ep04 『Schwert=Teufel〈魔王の剣〉』
最近、じめじめしてきました。山鳥のハラミです。
読んでくださる方がいらっしゃるとうれしいと思います。
それにしても地道にやる、とはとても大変ですね。いやー、環境もありますし、それにランキング高い人とかってやっぱすごいなぁ、と思いながらなんでうちの所を呼んでくれないんだろうなぁ?とか思ってしまいます。
あ、急に話し変えますけど仮面ライダーの映画楽しみですね!
やっぱ、前書きって書きにくい(´・ω・`)
「ほら!まだへばるには早いぞ!」
優華がフリルを相手にしているところ、自分は一年年上のシャイナ・カティッサの相手をしていた。
いやー、さすがに疲れる。きちんとこの猛攻に対応している自分がすごいと少しだけ思う。いや、思う。
「ならこれはどうだ!」
「よっ」
勢いよく振り下ろされたシュヴェーアト=トイフェルの剣を避けたのはいいのだが剣にぶつかって粉砕されたアリーナの土の破片が辺りに散らばる。小さくてもこつこつと鋭い土の破片や砂粒が飛んでくるのは痛いし、いちばんは盾が(側面にしか)ないのでものすごく顔に当たる。というかものすごく痛い!どんだけ威力強いんだよ!その剣!?
「まだまだ!」
そんな威力が強い剣を軽く振り回せるこの人だがさっきまで深くまで刺さっていた剣を引き抜いて軽く振り回すこの人は尋常ではない。
「逃げるのが得意なのか?」
「はい!」
「‥‥戦え」
わぁ、顔に不機嫌の塊が出ている。だって、強そうだもん。化け物みたいに大剣を片手で振り回す女性なんて近づきたくないですし、ねぇ?皆さんだってそうでしょ?戦場でまだ未熟なのに真っ先に戦場の権化といえるエースに向かいますか?
「にしてもなんで自分を?ご指名されたんですか?」
「‥‥しらを切るか」
「だって知らないですし」
何を知っているか、わからないけど。この人の機体、シュヴェーアト=トイフェルは危険と判断した一目見たらすごいで済まされるが戦ってみるとそのすごいが数倍になる。
だから危険と判断したらにはそれは全力に対応(接客)するつもりだ。
「そうか」
「?」
するとシャイナはその顔に微笑をあらわすと自分は悪寒を覚えた。
「ふ、」
なんだか嫌な予感がしかしなくて恐怖感が身を包む。えっ?なんでって、
「はははははははは!」
その笑いは魔王そのものであったからだ。悪魔の笑い声はまだ増しかと思えるほどだ。笑い声が響くほど自分の恐怖感が増していく。そして、ちょっとだけ初めて魔王に挑む勇者に気持ちがわかる。動けば死ぬし、息を乱せば自身がまとっているプレッシャーに押しつぶされてしまい程なのだから。
「そうか!貴様がそう思うのなら、その無礼はこのシュヴェーアト=トイフェルが存分に受けてやる!」
あぁ、もう矢駄な。けれど魔王はそんなことも聞いてちゃくれず自分に向かって剣を振り下ろした。
自身はおかしいと思っていた。それは前々から思っていたし、妹からも言われるほどだからだ。
なぜならほとんどの人間は初対面の人に対して何かの印象を持とうとするが、自身にはそれには興味がなく本当に何も記憶に残らない。顔の形、雰囲気、表情、何をとっても記憶に残らない。
自身の記憶に残る者は、何か特有の雰囲気と強者の匂いが残る。
当然、記憶に残っている者たちは一度はテレビに映っていたり、雑誌の表紙に一回は載っていたりする。だから、自信が持てるというものだ。
だが彼は違かった。何も偉業を果たしてはいない。すごいこともしていないのに一番深い記憶の中に残る。
正直言うとそこで自身のその特殊さに気味が悪いと思えた。特徴もない顔、偉業を果たしていない癖にすごくもない癖に自分の深い記憶の中に居座る。それが気に食わなかったのかもしれない。
そんな時、彼女(千鶴)からとあることを教えてもらった。
自分の後輩は実力もあって本当に強いのだという。自分はそれに面白そうだからケンカを売ったのかもしれないが本当は自身の中にある不快感を払拭したかっただけではないかと思う。そんな気持ちで挑んだこの戦い、たった一人で始末をつけるつもりだったが対戦相手のデータベースを見た時、いた。自分の心の中に居座る不快感の原因、葛葉 命都。
それは宿命か、運命かどうでもいいものだったが不快感が一種の高揚感になった。当然、今までになかった感情の高ぶりであったため最初は何かのことかわからなかった。
だが妹から、
「それは未踏の領域だよ。お姉ちゃん。本当の強者に出会ったときの感触さ、ゾクゾクっていう感じしたんだろう?」
こういわれた。いつも通り何かと上から言うが自分は思い当たる節があったためそのまま肯定する。
「じゃあ、さっき言ったとおりの感情だね」
これが‥‥本当の強者の感触‥‥。
自分はその感情に対して少々興味を持っていた。
そして、本当に目の前に立ってみた。
(っっっっ!!)
さきほどの感情の高ぶりと比べられないほどの人生最高潮の高ぶりを見せた。
あぁ、この男は本当にこんなものなのだろうか。もっと実力があるはずだ。本来の力があって、それを出せば一瞬で世界に上り詰めることだってできる。この魔王と普通にやりあえる、いや、それ以上のこともできるであろう。なのになぜ?
そんな疑問と強者に求める快楽、それが混ざりあって一つの欲望の塊となる。ブレンドコーヒーのような黒くて少しだけ明るい色を残しながら。
そして、試合が始まる。自分がこいつをやる。ただ、それだけだった。
本当の強者、それと真に戦いたかった。だが、戦ってみたらそれは呆気ない物であった。ずっと自分の攻撃を避けるだけの作業をしていた。
それは、火に油を注ぐ様な行為で自身の期待が少々、不愉快に変わっていく。楽しい場面にたどり着くために待たなきゃいけないとは大人になってもつらいことなのだから。
あぁ、うっとおしいな。この場面は、
そして、子供も大人も楽しい場面に到着するためには長い長い時間がかかる。だけど知識を使えば一気に時間も短縮できる。
だから、やる。
「ふ、ははははははははは!」
誰からも『魔王』と言われようとも、自分の中では、
「そうか!貴様がそう思うのなら、その無礼はこのシュヴェーアト=トイフェルが存分に受けてやる!」
シューベルトの『魔王』が流れている限りは‥‥。
ブオォン!
このお遊びを楽しみたいから‥‥。
我ながら面倒なことを受けたような気がした。
まぁ、それもすべてあの人のせいなのだが。
「どうした!どうした!」
命都はシュヴェーアト=トイフェルの剣劇を軽く避けていく。いや、正直言うとつらくなってる。
もう、両手に持っていたアサルトライフルは先の剣劇で壊れてしまったし、試験用とはいえこちらの機体は徐々にガタが来てると思う。少しでも距離を置くとすぐに距離を縮めてくしまるで先を読むかのように行動をしてくる。
「どうだ?どうくる!」
「なら、こうで!」
「!?」
ハントレスの襟下からまるでアサシンがナイフを出すかのようにとある棒みたいなものを出す。
命都はそれを振り上げると棒みたいなものからビームが出てくる。そのビームは途中で止まり剣のような形になる。
それを一瞬に把握したシャイナはすぐに後退する。
「‥‥そうか、『ビーム・ブレード』か」
「ありゃ?知っていたのですか」
「今のご時世ならな」
ビーム・ブレード・・・
粒子の固形化。どこかのお国の科学者が粒子体の生成を開発。電流などを使用して固形化するらしい。
それを利用したAS兵器。斬るというより溶かしているに近い。
ほとんどのことは自身も理解していないが大体の説明はこれぐらいできる。
この武装(一本)しか現在、持っておらずこの武器を手から離したらGAMEOVERAというわけだ。
「来い、貴様の力を示せ」
「はいはい。ならやれせていただきますっと」
どこかのラスボス感が感じるシャイナのシュヴェーアト=トイフェルに向かってブーストによる加速をかけ勢いよくその大地から飛ぶ。
ビジィィィンっっっっっ!
互いの剣と剣がぶつかり合って辺り一面に痺れるような音と鋭い電流と熱い火花が目の前に散乱している。
「なかなか、だが!」
「!?」
ハントレスは力押しに負けて吹き飛ばされるとそこを突いてくるかのようにシュヴェーアト=トイフェルの剣が横薙ぎされる。だけど、ハントレスは吹き飛ばされた力を利用し、ブーストによる加速をかけて緊急回避を行う。
「ふんっ」
緊急回避を行うとそのまま一回転し、ビーム・ブレードを振り下げる。
「甘い!」
だがそれも軽く回避され、一定の距離を置かれる。
するとシュヴェーアト=トイフェルの盾をハントレスに向かれて何か発射される。
命都はすぐにハントレスを加速させ距離を置くが、その発射された物はずっと付いてくる。
「っ、ミサイルか!」
「ご名答!」
そのミサイルの後ろからシャイナのシュヴェーアト=トイフェルが接近してくる。
「‥‥これなら!」
さすがにこのまま鬼ごっこを続けるということは愚策だったので、旋回し手に持っていたビーム・ブレードで追跡していたミサイルを斬り落とし爆煙を払いながら後ろにシュヴェーアト=トイフェルに剣を振る。
「なんだと!?」
さすがにこのことを予測していなかったのかシャイナに焦りの顔を見せる。
だが命都はその焦りの顔に余裕など見せずそのまま出力を上げ剣と剣をぶつける。
「ぐっ」
「ふっ、」
「!?」
短い息遣いをすると、ハントレスは一瞬にして距離を置く。そのまま力を逃げ場所がなくなったシュヴェーアト=トイフェルは一瞬、バランスを崩す。
命都はそこに目をつけるとすぐさまハントレスの出力を再び上げ、急接近する。
ガタが来ている機体とはいえ何度も激しい出力の上げ下げはベテランでも難しい。それを平然とやりながら命都は次から次へと攻撃に移る。
「やはり‥‥お前は隠れていたんだな」
「‥‥」
「なら、私も本気を出すかな」
「!?」
シャイナの気配が変わる。スイッチが入ったのか、機体の動きも先より早くなる。だけど自分も負けてはいられない。もっと研ぎ澄まし、もっと磨き上げ、もっと深い状態に入る。
キュイィィィィィィンッッ!!
甲高い耳鳴りかそれともエンジンが高く成り上がるほど温まったかよく知らない。
けれどわかることはあった。
「これで、決める」
静かな声を発する。それを聞こえたのかわからないがシャイナの口元にはこれ以上のない喜びがあったんではないかと思われる。
ドンッ!
両者の機体が溜めに溜めたエネルギーを爆発的な出力で加速する。
その姿はまるで剣豪の一騎打ちというものであった。片方は魔王だが
両者の視界が真っ白に染まるとそこで勝者を示すブザーが鳴り響いた。
戦闘部分パート3!……3だっけ?
まぁ、いいか!じゃあ、最近在ったことを少し……スマホ君、とうとう駄目になったかもしれません。
まぁ、三年の契約でしたし?まぁ、持った方ではないでしょうか?
けれど、とある事情でまだ持たせたい!けれどもうそろそろだめかもしれない!
助けて!そして、良いAndroid系のスマホ教えて!?(´;ω;`)