「婚約破棄したら、罰金100万ゼニー払うから!」と言った婚約者が、婚約破棄してきました
金額の単位を借りました
王宮での夜会。
「お前とは婚約破棄だ!」
婚約者が言った。隣に浮気相手がドヤ顔で立っている。
「かしこまりました」
「え?良いのかよ」
良いに決まってる。
「やっぱり無しは、無しですよ」
「そんな事言うか!」
絶対に言うよね。
「では手続きを」
即刻手続きをした。
「本当に良いのか?」
未だに言う婚約者。
良いから婚約破棄したのに。
「困るのはそちらなので」
「お前、俺が好きだっただろ?」
何か言ってるなぁ。元婚約者が。
「まさか…」
私は鼻で笑った。
「強がるなよ」
ドヤ顔する元婚約者。
「『婚約破棄したら、罰金100万ゼニー払う』という契約で婚約したのに、婚約破棄しやがって!
今すぐ罰金払え!」
隣にいた兄が元婚約者に向かって言った。
兄は、私を可愛がってくれているから、かなりの「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム」だった。
「え?」
忘れたのかな?
「自分からした契約だ。忘れたとは言わせない」
「それは…」
こいつ、忘れてるな。
「私は当時、他の方と婚約を結ぶ予定だった。それなのに貴方が無理矢理婚約を押し付けたんでしょ」
私が言ったが、思い出せないらしい。
大丈夫かな?この人。
「え?」
高い身分だから、有無を言わせずに押し付けてきたのに。忘れたのか。
「絶対に幸せにする絶対に大事にすると言って、疑うなら『婚約破棄したら罰金100万ゼニー払う』と自分から言ったのだ」
「え…ちょ…」
それでも思い出せないらしい。
「契約書もある」
「その…」
ダメだ。この人。
「では、もう2度と話し掛けないでください」
「ま…待ってくれ」
「もう婚約破棄の手続きは終わりました」
「やっぱり無しだ」
言うと思った。
「やっぱり無しは無しと言いましたよ」
「待ってくれ」
「ご自分が言った事も覚えていないとは、本当に成人したのですか?」
「何だと!?偉そうに!」
ご自分が契約を忘れた事を棚に上げないでください。
「ご自分の発言に責任を持ってください。婚約破棄はなされました」
「待ってくれ」
「なる早で罰金を払ってくださいね。ご自分が言った事なので。それでは失礼」
浮気者だったから、すぐに浮気して婚約破棄するだろうと思っていた。
傍若無人な侯爵家に逆らえなかったから、仕方ない。うちはしがない伯爵家。
婚約する予定の相手も伯爵家。逆らえなかった。
私は、婚約破棄した事を両親に報告した。
「それなら、私と婚約しよう」
当時の相手…幼馴染の伯爵令息が言った。
「何故いるの!?」
「婚約破棄を見てたからなぁ」
「そう言えばそうね」
貴族が集まる夜会で婚約破棄されたからなぁ。
「邪魔されないうちに手続きしよう」
「そうね」
婚約の手続きをした。
本来の婚約者と婚約できた。
「諦めなくて良かった」
「本当に」
私達は微笑みあった。
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