表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/63

12 ミコとシーマ ③ セリカにプレゼント


 あたしはシーマと街の商店街にある果物屋さんへ来た。鮮やかな色を放つたくさんの果物が並べられた箱を覗き込み、必要な果物をかごに入れていく。


「シーマ、これとこれ、どっちがいいかな?」


 あたしは程度のよさそうなリンゴを2つ手に取り、シーマに見せる。正直、どっちでもいいと思ったんだけど、話すきっかけづくりにはいいだろうと思って。


 シーマは少し考えるような素振りを見せた後、左手に持っているリンゴに指をさす。


「こっちのほうがうまそうだ」

「シーマ、見る目あるじゃん?」


「すまん、正直どっちも違いが分からん」

「やっぱりそうよね」


「そりゃそうさ。俺の店は新鮮な果物しか売ってないからな」


 店員さんが店から出てきて目の前で仁王立ちをしている。ガタイのいい男の人だ。緑と白のストライプ模様のかわいいエプロンをつけている。


「あっはは、そうなんですね。通りで……えっ!?」


 店員さんがあたしに顔を近づける。にらみつけるように顔をしかめ、急にニコっとする。


「もしかして、君、ミコちゃんじゃないのかい?」

「へっ? は、はい」

「そうかそうか! なんか似てるなと思ったんだよ! これ!」


 店員さんは店のカウンターに乗せていた新聞を取り上げ、あたしたちに見せる。そこには、さっきカフェでも見た新聞とおなじものだった。セリカがでかでかと写っている写真の隅に、あたしの姿がチラっと写っている。


 ギルドで報酬を受け取っている所だ。あたしの顔は、気が抜けていたのか間の抜けた顔をしていた。 ……なんか恥ずかしくなってきた。


「てことは、君たちが英雄のパーティーかい!? はっはは! まさか本物に会えるなんてなあ!」


 お腹を抱えて大笑いする店員さん。急に真面目な顔をする。


「実は私フリャの者でして、この間のゴブリンによる被害を受けていたんですよ」

「そうだったんですか!?」

「ほお?」


「だから、一目あって直接お礼を言いたかった。本当にありがとう、君たち」

「えっと……お役に立てて良かったです!」


「お礼といっちゃなんだけど、そのリンゴ、良かったらタダで持っていきな」

「あ、ありがとうございます!」


 あたしたちはリンゴをサービスしてもらい、お辞儀をしたあと、次の目的地へ向かった。


 その後も順調におつかいリストを埋めていき、セリカが待ちくたびれているだろうということで帰ることにした。


 道中、懐かしい潮の香りがして、その香りの元へと視線を向ける。


「ん、どうしたんだ?」

「うん、なんか懐かしい香りが」


「ああ、この匂い、ミコが居た村は海に近い所だったな」

「詳しいわね」


 そう、この街、ネイバのすぐ南にある小さな森のさらに奥、海の近くに私たちのキウリ村はある。


「……ちいさいころ、よくセリカと海で遊んでいたわ」


 懐かしい記憶が蘇り、すこし感傷的になるあたしを横で見ているシーマ。


「ちょっと、見ていくか」

「うん!」



 扉を開けると、店内には、たくさんの香水のようなものが売られていて、商品自体はしっかり密封されているのに、香りが強いのか、店内はいろんな香り、いや、匂いで充満していた。


「うっ、なにこの匂い」

「外で嗅いだ匂いとまるで違うな」


 いらっしゃいと小声で話す店員さん。あたしたちはせっかくだからということで店内を見て周り、潮の香りの正体を突き止めた。その商品には、海と書かれている。


「まんまね。これ単体ならすごくいい香りなんだけど」

「せっかくだし、セリカにプレゼントでも買っていくか」


 あたしたちのために色々なことをしてくれるセリカに、ちゃんとお礼をしたことが無かったことを思い出し、いい機会だと思って、海と書かれた香水? をカウンターに持っていく。


「金貨1枚です」

「ふぇっ!?」


「なんだ? 値段見てなかったのか」


 そういって、シーマが財布から金貨を取り出す。私は香水が高額な商品だったとは知らず、驚きで買い物が終わるまで固まっていた。


「おい、大丈夫か? そろそろ出ようぜ」


 シーマに引っ張られ、店を出る。外の新鮮な空気を吸って正気に戻った私を見てクスクスと笑う。


「へへっ、なんだその顔」

「あんなに高いものだと思わなかったわ……ありがとう、シーマ」

「いいってことよ、俺は今までお金はあっても使う機会がなかったからな。……誰かにプレゼントなんてな」



「さ、家に帰ろう、これは俺からのプレゼントってことで」

「あっ! お金払ったからってずるい! あとで半分出すから、あたしとシーマからってことにして!」

「へいへい」


 セリカ、喜んでくれるかな!

よんでくださり、ありがとうございます。


評価感想ブックマークおねがいします! ……なんでもはしませんけど!


ティナちゃんの学校生活が始まりましたね。 みんなと仲良くやっていけるんでしょうか。


みなさんの応援がめっちゃハゲみになります! 応援してくれないとハゲます! 


指摘、アドバイス等ありましたらどんどんいってください。改善します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ