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スキから始まる君と僕の物語  作者: 豊本 高弘
第5章 三人デート
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第5章 side Yuji

 その日、綾の言う待ちに待った日がやってきた。

 土曜の約束した時間に僕と綾は市内にある市民公園に来ている。

 この公園の中には日本庭園風の池や噴水、多目的広場、園内を少し歩けばプロ野球チームが使うほどの大きな野球場もあり、試合当日になるとここは飲食物を売る露店が並んでかなりの賑わいを見せるらしい。

 綾によると今日はその球場で試合がないとのことで、比較的落ち着いた雰囲気だとか。

 だから今日秋山さんがここに来てもパニックにはならないんじゃないかとも言う。


「祐二、今何時?」


 言われるがまま時計を見る、十時前であることを教えると綾は僕の周りをウロウロし始めた。

 落ち着くようベンチに座るよう言ったが、座ったままの状態で相手を迎えられないと断られた。


 ――ピリリリリリ……ピリリリリリ……。


「!?」


 突然携帯に着信が入る。

 音から察するに僕の携帯で、背面液晶に書かれている名前を確かめてから電話に出た。


「は、はい竹内――」

『もしもし?』


 電話越しに聞こえたのは大人っぽいながらかわいらしくもある女の人の声、秋山さんだ。


「秋山さん、今どこですか?」


 電話の相手が誰なのかわかると綾が耳をすましてきた、何をやってるんだ綾は……。


『祐二くん、空を見て?』


 言われるままに空を見上げた、夏の入道雲と遠くから聞こえるジェット機のエンジンに沿ってまっすぐ引かれる飛行機雲。


『次に左見て?』


 訳もわからぬまま左を見る、この公園の噴水が目に入った。

 今気付いたが、綾もつられて左を見ている。


『じゃあ右見てっ?』


 何がなんだかもうわからなくなってきたが一応右を見る、公園の外に広がる車道が目に入ったがその手前でこちらに向かって大きく手を振る一つの人影。


『やっほぉ~い♪』


 その声と同時に人影がこちらに駆け寄ってくる、小走りでやってくる女の人、やってきたのはあの日出会った時と同じように目深に被った帽子と眼鏡姿の秋山さんだった。


「えへへっ、お待たせっ!」


 秋山さんがウィンクまじりで見せる笑顔に綾は胸を押さえて顔を赤くしている、確か綾は秋山さんを始め芸能人が大好きだからこういうのは嬉しくて仕方がないのだろう。

 落ち合って僕たちはどこへ行こうか話し合う、すると秋山さんは行きたい場所があると言って先導を始めた。

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