第19話 王都到着
今回短いですが、同時に4話UPします。
【ルーシア side start】
あと半日ほどで王都に着く。
ここは馬車の中の生活空間。
中庭に植えた世界樹はもう5mほどになり、その枝にブランコを作ってアリーナ様とマイラが遊んでいる。
(ええ?世界樹にブランコ付けていいの?)
外の御者台では、シンジくんがロブさんに元の世界のことを話し、盛り上がっているのが見える。
のんびりした昼下がり。
紅茶を飲みながらこの旅を始める前に考えてたことを私は思いだしている。
ロブさんを入れたパーティでの冒険も軌道に乗り、様々な武具や、アイテムが手に入った。
資金も増え、念願の装備も充実してきている。
ある時、みんなに「これからどうしたい?希望は?」と聞いたことがある。
マイラは「みんなと一緒なら嬉しいな、お友達が増えるともっと嬉しいな」
シンジくんは「やっぱり他のクラスメートの動向かな。別に嫌われて離れた訳ではないんで。魔王の封印をどうするのかとか」
ロブさんは「特に無いな。しいて言えばみんなに恩を返したい。それとレンジャー技能を極めたい」とのこと。ちなみにロブさんは今、レンジャー職の上級職<大自然の守り手>を習得中だ。
さて自分はというと始めは自由に街を歩きたい、たくさんお買い物をしたいというごく普通の希望だったが、ここにいる仲間を見ててあることに気づいた。
(この世界には私たちみたいにスキルの使い方がわからない、変なスキルを貰ったんで大変な目にあってるという人はもっといるんじゃないかしら。
その人を助ける・・なんてことは大げさだけど、一緒に考えて解決策を見つける手伝いができれば・・・)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
王都に着いた。
やはり大陸最大の都市だけあって、人の多さや建物の大きさは地方とはくらべものにならない。
さすがにここまでくると私たちは、顔を隠す必要はないが、アリーナ様だけは逆に絶対にばれてはならない。念のため、認識阻害を続けることにした。
私たちは早速、おのおのの活動を開始した。
アリーナ様は王立図書館に行き、主に地下にある禁書棚で知識を深めるとのこと。
侵入はもちろんシンジくんのサポートだ。
そのシンジくんは王都に何組が滞在している勇者パーティと会ってくると言ってた。
ロブさんは、馬車の整備、食料品や必需品の買い出し、王都周辺の情報収集などをお願いしてある。
私とマイラは不遇なスキル持ちの人たちを捜し歩いてる。
マイラは体力等のステータスは非常に高くなっており、からまれることがあっても問題無いだろう。
いや逆だ。小さい女の子が大男を持ち上げたら、それはそれで問題ありそうね。
アリーナ様はどうやって制御しているのかしら。不思議だわ。
<ダイレクトサーチ>を使って探し出すと、やっぱり人が多いせいか、困っている人たちがかなりいた。
意味が分からない、使い方が間違っている、もう忘れているといったところだ。
私たちは手分けしてその方たちに手を差し伸べることにした。
【ルーシア side end】
次回よりスキル話が3話連続します。




