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第16話 馬車にて

【アリーナ side start】 


そのルーシアという女性に連れられて、待機しているという馬車に招待された。

始めはなぜいろいろなことを知っているのかという不信感があったが、いざとなったら、今のわたしのステータスなら問題なく対応できるだろうと考えた。


馬車の御者席には若い男性が一人いて、周りを警戒しているようだった。目が合ったとき、軽くお辞儀をされた。



小さい馬車ねと思ったが、中に入った瞬間すごく驚いた。


ありえないほど広い空間が広がっていて思わず(錬金術?)ってつぶやいた。でも錬金術でもこれほどの空間拡張は難しい。(じゃあ魔法で作った?そんな魔法聞いた事が無いけど)


驚きながら部屋を見渡すと、少女がいて私を見てにこにこ微笑んでいた。


中央の大きなテーブルを囲むように椅子、ソファーが並び、横にはキッチン、奥にはいくつか別の部屋があり、驚いたことに二階や地下への階段も見えた。さらに中庭もあり、そこには大きな噴水もあった。


ふと隅にもう一人男性がいることに気づいた。(いつからいたの?全く気付かなかった)



御者台にいた男の人も入ってきたとき、「紅茶が入りました」と先ほどの女性が言った。



全員席についたところでその女性が話し始めた。


「まずはごゆっくりなさってください、王女様。それと私たちみんな王族の方への話し方は知りません。大変失礼ですが、普通にお話してよろしいでしょうか」


「ええもちろんです。今後は私も王族ということは隠しておきたいので。皆さんにはもうばれてるようですが」


「ありがとうございます。さて最初にこちらからお話したいと思いますが」

「ええ」


「はい、まず私はオブマールで「黒ふくろうの宿り木亭」という宿屋の従業員をしてましたルーシアと申します。冒険者もしてます」

「あたしも同じ宿屋は働いていました、マイラと言います」

「俺はシンジです。転生者です」

「おれは御者のロブです。レンジャーをしてます」


(転生者?なぜ?)と思ったが、とりあえず「アリーナと申します。訳あって冒険者になってます。と言っても今日からですが」と自己紹介した。


ルーシアさんが続けて「この4人は同じパーティの仲間で、全員Fクラス冒険者です」と、ここまで聞いた時思わず、「えっ、全員Fクラスでなぜこんな馬車や,いろいろな事を知っているのですが?どなたか別にリーダー的な方がいらっしゃるんですか?」と、聞いてしまった。



「いえ、他に人はいません。私がリーダー的な事をしてます」と言ったルーシアさんは、次に衝撃的なことを話し出した。


・ルーシアさんは「返品クレーマー」をいうユニークスキルも持っていたため、街中から嫌われていたが、使い方を変えたら膨大なスキルポイントを持つようになったこと

・マイラさん(ちゃん?)も勘違いされやすいユニークスキルを持っていたためいじめられることが多かったが、同じく本当の使い方を知ったこと。それは非常に強力なスキルだったため、隠して生活しているということ

・転生者と言ってたシンジさんは、勇者パーティからはずされたが、ルーシアさんやマイラちゃんと出会って、彼女らと助け合っていること

・ロブさんも、ルーシアさんたちに助けられ、ユニークスキルの本当の使い方を知ったということ


そう言って4人それぞれのスキルやJOBの詳細を話してくれた。

どうやら始めから包み隠さず全部の情報を話してくれたようだ。


なのでわたしからも、今までのことを全部話すことにした。


最後にこのパーティの旅の目的と、わたしのことをなぜ知ったのかを聞いてみた。



まず目的として(みんなそれぞれですがと断られて)は、主に、

・街ではいろいろ不自由だったので、もっと自由に世界を見てみたい

・勇者パーティや魔王の状況が知りたい 

ということ。           



また王族内で極秘にしている私の居場所や状況がなぜ知ったのかと聞いたところ次のように答えてくれた。


ルーシアさんが持つ時空魔法<ダイレクトサーチ>で、

サーチ条件:一般と異なるJOB OR 意味不明なユニークスキルを持っている

範囲条件 :オブマールの街を中心に、馬車で1日分の距離内という検索の結果、わたし一人がヒットしたとのこと。


次にシンジさんが、スキル<屋根裏散歩>を使用し療養所内にはいり、同じく<透明人間>で使用人たちの話を隠れて聞きながら情報収集してきたこと。(あっ、そういえば監視MAPにときおり、とても薄い印が動いていたわ。判別できなかったけどあれがきっと・・)


地下の錬金部屋のことも知っていると言われたときは本当に驚いた。


またおじい様の事も知っており、1回だけシンジさんがマイラちゃんをつれて、おじい様の部屋に入ったことがあるとのことだった。


そこでマイラちゃんがスキルを使って、おじい様の身体を見たところ、「頭の中に黒い、もやっとしたものがありました」と言ってたので、(それがたぶん、呪いの正体なのね)と思った。


ただマイラちゃんはそれが頭の中ということで無理をせずその場を離れたと話していた。またマイラちゃんは、「もっともっと頑張って、経験をたくさん積んで必ずおじい様を助けます!!」と言ってくれた。嬉しい。良い子ね。


結果として、これから行く場所を特に決めてなかったわたしは、しばらくこの人たちと行動を共にしようと決めた。(マイラちゃんのスキルを一つの可能性として、わたしももっと頑張らないと。おじい様待ってて下さい)


【アリーナ side end】 


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