透明な片想い
毎朝同じ車両で、別の時間を生きる君
窓の外に流れる景色のように
君はいつも僕のそばを通り過ぎて
言葉にできない、透明な存在でいる
遠い星の光が、夜空を裂くように
僕の心に君が刻まれていく
触れられない距離が、逆に美しく
まるで儚い夢のような存在
この感情は一体何だろう
会話ひとつ交わさず、それでも忘れられない
視線が交わる一瞬の揺らぎ
君が僕に何かを囁くような錯覚
名前も知らないままのその存在が
僕を惑わせ、問いかけ続ける
日常の波に飲まれながら、君を見つめる僕は
まるで哲学の問題を解くように
君の背中に浮かぶ意味を探し
一度も触れられぬ、その輪郭を追う
時間は相対的だと知りつつも
毎朝の出会いが永遠のように思える
僕にとっての真理か、幻想か
分からぬままに君が遠ざかる
その微笑みは、希望なのか
あるいはただの、錯覚の花か
視線が交わる一瞬の揺らぎ
君が僕に何かを囁くような錯覚
名前も知らないままのその存在が
僕を惑わせ、問いかけ続ける
君の後ろ姿は、静かな詩のようで
読み解こうとしても掴めない
電車の窓に映る影に、僕は
いつかの答えを見つけるのだろうか
願いは音もなく消えていく
君が僕の存在に気付かぬまま
それでも毎朝会える奇跡に
僕はこの胸の痛みを抱きしめる
視線が交わる一瞬の揺らぎ
君が僕に何かを囁くような錯覚
名前も知らないままのその存在が
僕を惑わせ、問いかけ続ける
すれ違いの中で交わる思い
消えることのない、静かな祈り
今日もまた君を見つめる僕は
終わらない片想いに生き続ける