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【完結】流星を放つ鷹【鷹の眼の射手】  作者: まっしゅ@
第五章 邂逅と別れ

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第八十七射目

 魔が差したらと言ったが、あとがきでフザケないとは言ってない!(今回のあとがきはネタです。本編には関係ありませんので、飛ばしてもらっても構いません)


2023/10/11

 第八十一射目を飛ばして八十二射目からになってしまっていました。

 ズレていたタイトルを修正していきます。

 尚、内容に関しては間違いないありませんので引き続きお楽しみ下さい。

「行けぇぇぇぇ!」


 王城の最上階に近い所にある、門側の展望所。

 以前竜を射た時よりも場所は低いが、あそこは本来立ち入れないし、地上から遠過ぎるので今回はこちらを選んだ。

 そこから主に第二騎士団と思われる紋章を付け、鎧を着込んだ騎士達を次々に射抜く。

 命中精度と威力より連射速度を重視し、普段なら絶対使わない方法で(ファルコン)と緑爪で強引に軌道補正して次々に矢を放つ。

 この裏技というのは、僕の加護と魔空庫の指輪(ストレージリング)を用いた僕専用の力技というか裏技だ。

 魔力を風の魔石に流しつつ、矢を番えないまま弦を引き、指輪から直接弓へ矢を出現させて番え、そのまま発射、そしてまた最初に戻る。

 引いては放すをただひたすら繰り返すので、圧倒的な連射速度を誇る分、狙いを定める事はほぼせず、加護の補助と微調整だけで放っている分、命中精度と威力は格段に落ちる。

 それを緑爪の風で強引に敵騎士に向かわせ射抜く荒業だ。

 なるべくなら殺したくは無いけど、陛下からもあの様に言われたので、何処に当たるかは関係無く眼に留まった者から射抜いていく。

 当たりどころによっては敵はまだまだ動くし、鎧や盾・魔法障壁で弾かれる場合もあるが、お構い無しに矢の雨を振らせ続ける。




 かなりの数を死傷させたた筈だが、そこは国内の精鋭中の精鋭。

 第二騎士団は勢いを殺さず侵攻し、とうとう第一騎士団と衝突した。

 そこから一気に形勢が相手陣営に傾いていく。

 第二騎士団に手を取られている第一騎士団の脇を抜けて、他貴族の騎士団や冒険者達が王城の門に張り付き始め、壊そうと画策したり、城壁をよじ登ろうとする猛者まで現れ始めている。

 ここからでも矢は届くのだが、実際に目で見える範囲以外を射抜く場合はそれ相応の集中力が必要だし、第一この場からそちらを矢で射るには王城よ壁を穴だらけにしなければいけない。

 どうするべきか考えていると、視界の端に見慣れた影が視えた。


「ユウリ!乗れ!」

「リックさん!」


 リックさんとクロが北の方角から急いで城に来てくれた。

 すれ違い際にクロへと飛び移る。


「どうして北から?」

「ん?どうせいなくなった第二王子を探せって命令だろうから、ユウリが戻るまで暇だろうと思って、とりあえず途中まで見に行ってたけど、クロがいきなり暴れ出してね。嫌な予感がして戻ってきてみればこんな状況だったんだよ」

「流石リックさん。こんな時だけは頼りになります」

「褒め言葉として受け取っておこうか。それよりどうする?」


 僕達は今王城の上を旋回しているが、時折地上からの遠距離攻撃が飛んできている。

 クロは難なく回避しており、相手の注意を引き付ける役割として一役買ってくれていた。


「リックさん、クロが相手の攻撃をギリギリ避けられる高度まで下げて下さい」

「ユウリはどうする?」

「僕はここから王城に張り付いている輩を手当たり次第落とします」

「回避行動の時に結構揺れるよ?」

「問題ありません。城壁の外周に沿って飛んで下さい」

「了解!振り落とされないでくれよっ!」


 高度を下げながら城壁を登ろうとする者達をひたすら撃ち落とす。

 下が水だから落ちてすぐに死ぬ事は無いかもしれないが、長時間登れなければ出血死は免れない。

 報酬に目が眩んだ者達は堀に落ちたらそのまま逃げていく者が殆ど。

 しかし、落ちてもそのまま諦めず、またもや城壁を登ろうとする者もいた。


 何周もしながら何百人と射抜いてはいるが、一向に人数は減らない。

 城門も必死に守ってはいるみたいだが、徐々に押し込まれている。


「このままだと埒があかない。ユウリ、どうする?」


 リックさんに尋ねられるが、すぐに返事が出来ない。

 せめて城壁に群がる冒険者だけでも一網打尽に出来ないか…………。

 使える物が無いか、指輪の中に入れている物を確認する。


「……………………これだ!リックさん!」

「なにか思い付いたみたいだね?指示をくれ!」

「僕が最初に立っていた展望所にお願いします!」

「え?何でまたあそこに?けどまぁ、考えがあるんだろう?クロ!」


 リックさんの命令に応えたクロは直ぐ様高度を上げて、先程の展望所に向かう。


「あんまり長い時間ここに居ると狙われるから手短にね」

「はいっ!」


 僕だけ展望所に降りて、リックさんはクロと共に僕を拾う為に周りを旋回している。


「え〜っと……、そうだ。天井裏のお姉さん。居るでしょう?姿を見せなくても良いので、そのまま僕のお願いを聞いて下さい」

「…………」


 居るのは間違いないが、それでも姿を表すどころか声も出さない。

 最初から分かっていたので、僕はそのまま話を続ける。


「今から僕達は城壁の外周を五周します。五周目が終わる迄にその辺りで戦ってる味方の皆さんに壁や門から離れるように伝えて下さい。戦闘が継続していて離れられない方々には防御障壁を張るように指示を。そのタイミングで城壁の周りにいる者を一網打尽にします」

「……………………それは確かですか?」


 驚く事に声が返ってきた。


「はい。全員とはいかないだろうけど、少なくとも半数以上はいけると思います。必要であれば、短剣を使いますが……」

「その必要はございません。陛下からホークアイ侯爵の指示に従うように命を受けています」

「じゃあよししくお願いします、天井裏のお姉さん」

「…………スミノ」

「はい?」

「私の名はスミノと申します」

「分かりました。スミノさん、よろしくお願いします」

「はっ。必ずや」


 僕の指示でスミノさんは直ぐ様階下に降りていったようだ。

 あの様子なら問題無く伝わるだろう、後はやるべき事をやるだけだ。


「リックさん!」

「はいよっ!」


 話が終わり、リックさんを呼んでクロに騎乗する。


「さっきよりも速度を落として、また外周を五周してください」

「聞こえてたから問題無い。それあ行くよ!」


 先程と同様に外周を回りながら矢を放ちつつも、指輪から出した大樽を城壁の至る所へ落下させた。

壁にぶつかったそれは砕けて、中に入ってる液体を辺り一面に飛び散らせる。


「ユウリ、あれは?」

「後からのお楽しみです。それよりも魔法が飛んできます」

「うわぁっ!そういうのはもっと早く言ってくれないかな!?」

「余所見してる方が悪いんですよ」


 そうこうしながら五周目が終わり最初の位置へと辿り着いた。

 僕からの指示がスミノさんを通して皆に伝わったのか、思い通りの行動をしてくれている。

 城壁から退避する者、退避が出来ないもしくは間に合わない者は障壁を展開中だ。


「今から矢を放ちます。クロをある程度の高さまで上昇させて下さい」

「分かった!」


 僕が弓を構えると同時にクロが上昇していく。

 到達点まで上がりきる前に僕は弓の魔力の一つへ魔力を流し、その魔力を纏った矢を堀に向けて放った。



 この作戦の成功を願いながら。

 第六十三射目にて登場(主にあとがき)した影のお姉さんの名前が遂に判明!

 因みに王城に着いた時からユウリを護衛していて、ユウリも慣れてしまったので気付いていたけどスルーしていました。



 閑話〜ユウリがスミノと会話していた時のリックの心境〜


『ユウリ?何か一人で話してるけどどうしたんだ?』

『てか、天井裏のお姉さんって誰?何故天井裏?』

『うぉっ!姿は見えないのに女性の声が聞こえる!もしや、幽霊に話しかけてるの?ユウリは』

『うん?こっちを振り向いた。もう行くの?』

『聞きたい事しか無いけど、とりあえず今はこっちに集中だな』


 後日ユウリへ確認して、無事幽霊と話してる疑惑は解消。

 代わりに、ユウリには覗かれると興奮する性癖があると噂されたとかされないとか……。


閑話休題



 やっぱりスミノが出てくるとフザケたくなる。

 全てスミノのせいです。

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