第六話 "ソレ"がそこにある。
………。俺はしばらく男が何を言っているのかがさっぱり分からなかった。『何言ってんだよ。あんた疲れてる。』と俺は言った。それしか言う言葉が見つかった
何せ何を言っているのか分からなかったからな。
『そ、そうやな。この男疲れとるんや。』金城さんは顔には出さなかったがどうやら俺と同じ気持ちだったらしい。男は舌打ちをして立ち去ろうとした。その時だった、薄ら白いソレが見えた気がした。気のせいかと思い目を擦り確認する。今度はソレがハッキリと見える。俺は他人事じゃないような気がした。
だから俺は男を呼び止めこう言った。『待ってくれ、
その白いような光のようなモノはなんだ。』と言うと
男は俺たちのテーブルに戻ってきた。
『お前、何故ソウルが見える………。』と男がボソボソと言う。金城は毒キノコとも知らず調理して食べようとするキャンプの素人を見るような目で俺をみた。
俺はそんな目で見られるのは嫌だ。すぐに辞めてくれと言いたいところだが今俺は"ソウル"というモノが、何なのかを早く知りたい。だから俺は男にしっかりと目を合わせてこう言った。『今ソレを見てから何か、心の中で引っかかってんだ。そのソウル?とか言う奴を教えてくれ。』正直めっちゃ怖いけど、ワクワクの方が勝った。男は親指を後ろに向けて"裏に行こう。"と合図を送ってきたので、俺たちは裏に男と行った。