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第4話 2人だけのパーティ

読んで下さってありがとうございます。

何回か見直したところ、結構誤字脱字って多いですね。

すいません。もっと頑張ります・・・。


【マイラ side start】

朝目覚めると、ルーシアさんはいなかった。あたしが寝ていたソファーはとてもやわらかで

思わず寝過ごしてしまったようだ。しかも毛布が追加されてかけられていた。


(ルーシアさん、なんでこんなに優しいんだろう。

 信用していいのかな。あたしのスキルの秘密話していいのかな。


 ルーシアさんのスキルの秘密ってなんだろう。

 まだレベルは低そうなのに、なんであんなにたくさん魔法が使えるんだろう・・)


あったかい毛布にくるまってそんなことを考えてたらルーシアさんが、朝ご飯を抱えて入ってきた。


「遅くなってごめんなさい。朝の宿屋っていろいろと忙しいの。

ご飯もらってきたから、一緒に食べましょうね」と言ってテーブルにパンやスープを並べだした。

(うわ~、おいしそう、朝ご飯なんて久しぶり。

 なんかどんどんルーシアさんのことが好きになっていくわ。えへへへ)


その後、あたしとルーシアさんは一緒に街の外に出かけた。

まずは二人で薬草取りを始めた。

なんでも良い状態の薬草だとかなりのお金になるとのこと。

よ~し、たくさん取ってルーシアさんに褒めてもらおうっと。


たくさん薬草が取れたので、いよいよルーシアさんのスキルを見せてもらうことになった。


そのためには魔物が必要ということなので、森の奥に移動することになった。

こんな遠くまで来たのは初めてで怖かったけど、ルーシアさんにずっと手をつないでもらってた。


「ごめんなさいね、こんな奥まで。でも人に見つかりたくないの」とルーシアさんは言った。


(ええ?そんなにすごいの?「


ほどなく少し開けた場所に出たとき、なにやら低い唸り声が回りから聞こえ出した。

「あら、囲まれちゃったかしら」とルーシアさんはまるで、気にしてない口調でつぶやいた。


(えええ!黒くて大きな犬のような魔物がたくさん出てきた!怖い!)


あたしはルーシアさんにしがみついていたが、彼女はにこっと微笑んで、

<グラウンドアップ>と叫んだ。

 

叫び終わった途端、いきなりあたしたちの周りの地面が5mくらい隆起した。

そしてその高さから北側のほうにいる群れに<パワートルネード!>と唱え

10匹近くの魔物を渦巻でおぼれさせ、続けて東のほうの集団へは<ヘルファイヤー!>、

南側へは<サンダーレイン!>、西側へは<サイクロン!>と

間髪入れずに魔法を連発して殲滅していった。


(ええ?こんなに多くの魔法を使える人なんているの??しかも高位魔法ばかり!)

 

とただ、ひたすらに驚いていたが、騒ぎをききつけたのか、

ひときわ大きな「ズシン、ズシン」という足音が近づいてきた。


音のほうを見るとあたしの同じ顔の高さに、一つ目の大きな顔が見えた。

5mくらいの巨人だ。


(あっ、あれはサイクロプス!)



決めた。


こんなにも大きな秘密をみせてくれたルーシアさんを信じてあたしも秘密を見せよう。

 


「ルーシアさん、今度はあたしにやらせてください」とサイクロプスを指さした。


「わかったわ、何をするのか分からないけど、何かあったら私も対応するわ」

「ありがとうございます」といってあたしは土の台座の上から、サイクロプスに向かい手を突き出した。


(お願い 消えて無くなって どこかへ行って)


そのとたん、大きなこん棒を振り上げていたサイクロプスはふっと煙のように消え去った。

横をみると、口をあんぐり開けたルーシアさんがいた。


そんなルーシアさんにあたしは言った。


「これがユニークスキル<なし>の力だと思います」

 

【マイラ  side end】


【ルーシア side start】


びっくりした。なにこれ。 

あの大きな魔物が一瞬で消えたわ。


まさか<なし>っていうスキルは、存在を無にする力なの?

ああ、これはまずいわ。私のスキルよりはるかにまずい。

こんなのばれたら、暗殺や戦争の道具に使われちゃうわ。


そう思いつつ街への帰り道いろいろと話をした。


私の<返品クレーマー>スキルで、毎日スキルポイントが増えること。

それにより魔法使いの魔法のほとんどを取得していること。

目立ちたくないので、Fランク(最低ランク)冒険者として薬草取りをメインにしていること、などなど。


マイラも、「一番最初は掃除の仕事をしている時でした」と話し始めた。

なんでも掃除中に大きいネズミが出てきたことがあって、思わず

「いやあ、あっち行って!!」と手を顔の前にかざしたら、いつの間にか

いなくなっていたとのこと。

その時は、「あっ、どこかに逃げたんだ」くらいにしか思ってなかったが、

同じような状況で、同じようなしぐさをしたら確実にネズミはいなくなってて、

さすがにおかしいと感じたマイラは、いろいろな物で試し始めたと言った。


道を横切っているヘビに向かって<どこかに行って>、

行く手を塞いでいる岩に向かって<どいてください>、

服についた泥に向かって<きれいになあれ>など。

その結果なんとなくスキルの意味が「分かってきたんです」という話だった。


また以前から気になっていることもマイラに聞いてみた。

「例の厄介な冒険者が突然消えたという事件、あれはあなた?」

「はい、怖かったんで無意識に使いました。足音が聞こえたんですぐ金網くぐって逃げました」

「スラム街での、あの食中毒の子供は?」

「その子に手を伸ばしたら、なぜだか身体が透けておなかに黒い塊が見えました。

 悪いものだと直感したので<消えて>と念じたら、それが無くなったようです」


この間の、3人組に連れ去らわれそうになった時は、複数人いたからとのことだった。

どうやら<なし>は個々にしか効かないようだ。


この子とはこれからも一緒にいたほうがいいと思った私はマイラに聞いてみた。

「どこに住んでいるの?」

「・・実は以前にいた孤児院の納屋に隠れて住んでます・・」

「だったら、私のとこに来ない?

 宿のおかみさんが人手を探してたわ」

「えっ、いいんですか。でもあたし何もできません・・」

「大丈夫よ。私がなんとかするわ。

 ベッドもあるし、ご飯もただよ」

「わあ、ぜひお願いします!!」


ということで、おかみさんに掛け合ったところすんなりOKがでた。

ただし、まだ子供ということで給金は半分、でも部屋付き、食事は食べ放題との条件に、

マイラは「一生懸命働きます!よろしくお願いします!!」と即答した。

部屋は私と同室ということで、その代わりもう少し広い部屋に移らせてもらった。


その夜、ふたつ並んだベッドの上でマイラと今後のことについて話し合った。

「とりあえず私たちのスキルの効果は、他人に知られては絶対だめね」

「はい、絶対言いません」

「でもこの街にいる限り、私たちはずーと肩身の狭い思いが続くわ」

「ですね」

「でも私たちが組めば、何でも出来ると思わない?」

「何でもですか?」


「そこで!!!」

と私は声を張り上げ、今まで言いたくても言えなかったある思いを言葉にした。


「ねえ、私たちでパーティ組まない?」


【ルーシア side end】

 

【マイラ side start】


ルーシアさん、大好き!

いままでこんなに親身になって考えてくれて、こんなに優しくて、こんなにあったかい人って始めて!

いい仕事もお世話してもらって、ルーシアさんの秘密も打ち明けてもらって、

しかも今、パーティのお誘いもしてもらった。


もちろん断る理由なんてなに一つない。

でもひとつだけ心配なことがあるので思い切って言ってみた。


「も、もちろんです。ありがとうございます!

 でもあたしは、この街一番の役立たずと言われてます。

 馬鹿にされるに決まってます・・・」


といったら、ルーシアさんは突然、大きく胸をそらし、腰に手をあてて

「あら、自慢じゃないけど私だって、街一番の嫌われ者よ!」

と大いばりで叫んだ。


その言い方におもわずあたしは、

「ぷっ、くくく、あはははは」と大声に笑ってしまった。

見るとルーシアさんも同じように、大笑いしていた。

このあとしばらく二人で、涙が出るほど笑いあった。


【マイラ side end】


そしてこの瞬間に、冒険者ランク最低でかつ、最も評判の悪い、この街最強のパーティが誕生した。



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