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覚めやらぬ悪夢

「私」は眠りのなかにいた。

その眠りのなかで、「私」は悪い夢を見ていた。

なにかが「私」の周りで蠢いていた。

「私」はその中を歩いていたが、躰にまとわりつくそれらのモノに阻まれてうまく進むことができない。



そこがどのような場所なのか、「私」にはわからなかった。

見渡す限りの砂漠のようにも思えたし、深い洞穴のようにも思えた。

あるいは、朽ち果てた墳墓の中であるかもしれなかった。


ひどく暗い。

吐く息は灼ける様に熱い。

そのくせ、躰の芯には凍えるような寒気が張り付いていた。

自分はそんな「私」を、どこか高いところから見下ろしていた様な気がする。


―――そうだ、毒のせいだ。 あの、砂蛆の・・・



「私」は眠りのなかにいた。

その眠りのなかで、「私」は悪い夢を見ていた。

―――夢?

本当に、これは夢なのだろうか?

あるいは、「私」は死後の世界をかいま見ているのではないか?

そうだ、確かにあの時、死霊の群に取り囲まれ・・・・



「私」は眠りのなかにいた。

その眠りのなかで、「私」は悪い夢を見ていた。

「私」の周りで蠢くモノは、いつしか重く躰にまつわりついてきた。

それは、あのいやらしい昆虫群であるのかもしれないし、木乃伊の残した毒雲であるかも知れなかった。

足取りは重く、歩いても歩いても全く前に進む事ができない。





気が付くと街の中に立つ自分が居る。

いつもと変わらぬ日常、死と隣り合わせの。


・・・・・だが、これは本当に「現実」なのか?

そうだ、夢だ。


悪い悪い夢。


何もかも、悪い夢なのだ。


     目覚めれば・・・・・・・・・

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