクは頬を触る
確かに治っていた
イチドクは驚いていた
─ハクリエ─
なんて能力や……
つまり相手不死身やん
しかしイチドクちゃん、なぜか生かされとるからな……
まあ、こちらとしてはありがたいけどな
「消すも治すも自由。これこそ最強の能力や」
サカツキは笑った
イチドクは驚きと同時に恐怖も感じた
こいつを敵にしなければいけないのだと
イチドクは抹茶を飲む
「にがっ」
「その苦さこそ魅力だ」
エングランはそう語る
そして茶会は一時間続き
「ほんじゃ、わてはこの辺で」
サカツキはそう言い部屋を出る
「ちなみに私の部屋に来ます? 近いですよ?」
エスタの誘いをイチドクは「け、結構だ」と断り
エスタと二人で本部を出た
「しかしなぜ私を殺さずに……?」
エスタは答えた
「さあ? エングランの茶会ですし、まあ今日は非番ですし……。戦う理由がないだけです。ということなので、気をつけて帰ってくださいね」
「お、おう……」
エスタは城へと戻っていった
イチドクはスマホを手に取り
「なんか生きてる」
「せやな……。つまり、根から悪い人達では無さそうやな。本来の目的も達成できたし、こっちも成果はあった。早く戻ってきて」
「分かった」
そしてヒサナキツルギ本部内
サカツキは電話をしていた
「いやはや、シラユキに電話を掛けても出ませんでしたよ」
「そりゃ、タイミングが悪かったか、既に死んだあとだったか……だわ。っふふふ」
サカツキはそう笑いながら話す
「全く、あなた達は。そして、レクイエムの件ですが……」
「ここまで名を挙げても出てこないし、死んだと考えるのが自然やな」
「そうですか……。」




