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ep04-2 『Hawk eye〈鷹の目〉』
物陰からとある二人組が優命都たちの姿を見ていた。
「取られちゃいましたね」
(コクン)
それは、シリルと愛染の二人組だった。
二人は、物陰で優華に話しかけるタイミングを図っていたようだ。だが、二人は先に優華が取られたところを見て、話しかけるタイミングが失ったようだ。
「まさか、優華さんがあんな行動に移るとは……」
「………お話」
シリルは怪訝そうな顔で考え、藍染は話せなくなったという現状を見てしゅんとした顔をしていた。
「命都さんを連れて行ってしまわれるとは……」
「?」
シリルの苦しい一言が、藍染を不思議がらせる。
シリルは様々な思惑があるが、その思惑がたった優華の行動のせいですべて崩れたのだから。
「……お話、今度にしましょうか」
「……はい」
そのお話はいつになるとか、分からないがシリル達は優華への会話を諦めた。
なぜ、諦めたのか言うと、恋とかに敏感なシリルにはわかっていた。
あれは、恋する乙女の顔、優華の顔は耳、までとは言わないが赤く、にまにまとした笑顔であったからである。