表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

予想。

作者: 紫煙

短いです。

 坂が凍っている。




 普通の坂でも十分に気をつけなければならないが、ここは地元でも有名になるほどの急な坂。自転車で登ることはほぼ不可能であり、車で登る際には途中でバンパーに傷がつくことがあるほどの急勾配。その上、凍っているこの時期には避けて通る。だが目的地は下りてすぐの場所。遠回りして行くのは面倒臭い。


 どうにかできないかと見回すと、道端には溶け残った雪が積もっている。歩くには少々不安があるが、仕方がない。一歩、右足で雪の上に踏み出す。しっかりとした感触に、注意しながら左足を地面から離した。


 しかし、しっかりとした感触は氷だったらしい。周りにつかめそうなものはなく、体勢を崩しながら滑り落ちていく。危機的状況だが、これが長い坂であれば楽しめたかもしれない。


 束の間、バランスを保っていた体は前のめりになり、宙に投げ出された。普通の道であれば多少の怪我をして終わりだろうが、見えるのは川。このままでは数メートルを落下し、身を切るような冷たさに沈むことになる。まずい。


 一瞬の判断で体を猫のように丸め、半回転。手前にある転落防止用の手すりに着地し、衝撃を逃がしつつ蹴り飛ばした。


 …ピシッ。


 空中でくるりと回って着地し......転んだ。


 周りを見渡して誰も見ていなかったことを確認し、ため息を吐きつつも立ち上がる。そのまま歩き出そうとした、その時。


 バキバキッ……ッバァァァン!


 堤防に沿って設置されていた手すりの一部が壊れたらしい。先ほど着地したところを中心に落ちていく手すりを見守りつつ、ジーンズのポケットからスマホを取り出した。


「あ、すみません警察ですか?今、目の前で堤防の手すりが崩落したんですけど、どうすればいいですかね?」









 ————なんて予想ができるから、今日行こうと思ってた用事はやめようかな。

初投稿です、はじめまして。


まだまだ未熟ですが、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。


※ちまちま直してます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ