表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/63

学01 ティナ、がんばる!

ティナの学校編は、三人称視点で物語がすすみます。


 朝。ティナはセリカとミコに連れられて学校へ。先生に案内されて初めて教室に入る。


 そこには、既に何人かの生徒がいた。


「あなた、去年はどこのクラスだったのかしら?」


 金髪つり目の少女が腕を組んでおどおどと教室に入るティナに話しかける。


「ひゃ! え、えっと、去年はフェウロ村の学校に通ってて、ママの都合でこっちに引っ越してきたんだ……」


「ふーん。名前はなんていうの? あたしはフェファル」

「て、ティナ」


「ティナっていうのね。あなた、獣人でしょ? その銀髪、絶対そうね。隠さなくてもいいわよ」


 ティナに話しかけるフェファルの頭には、よく見るとキツネ耳が生えていた。


 背はティナと同じくらい。金髪のつやつやした、毛先がふわふわとはねているミディアムヘア。猫のようなつり目の大きな瞳は、ティナをにらみつけるように見る。


 ティナは驚き、フェファルの前に近づく。


「帽子、とっていいの? 他の子も見てるよ……」


 フェファルはフッと不適な笑みを浮かべ、ティナの帽子を取りあげる。


「ひゃあ!」

「安心なさい、この子たちはあたしのオトモダチよ!」


 教室の後ろの方で3人ほどの生徒がティナの犬耳を見て近づいてくる。


「うっわあ! 犬族の子なんだ! ティナって言うんだね!」


 黒髪短髪で、真っ黒の瞳の少年は驚きの声を上げる。


「引っ越してきたの? 大変ね。 これからよろしく、ティナちゃん」


 茶髪ストレートロング、茶色の瞳の少女はティナと握手をする。


「ボクも、よろしくね……」

「あれっ、あなた……」


 ティナの前に現れた上目遣いのおどおどした少年は、帽子を取り犬耳をぴょこぴょこさせる。


「ぼ、ボク、カノトっていうんだ。えと、ティナちゃん、よろしくねっ……」


 顔を真っ赤にして、ティナと握手をする少年。


 カノト。茶髪犬耳の少年。前髪はなんだか白っぽく、後ろ髪は黒っぽい。模様のついた髪色は珍しくないが、獣人と一目で分かるため、街にくらす模様が付いた髪の獣人はほとんど染めている。


「こっちがヒロで、こっちがエナ。んで、この弱そうなのがカノトよ。あたしとカノトは獣人だけど、別にいじめられたりなんかしないわ。あんなの、大人同士のミニクイ争いよ。気にしないで」


 フェファルは目をそらし、ティナにそう言って、カノトの隣に行く。


「あたしたち、立派な冒険者になって、あの獣人の英雄さんみたいなすごい人になるのが目標なのよ!」


「あの獣人の英雄さん……?」


 ドヤ顔で夢を語るフェファル。だが、それがティナに伝わってないと分かって、首をかしげる。


「あなた、英雄さんを知らないの? セリカっていう、ピンクい猫族のお姉さんよ」


「セリカお姉ちゃんが、英雄?」

「お姉ちゃん?」


 4人は固まる。ティナは変なことを言ったのかとあたふたする。フェファルがセリカがフリャを救ったという話をティナに聞かせる。


 ティナはちゃんと聞いたことがなかった。シーマがたまに英雄という単語を口にする程度で、セリカたちがフリャを救った英雄だったことを。


「そう、だったんだ」

「あんた、セリカさんと知り合いなの?」


 茶髪の女の子、エナはティナに問いかける。


「あたしね、村から街に来た時、一回人間の男の人に売られて、セリカお姉ちゃんたちに保護してもらったの」


「ええっ!? ティナ、あんたも人間に売られたことがあるの?」


 フェファルはそう言って口を大きく開けていた。


 フェファルは、兄妹がいた。3人兄弟で、長男のフェネラ、次男のフェアク、最後にフェファル。3年前、鍛冶師だった親の財産目当てで人間の強盗が襲い掛かり、家の財産と一緒に、両親と兄妹をさらわれてしまったらしい。それから、カノトの両親に保護され、一緒に暮らしているようだ。


 カノトは、フェウロ村の出身らしいが、生まれてすぐ両親が稼ぐために街に引っ越したため、ティナと会うことはなかった。


 ティナはセリカ達との出会いの話を説明する。


「ティナ、あんたも大変だったんだね……あたし、ティナのオトモダチになってあげる! だから、あんたもあたしのオトモダチになりなさい!」

「えっ、うん、よろしくね? フェファルちゃん!」


「フェファルでいいわよ、みんなも、呼び捨てにして」

「よろしくね、ティナ」

「俺も、オトモダチな! ティナ!」

「ボクもよろしく、ティナちゃん」


「あー! ちゃん付けした! 呼び捨てって言ったでしょ!」

「えへへ、私のことは好きなように呼んでいいよ?」


 時間になって、ぞろぞろと教室に生徒が入ってくる。


「席順、見た? あんたはそこよ」

「うん、ありがとう、フェファル!」


 ティナは教室の一番後ろ、窓側の席に着いた。


「なんだか、セリカお姉ちゃんが好きそうな席だ……日差しがあったかい」

「ティナちゃん、隣になっちゃったね、ボク、勉強得意だから、何でも聞いてよ!」

「うん! これからよろしくね、カノト!」

「えっうん、よろしくねっ」


 首を傾け、照れ笑いするカノト。おっとりとしたたれ目の彼は、とても可愛い笑顔をする。


 朝見た担任の先生が教室に入り、ホームルームが始まる。


 教室には、1クラス12人、2人ペアの机が、横2列、縦3列に並んでいる。小さな教室だが、あえて少人数クラスにしているという。


 この世界には、獣人と人間という、身分の差が存在する。


 今までなかった、セリカという獣人の活躍で、流れが変わり始めているとはいえ、まだまだ獣人を差別する流れが完全に止まることはない。


 その流れによって、いじめが絶えなかったという理由もあり、先生が生徒一人ひとりをよく見れる限界の12人が1クラスとしてまとめられている。


「ティナさん」

「はいっ!」


 朝の出欠確認で名前を呼ばれ、元気に返事をするティナ。



 ティナの、新しい生活のスタートだ!

読んでくださり、ありがとうございます。


ブクマ評価諸々気に入ってくださった方はおねがいします! ハゲみが増します。


そのままメインストーリーにはさむ形で投稿しましたが、別の話として書いた方が読みやすいでしょうか。そこらへんはコメントでよろしくお願いします。


特に何もなければこのまま行きたいと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ