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序盤

後半は急いで書いたので、誤字や脱字が多いと思います。

すみません。



20XX年。世界は、戦争ばかり起きていた。第一次、第二次世界大戦は歴史に残った有名な戦争だ。だが、これだけでは終わらなかった。戦争は、さらに増えていった。その戦争の中で世界最強国の日本。日本が一気に強くなったのは、ある男の存在があった。日本は圧倒的科学力で最強国になった。その男は、圧倒的科学力で日本を発展させ、力を持った。しかし、力を持ち過ぎた日本は、兵器を使い世界に宣戦布告した。これにより、平和だった世界は恐怖へと堕ちてしまった。発展した科学力により、海は汚染され、森林は枯れ果て砂漠に飲み込まれていった。

日本は、世界各国の軍。通称『連合軍』に攻撃され、領土を半分失った。日本は都市を強化し、連合軍の攻撃を阻んだ。連合軍は硬い守りで疲弊していき、日本は疲弊した所を狙い国を次々に滅ぼしていった。

連合軍の代表国、アメリカとロシアは日本に平和条約を結ぼうとしたが、日本は拒否した。滅ぶしかない、そう思った連合軍だったが、ある男の通知により、変わるのだった。その通知を送ったのは、日本の科学力を発展させた男だった。


暗い部屋の中、一部薄気味悪く光っているモニター。6つのモニターの中心に居る男は、モニターを見ながらキーボードを打ち、そして、ある通知が来て内容を確認してキーボードを打つのをやめ、男は笑った。


『ま〜た、悪い顔してる〜』


男の座るイスの後ろに銀髪少女が居た。少女の格好は制服姿で、銀髪のツーサイドアップ。目は水色。


「カノン」


男はイスを回転させ、後ろに居る少女の方に振り向いた。


『イコッチの悪い癖だよ?』

「癖ってそう簡単に抜けないよ。カノン」


彼女の名前は【カノン】。彼女はハーフで孤児院で育った。彼女の父親は、外国人で戦争が始まってすぐに母国に帰った。母親は、彼女を育てず売り捨てた。

彼女は買い主に毎日暴力をされ、買い主の元から逃げ出した。そして、彼女は僕が居た孤児院で保護された。


『ねぇ、本当にやるの?』

「ああ」


男は短く答える


『連合軍は信用してるの?』

「答えてくれたし、こっちも準備は出来た。あとはこちらから合図を出すだけ」


男はパソコンから見取り図をモニターに出す。日本の軍事施設、日本で1番安全なところだ。


『私も手伝うからね。この状態になってから、色々設定いじれるし』


彼女カノンは1年前に死んでいる。僕が日本に兵器を提供するかわりに僕の育った孤児院は安全な場所にしてもらうこと。それが条件だった。だが、上層部は彼女たちの身の安全をしっかりせず敵からの攻撃に巻き込まれほとんどの人が死んだ。カノンは、即死は免れたもののギリギリ繋ぎ止めただけで余命宣告された。その時、彼女は自分の記憶をコピーしてホログラムとして今居る。


「さあ、終わりにしよう。この無益な戦いを」


そして、男はパソコンからなにかを送り込むのだった。




○月○日 午前10時 新潟 角田山付近。

現日本領土の端の方に位置する防衛基地。日本は領土が半分になってから残りの領地を壁で囲い、防衛線を張った。その防護壁監視塔で二人の兵士が雑談をしていた。


「はぁ〜ダリ〜。なんで見張りなんか居るんだよ。防衛システムがあるのによぉー」


タバコを吸いながら愚痴を言う1人の兵士。


「まあ、別にいいじゃないですか先輩。カネはたくさんもらえるし女遊びや酒、タバコ。ただ見たり歩くだけでこんなことできるなら」

「手柄が欲しいんだよ! こんなちんたらした仕事なんてもう懲り懲りだ! 敵が攻めてくれば殺して手柄を上げるのによぉ! 昇格すればさらにカネはもらえるし東京に行けるんだぞ! 遊んで暮らせるじゃないか!」


タバコを捨て、怒りながらタバコの火を消す男。


「オレは全然いいですけどね。次に奴隷を買ったら家を建てて退職するからな」

「けっ! また穢れた外人奴隷かよ!」


男が新しいタバコに火を付けようとしたその時だった。


突然、警告のサイレンが鳴り響いた。


「おいでなさったか! 待ちくたびれたぜ!」


タバコを咥えながら腰に提げていた機械を持ち、真ん中にあるスイッチを押して海の方に投げた。投げた機械が開き海の方に飛んで行った。


「さあ! 海中の中なら上から潰してやんよ!」


男はそう言いながら、被ってたヘルメットからカバーを下ろしヘルメット横に付いてるスイッチを起動する。すると、下ろしたカバーに海の様子が見える。

さっき男が投げた機械は折りたたみ式の飛行機型ドローン。ヘルメットにつけてあるモニターと常時持っているコントローラーで操作が可能の兵器である。


「おい! タバコに火を付けろ!」


そう言われ、すぐにタバコに火を付ける。


「フゥー…… ん? 潜水艇1隻を発見! おい! スキャンした画像から潜水艇の型を調べろ!」

「了解!」

「たく、まさか1隻で来るとはなぁ〜自爆特攻かぁ〜クソダセーなおい!」


ドローンを操作しながら、敵の位置を確認する。


「司令塔、こちら監視塔! 敵の潜水艇を発見! 距離45キロ…… ん? な! こちら監視塔!! 敵の大軍勢を確認!」


男は司令塔に連絡を取るが、司令塔からの返信が全く無かった。


「司令塔、こちら監視塔! 応答願います!」


いくら、呼びかけても司令塔からの返信が無かった。


「いくら呼びかけても無駄ですよ。先輩」


後ろから聞き覚えのある声が聞こえ振り返る。


「どういうことだ!」

「察しが悪いですね、先輩。まあいいでしょう。簡単に言うとジャミングして通信妨害をしてます」

「な、貴様! 裏切ったのか!?」


先輩は腰に入れてる拳銃を取ろうとする。しかし、甲高い音と肩に走る激しい痛みで銃が取れなかった。後輩の男が先輩の肩を打ったからだ。


「僕はお前のことが嫌いだ。同じ人間なのに、ゴミのようにして」


バンッ!


さらに拳銃を発砲し、今度は膝を撃ち抜く。後輩の目は光がなく、怒りの目だった。


「ああぁぁぁぁ!」

肩と膝に走る激痛を抑えようとするも、あまりの痛みに先輩は苦しそうな表情だった。


「こんなことしても! 他の部隊を貴様一人で太刀打ち出来るわけが無いだろ! 貴様の負けだ!」


先輩は、痛みに悶絶しながらも他の部隊が来ると思い少し浮かれていた。裏切りはコイツだけだと。しかし、それが大きな間違いだった。


「なにを言ってるんですか? 先輩。いつ僕が"一人でやった"と言いました?」

「え……?」


先輩は間抜けな返事と同時に一人の兵士が走ってきた。


「大尉! 基地全部制圧完了しました! 死者数0! 負傷者十数名。命には問題ありません!」

「わかった。負傷して、人数不足の部隊は再編成させろ。そして、本部には嘘の報告を。本隊に連絡しろ」

「了解!」


報告に来た兵士はすぐに戻って行った。


「まさか、貴様!【平和共存会】のメンバーか! "SDGs"って変なものを掲げながら共存だと?! 穢れた存在のできそこ……」


バンッ!


「最後の一服は、どうでした? ……これからの世界に、あなたみたいな人は要りません。平和で誰でも平等に暮らせる世界。SDGsを掲げる【平和共存会】が変える」


男は、拳銃をしまい監視塔から去るのだった。




同日 午前10時30分頃 東京軍本部

日本最大の軍事基地。日本の中心地から少し離れた位置にある軍事基地本部は、表向きは民間人を護るために作られたが、本当の目的は政治家や貴族などを護るために建てられた。その軍事基地の指令室では鳴り止まない警報や報告の通知などが鳴り響いている。


「市民よりも貴族を優先的に避難させろ!」

「防衛プランBの使用を許可する!」

「名取市避難完了! これより迎撃作戦に移行。武器使用制限を解除!」


いくつものモニターで色々な映像が流れ、情報を処理していくオペレーター。それを見守るように上から見てる複数人の人影があった。


「どうなっている!!」


そこでは、少し豪華な服を来た人たちと数人のオペレーターが台を囲むように立っていた。

1番偉そうな恰幅のいいおじさんが、台を叩いて怒気を散らす。


「なんでこうも簡単に攻められてるのだ! 穢れたヤツらにこうも簡単に!」


1人のオペレーターが少し前に立ち、状況報告をする。


「全方位から連合軍の艦隊が進行中。各防衛ラインはほとんどが突破されココを目指して進行中」

「そんなことはわかっている! 私が聞いているのは、どうして防衛システムを突破されたかだ!」

「それは未だわかっておりません」

「チッ」


恰幅のいいおじさんは物に当たり他のオペレーターは喋らなかった。すると、勢いよく部屋の扉が開き1人のオペレーターが息を切らして入ってきた。


「報告します! ただいま豊田、名取軍事基地からの報告で軍の内部に【平和共存会】のメンバーが潜入してる可能性が高いとのことです! その他からも【平和共存会】のメンバーを捕えたなどと報告が上がっています!」


この報告に恰幅のいいおじさんはまた怒気を散らすのだった。


「【平和共存会】だと!? あの穢れた組織が内部に! あの忌々しい反組織が!」


そして、また新しい報告をしに来たオペレーターが現れた。


「報告! 軍のコンピュータにハッキングされ、システムが停止されました! 及び敵から通信が入ってます!」

「コンピュータにハッキングだと!? クソッ! 忌々しい! 通信を繋げ! スクリーンに映せ! それと同時に発信元を特定しろ!!」

「「「はっ!」」」


そう言って部屋にいたオペレーターは全員出ていった。

そして、スクリーンに通信が繋がる。スクリーンには白服で奇妙な面を被った男の姿が映っていた。


『やぁ、軍所属の人や政治家、貴族諸君。御機嫌よう。私からのプレゼントは喜んでいただけたかな?』

「貴様は誰だ!」

『ん? ああ、こうして通信するのは初めてだね。私の名は【エネ】。【平和共存会】の創立者だ』

「なっ!」


この発言にほとんどの人が息を飲んだ。どれだけ調べようと、ほとんど情報が手に入らなかった【平和共存会】の創立者。それを名乗る者が現れたことで一同は沈黙した。


「貴様が創立者だと!?」

『あぁ、そうだ』

「疑問だが、今までほとんど情報を掴ませなかった男がなぜ今になって姿を現す。宣戦布告でもしに来たのか?」


恰幅のいいおじさんの後ろに居た身なりのいい男が口を開く。その男が喋り出すと恰幅のいいおじさんは黙った。


『"宣戦布告"? そんなことはしないさ。だって、日本は今日、"無くなるんだから"』


そう言って、エネはゆっくりと仮面を外した。そして、またスクリーンを見てた全員が息を飲んだ。そこには、誰もが知ってる顔が映し出されていた。先程、冷静そうに見えた男も目を見開いていた。スクリーンに映っていたのは、日本の科学力を上げた【生駒(いこま) (れん)】が映っていた。


「なっ! 貴様! イタズラで済むと思うなよ!」


恰幅のいいおじさんが大声で叫ぶ。


『イタズラ? ハッハッハっ! ……イタズラでこんなことしませんよ。僕は本当に日本を潰すんですから』


蓮は仮面を画面外に置き、不敵に笑う。


『【平和共存会】を創設して、信用出来るものを入れさせ。裏切りやスパイは処分させてもらいました。そして、連合軍と協力して今の状況ですよ。防衛システムや兵器は僕の作った物だ。少しいじればどうにでもなる。僕が知らないと思うか? 真実を。約束を破ったのはそちらだ。政治家、貴族諸君。では、せいぜい抗うといい。無駄な健闘を祈るよ』


その言葉を最後に通信が切れた。しばらくの間、指令室には沈黙が続いた。誰もが作業の手を止め困惑していた。そして、先に喋ったのは恰幅のいいおじさんだった。


「ふざけるな! ガキの分際で! 特殊部隊A隊を生駒 蓮の居るところに送れ! 捕獲して連れてこい! 絶対に、殺すな!」


近くのオペレーターに指令を出すが、オペレーターは少し困惑していた。


「指令、特殊部隊A隊は首相護衛のため不在です」

「少しは落ち着けタワケ。焦れば敵の思う壷だ。特殊部隊B〜D隊を招集しろ。我々を敵に回したガキに天罰を与えよう」


身なりのいい男が指令室を出ようとすると、一人のオペレーターが叫ぶ。


「敵の暗号通信を傍受!」

「急いで解析しろ! 奴らの思い道理にはさせるな!」

「そ、それが……」

「どうした!?」


オペレーターはオドオドとしながら、喋り始める。


「どのデータベースにも無い暗号で、コンピュータでも解析不能です」

「なに!? どうしてだ!」


恰幅のいいおじさんは、また物に当たる。


「当たり前でしょう。そのコンピュータを作った張本人が敵に回ったんですよ? 対処法や抜け道などいくらでもあるんでしょう。あなたにここの指揮を全て任せます。冷静に処理していけ。私は特殊部隊と一緒に奴を捕らえに行きます。くれぐれもミスが無いように」


恰幅のいいおじさんは少し怯えながら答える


「は、はい……」


そして、身なりのいい男は指令室から去るのだった。




少し時間は遡り、通信を切った生駒(いこま) (れん)。場所は研究室の一室。生駒の研究室はかなり広く高い機材や素材、道具など分けておいている。広い研究室に部屋がある。

そして、パソコンの前で一息つく生駒の姿があった。


『お疲れ様。はい、お茶。こっちは順調だよ』


中型のロボットがお茶を持って生駒のところに来る。


「ありがとう、カノン」


生駒は台に乗ってたお茶を一気に飲み干し、お茶をついでに今度はゆっくりと飲む。


『計画は順調?』


カノンはホログラムを出してロボットの横に現れる。


「8割9割がた順調かな? 特殊部隊A隊はそろそろ動くだろうし、あとは特殊部隊B〜Dの部隊が来れば成功だね」


生駒はコップを机の上に置き、あるテーブルに移動する。そのテーブルはガラス張りの机で、脚は一本の黒で太い四角。

生駒がその机に手を触れると研究所の立体ホログラムが映し出された。


「さあ! 終盤だ! 確実に決めるぞ!」




時は戻って現在。

場所は東京軍事基地本部敷地内の一角にそびえ立つ建物。ここは生駒 蓮の研究棟。その研究棟に向かう複数の車両と二機の軍事用ヘリの姿があった。研究棟前に白塗りの特殊装甲車や官用車大型トラックが止まり、続々と武装した人が降りてくる。

全員が耳に付けている受信機から先程の身なりのいい男の声が聞こえる。


『目標は【平和共存会】の創設者【エネ】科学兵器政策代表の【生駒 蓮】だ。我々を敵に回した罪を必ず裁きを受けさせる!必ず生きて捕まえろ。殺した者は部隊の連帯責任で処刑だ』

「「「了解!」」」


特殊部隊B〜D隊の隊長が一斉に返事をする。


『よし! D隊は屋上からと窓を割って侵入しろ。C隊はダクトから侵入し、罠を止めたり奴を探せ。B隊はC隊と連携して正面から進行しろ!』

「D隊、了解!」

「C隊、了解しました」

「B隊、了解です」


各隊はそれぞれの指示通りに侵入していく。

D隊はヘリを屋上に着陸させ、ロープをたらし二人降りていく。そして、窓ガラスを割るが割った先には壁があった。一人が銃型の機械を取り出し銃口を壁に着けて引き金を引く。すると、持っていた銃が熱を持ち銃口から赤くなり溶けていった。幸い手に達する前に銃を捨てたため負傷することはなかった。


「こちらD隊、窓を割ってすぐにレーザーを弾く壁があり侵入不可」

『わかった。なら屋上の入口を開けて侵入しろ』

「了解」


上から降りた兵士は、ロープを掴んで上に登って行った。




場所は変わって、研究棟の内部。C隊の隊長視点。

C隊の隊長が自分の部隊に指示を出していく。


「各チーム二人一組で進行する。なにかあった場合はすぐに連絡しろ!」

「「「了解!」」」


C隊は五組に別れてそれぞれの方向にダクトを通って進行して行った。

C隊の隊長と組んだ兵士が口を開く


「素人だな。ダクトはさすがに警戒しないか」

「油断するなよ。ここまで用意周到にしてるんだ。ダクトだけ警戒しないとは考えずらい。各班、警戒を怠るな!」


隊長がそう連絡を入れたその時だった。ダクト内に爆発音が響き渡る。ようやく鳴り止んだと思った瞬間また爆発が響き渡った。隊長は慌てて各班に連絡を入れる。


「各班、状況報告!」

『B班異常なし』

『E班異常ありません』


すぐに返事をしたのはB班とE班。それ以外は返事がなかった。


「C班! D班! 応答しろ!」

『ツーーー』


無線からの応答がなく、静寂が訪れた。


「う、嘘だ…」

「……先に進むぞ」


隊長が先に進もうとすると、部下が隊長の肩を掴み慌てた様子でさけぶ。


「待ってください! 仲間がやられたんですよ! 俺に向かわせてください! まだ息がある奴がいるかもしれません!」

「ダメだ。任務が最優先だ!」

「しかし!」

「我々の目的は奴を捕獲することだ! 私情を挟むな! ……行くぞ」


隊長は指を耳に付けてある無線機に当て連絡をする。


「各班、最大限に注意を怠るな! どんな些細なことでも報告しろ。これ以上死人を出すなよ!」

『『了解!』』


隊長は進行方向に向き直しダクトの奥に進んで行った。

部下はダクトの壁を叩き、渋々隊長の後を着いて行くのだった。

しばらく間、何事もなくダクトを進んで行った。


『こちらB班。前方に赤外線レーザー、その奥には機関銃があります。これよりカットボールを使って突破します』


無線からB班からの連絡が入る。


「了解、許可する。ヘマするなよ」




ーB班視点ー

赤外線レーザーの手前にほふく状態で待機している。


「カットボールの効果は十秒だ。十秒でこれを抜けるぞ!」


前に居た兵士がカットボールを赤外線レーザーの中に投げ入れる。すると、赤外線レーザーが消えた。そして、全力でほふく前進して赤外線レーザーのエリアを抜ける。二人目が抜けきってすぐに赤外線レーザーが普及した。


「こちらB班。赤外線レーザーを突破した。これより進行し……」


無線で連絡中、赤外線レーザーの先にあった機関銃が動き出した。


「なっ! なぜ起動するんだ!」


機関銃がB班の二人に銃口を向ける。


「隊長…ご武運を」


ズドッドッドッドッ!


「うあぁぁぁぁぁ!」


銃声が止んだあと、誰も動くことはなかった。

B班が全滅したのだった。




ーC隊、隊長視点ー

B班から通信が不通になって残りの班は進むのをやめる。


「まさか、B班もやられるなんて。畜生!」


兵士は壁を勢いよく叩く。


「悲しむのはあとだ。進むぞ」


さらに進むと、ダクトの蓋の部分にたどり着く。隙間から中を覗き込むと、生駒 蓮がパソコンの前に座ってモニターを見ているのが見えた。


「こちらC隊。目標を確認した。だが、6人やられた」

『こちらB隊。ターゲットが居る部屋の前に着きました。こちらは負傷者なし』


すると、身なりのいい男の声が無線から聞こえた。


『よし、C隊は戻りB隊と合流しろ。D隊は上から降りてB隊に合流して部屋に突入しろ』

『B隊、了解』

『D隊、了解』

「C隊、了解……よし、E班戻れ! B隊と合流するぞ」

『了解。これより退避します』


隊長は組んでた兵士の方に振り向き、来た道を戻って行った。

そして、ダクトから出てB隊と合流した。D隊は先に合流していたが数人居なかった。


「向かってる途中にセンサー型爆弾でやられた」


D隊の隊長は顔を下に向け、少し悔やんでいた。B隊の隊長が無線に手を当て、無線を入れる。


「こちらB隊。C隊、D隊と合流。これより突入します」

『よし、許可する』


返事が来ると、各隊の隊長は顔を見て頷き突入体制に入る。B隊の兵士が扉に爆弾を付け少し離れる。すぐに爆発して扉が歪んだ。それを二人の兵士が蹴り飛ばし続々と中に入っていく。すると、部屋を入って少し奥に一人の男が居た。


「やっと来たか、特殊部隊」


部屋の奥に居た男、生駒 蓮がイスから立ち上がり喋る。


「【生駒 蓮】だな。同行してもらうぞ」


B隊の隊長がそう言うと、C隊の兵士が生駒 蓮に向けて銃を打つ。


「仲間の仇だ!」


すぐC隊の隊長が取り押さえる。


「なにをしている! 我々の目的は捕獲だ!」

「ヤツに仲間を殺されたんですよ!?」

「私情は捨てろ!」


隊が少し乱れてる中、一人が話し始める。


「あ〜仲間割れしてるとこ悪いが、これはあの男に繋いであるのか? 映像で」

『私に用か? 裏切り者よ』

「ああ、貴様に見せたいものがあってな」


そう言って、生駒は後ろを振り向きパソコンをいじる。そして、大画面にある映像を出す。

そこには、一人の男を複数武装して囲んだ映像が映っていた。真ん中に居る男は中腰になり手を頭に着けていた。


「な! 首相!」


D隊の隊長がそう言うと、生駒は特殊部隊がいる方に振り向きニヤリと笑う。


「ご名答。首相は拉致させてもらった。取引で必要だからね」


B隊の隊長が映像を見ながら、もうひとつの事に気づく。


「おい、首相を囲んでるのは特殊部隊A隊じゃ」

「正解」

「な、なぜA隊が首相を」


特殊部隊や身なりのいい男も疑問に思った。なぜなら特殊部隊A隊は、エリート中のエリートを集めた部隊で【平和共存会】のスパイじゃないことも検査して入れる部隊。その部隊が首相を拘束し、今映像が出ている。

ほとんどの人が疑って当然の映像だった。


「特殊部隊A隊は、【平和共存会】の創設メンバーだ。元から戦争が嫌いだった奴らだよ」

『首相をどうするつもりだ?』

「君たちが知っても無駄なことだ」


そう言って、映像を切った生駒。特殊部隊全員は生駒に銃口を向け直す。


『射殺しろ』

「撃て!」


B隊隊長の合図で全員が銃を撃つ。しかし、生駒に当たることなく手前で弾かれていた。特殊部隊は撃つのを辞めた。


「どうなってやがる」

「君たちの使ってる武器は僕が作った物だ。対策はするよ。僕の周りには硬化ガラスが張ってある。君たちの武装ではまず傷一つ入らない」


一人の兵士が手榴弾を持って生駒の方に投げ爆発したが、無傷だった。


「クソっ!」


生駒は、ゆっくりと歩き硬化ガラスの近くまで歩いてくる。正面に来たあと、腰からリボルバーを取り出す。


「理想の世界の為に、日本には消えてもらう。僕諸共、すべて!」


そう言って、生駒はリボルバーの銃口を頭に付け自分で頭を撃ち抜いた。そして、生駒の死体は倒れ血が床に広がって行った。


「なっ!」

『自殺するとはな』


ブー!ブー!ブー!


突然、ブザーが鳴り響く。


『緊急警報。【生駒 蓮】の死亡を確認。データ抹消の為爆発システム起動。一分後に完全爆発。その二十分後に日本全土を爆発』

「おいおい、嘘だろ」

「全部隊、急いで退避!」


B隊隊長の指示で全員部屋から出て出口に向かうのだった。




ー身なりのいい男視点ー

外に停めてる装甲車の中で無線及び兵士に付けてるカメラ映像を見てる男。


「ここで死ぬのは、ごめんだな」


男は後ろから降り、運転席に乗り込む。そして、エンジンをかけた瞬間車が爆発したのだった。




研究棟が爆発して二十分後。日本は大爆発をし、ほとんどのものが消し飛んでいった。

連合軍と平和共存会。そして、平和共存会を支持していた人達以外は今日この日を持って消えていった。




後半部分がすごく不安です。

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