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エルの残した手紙

カイさんへ


突然こんな手紙を書いてごめんなさい。


本当は直接言いたかったことが、たくさんあります。

でも、どうしても言えないまま時間が過ぎてしまいました。


だから、せめて手紙だけでも残したいと思いました。


カイさん、覚えていますか?

最初にあなたの音ゲーの動画を見た日のこと。


私は何回も何回も見ました。


画面の中で流れる音に合わせて、

カイさんの指が動く。


その音が、とても綺麗で。

まるで音が生きているみたいで。


私は思いました。


「この人の音、好きだな」って。


だから勇気を出してコメントしました。


返事が来たとき、本当に嬉しかったです。


LINEで話す時間は、

私にとって一番大切な時間でした。


学校では生徒会長で、

みんなの前では強くいなきゃいけなかったけど、


カイさんと話しているときだけは、

本当の自分でいられました。


桜の木の下で初めて会った日。


あの景色、今でも忘れられません。


カイさんは少し緊張していて、

でも優しくて、


思っていた通りの人でした。


告白したとき、

本当はすごく怖かったです。


でもカイさんが

「俺も好き」って言ってくれて。


あの瞬間、

人生で一番幸せでした。


キスされたとき、

びっくりして気絶したのは本当です。


今思い出しても恥ずかしいです。


カイさん。


もしこの手紙を読んでいるなら、

きっと私はもうあなたの隣にはいないと思います。


でも一つだけお願いがあります。


どうか、自分を責めないでください。


カイさんは何も悪くありません。


あなたは私に、

たくさんの幸せをくれました。


本当にありがとう。


そしてもう一つ。


これからも音ゲーを続けてください。


あなたの音は、

世界で一番綺麗です。


私はずっと、

その音が好きでした。


桜が咲く季節になると、

きっと思い出します。


あの日のことを。


桜の木の下で出会えたことを。


カイさん。


あなたに出会えて、

私は本当に幸せでした。


ありがとう。


大好きです。


エルより

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