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第23話 暗黒神登場

今日は3話UPします。


ラストはもうすぐです。

王都の周りには、監視塔がいくつか建てられている。

そのうちのひとつ、魔王城の方角を監視している塔から緊急の報告があった。


なんと王都近辺の森に魔王ー暗黒神が出現したというのだ。

突然の報告に驚愕した国王は、急遽騎士団の出動を要請した。


だが先発隊の報告によると、どうも不自然な動きがあるという。

どうやら何かを待っているのではないかということだ。


到着した騎士団長が近づいた時、暗黒神は口を開いた。


「勇者はどうした。我を封印するのではないのか。フフフフ。よかろう。

 封印してみるが良い。我は何もせずここで待つとしよう」


暗黒神はそう言い放ち、魔物の軍勢と共にその場所にとどまった。


暗黒神のたくらみが不明であり、また封印そのものが無効になるかもという噂があったことにより王都に全勇者パーティが招集された。

(後の調査でこの噂は、魔王側の間者が流したものであることが判明した)



勇者の内でレベルやステータスが高いパーティが何組か選ばれ、暗黒神の元に向かった。


「待ちくたびれたぞ、人間の勇者よ。早速我を封印して見せよ。我はなにもせん」


暗黒神の前に立った勇者は、両手を高く掲げ、封印スキルを発動した。

その途端、光り輝くドーム状の巨大な牢が形成され、暗黒神を閉じ込めた。


いや、閉じ込めたように見えた。通常であればその光の牢は、

暗黒神の全身を覆い、そのまま意識を失わせて封印が完成するはずだったのだ。


しかし、その光の牢の中で暗黒神は不敵に笑っている。


「なんだ、これで終わりか。つまらん」

そう言い放ち、次の瞬間、その光の牢は細かい塵となって砕け散った。

その後も、他の勇者たちが封印を連発するが、同じ結果になってしまった。


「フハハハ、これで分かったであろう。もう我を封印することは出来ぬのだ。

 古代の取り決めにより、我が復活して5年以内に封印できなくば、この世界は闇に飲み込まれる。

 そうだ、我の天下となるのだ。


 この世界の最強の勇者、精鋭の騎士団、最上級の冒険者たちを見ても、誰ひとりとして、我を超える力、スキルを持った者はいないようだ。

 


 貴様らはあと数年、おびえて生きるのだ。聖女たちがいかに結界を貼ろうが無駄になろう。

 我はなにもせずとも、その時を待つとしよう。フハハハハハ」


そう言い放ち、暗黒神とその配下の軍勢は消えた。

 

後には、呆然とした人間たちが残るだけだった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


王宮内で、緊急対策会議が開かれている。

「何が原因なのだ、当代の勇者の力が弱まってるのか」

「いえ、過去に封印が成功した際の勇者チームと比較して、劣ってはおりません。

 むしろ、ステータス等で格段に優れております」

「では封印スキルに問題があるのか」

「成功した過去数回分と比較しましても、まったく同じと確認されており、問題ありません」


「う~む、ではやはり暗黒神側で、何かをした可能性が高いのか。

 やつらが行ったことについて、考えはあるか」


「はっ、おそらくですが勇者が使用した光の檻に触れた時、確かにダメージを負ったように見えました。

 ただ、一瞬ののちにその傷は無くなり元通りになったと」


「なんだと?すると暗黒神は、瞬時に再生する能力を持ったというのか。

 そんな魔法やスキルは聞いたこともないぞ」


「勇者の光の牢に触れた身体の部位はすぐに切り捨てて、再生を繰り返しているようにも見えました。


 そしてこれはあくまで推測になりますが、強大なダメージを与え続ければ、再生能力にもほころびが出てつけ入るスキがあると思います。 そうして弱まったところで、封印スキルのような必殺のスキルを与えることが出来れば・・」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


これらの対策結果により、基本ステータスの高い者(特に体力/筋力)や、暗黒神の強力な防御力をかいくぐり、身体内部へダメージを与えるような魔法/スキルを持つものをイシュト国全土より探し出すことになった。


地方、辺境の騎士団や貴族所属の兵士団に伝令が飛び、全国の冒険者ギルドには、B級以上の資格を持つ冒険者を対象におふれが回っていった。


ただ暗黒神の宣言より一か月たった今も、そのような人間は見つからなかった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


暗黒神による今回の行動について、厳重な統制が敷かれていた。

勇者の封印スキルが効かない、あと数年すれば世界は闇に飲まれるなどが、おおやけになれば、パニックや暴動につながる恐れがあるからだ。


よってルーシア達が状況を知ったのもだいぶ後になってからだ。


「まあ当然Fランクの冒険者パーティへ情報は降りてこないわよね」

今回はシンジが他の勇者パーティへの情報収集で初めて分かったことだ。



その後、暗黒神がいる魔王城への監視が続けられた結果、以下のことが判明した。

まず魔王城そのものに強固な結界が張り巡らされていること、またその結界を破壊するには、暗黒神配下の5人の幹部を倒さればならないことである。

しかも幹部はそれぞれの拠点に城などを構えており、そこにたどり着くまでにも膨大な数の魔物を倒さねばならないことも分かった。




 

まもなく、この世界の命運をかけた戦いが開始されようとしていた。


作戦として、まずは配下の5人の幹部を倒し、結界を破ることを第一とし、その間に強者の探索を進め、結界崩壊後に全軍で暗黒神の待つ魔王城に進撃するというものだ。

しかも、その強者が見つからない場合でも、全軍攻撃は変更しないとした。

何もしなくても数年後には、闇の世界になってしまうからだ。



・・ただこの時点において、たった5人のしかも最低のFランクパーティが、5人の幹部および暗黒神を討伐することを、誰一人としてまた魔王軍も知る由もなかった。



ついに討伐戦が開始された。

暗黒神に動きは無く、5人の幹部たちも拠点を出ることもなく、不気味に待っているようだ。


王国側の軍勢として、最前列に勇者パーティや騎士団、戦士団の精鋭メンバー、各地で伝説とされた戦士などが集まり、中団はS級、A級、B級の冒険者パーティで固めている。

そして後方には、中団から外れたその他の等級をもつ冒険者パーティがおり、前列で打ち損じたり、逃げ出した弱い魔物にとどめを刺す役割や、中団組との要員入れ替えのために続くことになった。


ルーシア達は馬車に乗りこんでいて、最後尾にいた。

F級クラスでも、逃げ出したゴブリンなどの討伐のため、声がかけられたのだ。

「前方の状況が良く分からないわね」

「迂回して徐々に前に出ることにしましょう。その方が目立たなくていいかも」

ルーシアとアリーナがそう相談して、脇道へと入っていった。


脇道にでも、魔物が多数出てきたが、馬車に搭載している各種迎撃武器で問題なく進むことが出来、かなり早いペースで前に出ることになってしまった。


はるか横の方では中団の主力が戦闘中であり、魔物も徐々に強くなってきていた。


なので徐々に正体を現していくことにした。まず痩せた馬を元の姿のスレイプニルに戻し、その周囲に召喚獣を配置した。マイラとルーシアの召喚魔法でそれぞれ、

<L:5 オーディン>を馬車の前に出現させ、

<L:6 タイタン>を後方の守りとした。


御者席には、<大自然の守り手>スキルの、体力強化、魔法防御等のバフを

馬車全体にかけたロブがいて、馬車の屋根にはアリーナが立っている。


さすがに召喚獣には注目が集まってきており、新たな魔物出現と勘違いした冒険者も

いたが、アリーナがそのたびに仲間だと叫びながら、前方の魔物を蹴散らしていった。


アリーナたちのあまりの戦力に、中団にいた冒険者たちは馬車にあとに続くようになり、ついには激しい戦闘が続いている前列に到達した。


その場所でも、正体不明の馬車の攻撃力は圧倒的で、ついには最前列に踊り出て行った


馬車からはすでに全員が姿を現しており、対する魔物も強力になったため、マイラとルーシアは再度、召喚魔法で

<L:8 リヴァイアサン>と

<L:9 バハムート>を出現させ暗黒神側の魔物を倒していった。


いまではその馬車の5人とその召喚獣たちのみが突出した先頭にいて、勇者パーティや、騎士団、最強の冒険者たちは、後方に控えるだけだった。


そしてついに大多数の魔物の軍勢を圧倒した馬車の5人は、1人目の魔王幹部の前にたどり着いた。


後方で状況をみていた、作戦司令部では当然、その馬車の5人組の正体が分からず当惑していた。

急遽、集めた人員の資料を取り寄せたが、Fランクパーティとだけしかわからずますます混乱していった。


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