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57 貴族よ~


「ティナ……ごめんね、お母さん……」

「……」


 やばい。とてつもなくやばい空気の室内。私とミコはただひたすらにお互いの顔を見つめることしかできなかった。


「お母さんね、ティナに助かってほしかったの」

「えっ……?」

 

 俯くティナちゃん。スカートの裾をギュッとして、二階に上がっていく。フィリアさんはただその光景を見て、追いかけたり、呼び止めたりすることはなかった。


「……ティナ……ごめんなさい、私、もう戻らないと」

「戻るって? あそこにですか?」

「ええ、貴族は鼻がいいので、街を歩いていたらきっとすぐに見つかってしまいます」


 フィリアさんは立ち上がり、玄関の扉を開けようとする。


「ちょっと待ってください! 私、このままじゃイヤです。ティナちゃんとちゃんと話し合いしましょう?」

「私はもう、あの子の母親じゃない」


 そう言って、家を出て行ってしまった。


「おい、追いかけないのか?」

「あたしが行こうか?」

「うん。きっと、一人で街を歩くのは危ないと思う。私、ティナちゃんと話、するね」


 ミコとシーマにフィリアさんを任せて、私は二階に上がり、ティナちゃんの部屋をノックする。


 コンコンコン……


「……」

「セリカで~す……ティナ、ちゃん……?」


 無音の部屋。心配になって勝手に扉を開けると、ティナちゃんは勉強机に突っ伏していた。


「ママ、ティナのこと、嫌いって言ってた?」

「ううん。ティナちゃんを一人にしたのには、理由があったみたい」

「理由?」


 ティナちゃんは、貴族にママがお父さんを殺したことにされて、レンシア一家が指名手配されているという事実を知る。


 アパートには、もうすでに貴族の遣いが来ていて、お隣の男にティナちゃんを預けた後、一人で地下水路まで逃げたことも。


「私が知ってるのはこれくらいだけど、フィリアさん、ママは、ティナちゃんのこと、嫌いになったわけじゃないと思うよ?」

「ママが……うっ、ううっ」


 捨てられた訳じゃないと知り、安心したのか、泣き出してしまったティナちゃん。私はそっと抱きしめて、彼女が落ち着くのを待つ。


 ……。


「おねえちゃん、ありがとう」

「ティナちゃん、ママに会いたい?」

「……うん! 会いたい!」


 涙を拭き、ニコッとするティナちゃん。それなら、早く呼び戻さないと……!


 と思った瞬間、電話石が反応して、シーマの声が聞こえた。


『おい、聞こえるか?』

「えっ?」

「どうしたの、セリカおねえちゃん?」

『貴族とやらに追われてしまった、完全に包囲されていて地下水路から出られない。時期にゲートを見つけられる……助けてくれ!』


 シーマの助けを呼ぶ声が聞こえて、電話石の魔力が消える。


「ティナちゃん、お留守番、頼んでもいい?」

「うん。待ってる!」

「よしよし」


 ティナちゃんの頭を撫でて、急いで戦闘装束に着替えて、外に出る。


 ◇◇◇


「あれは……どうしようかな」


 ドラ〇もんにでてきそうな広場の近く、高台になっているところからその広場を見下ろすと、なにやら草むらをゴソゴソと漁っている人間が6人ほど。


 かなりの重装備の者もいて、きっとあいつらがフィリアさんを追っている貴族なんだと一瞬で分かった。


「とりあえず、ここから一人……!」

「スキル、クリエイターモード、魔弓、オートエイム!」


 弓スキルをふんだんに使い、狙撃体制に入る。目標は一番重装備の、あの男。


「目標設定……彼の腰にある、爆弾! 拡散射撃!」


 魔力で作った矢を放つと、4つほどに矢が分かれて、彼の身体に刺さる。左腕に3本、腰のグレネードに1本。


 グレネードが爆発し、辺りが煙で真っ黒になる。大男の影は、ドタリと地面に倒れるのが確認できた。


 高台から一気に広場まで飛び移り、魔剣を抜き、残りの貴族を切っていく。


「ぐああっ!」

「んぎゃあ!」

「おぎゃあ!」


 一撃で、バタバタと倒れていく貴族……この魔剣、強すぎ!?


 不意打ちでダメージ増加というスキルを活かして、彼らには最小限の切り傷しか与えていない。それでも、気絶するほどのダメージになるようだ。


 そして、腰のポーチから電話石を取り出し、シーマに外は大丈夫ということを伝える。


 クリエイターモード専用マップを開くと、彼らはしっかり住宅街にワープしていた。


「う、ぐ……貴様ぁ……」

「えっ!? しぶとっ!?」


 最初に狙撃して、グレネードの爆風も直に受けていた大男が起き上がり、襲い掛かってきた。


「うおおおおお!」

「スキル、アサシン」

「なにぃっ!? 消えやがっ……ぐあぁ……」


 背後に周り、剣でガードの薄い太ももあたりをチョンと突く。ドスッと大きな音を立てて、大男は倒れた。


 ……。


「よし、完成!」


 貴族たちに付けた傷口を手当して、まとめて繩で縛り上げ、私はシーマ達が既に到着しているだろう家に向かった。

 

これからもよろしくお願いします!


今までもたくさんおかしいところがありましたが、ちょっとこの先の内容にあきらかな矛盾というか、色々悩みが出て来たのでいったん整理します!


7月17日 もしかしたらちょっとだけ話がさかのぼるかもしれません。すみません!


続きをかきなおしております。待ってくださっている方、すみません……。

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