モンステラ③
「それで、具体的にはどうやって手伝ってもらうの?」
二時間後、お風呂に入って服を着替えた私達はご飯を食べていた。
今回のメニューは、帰ってくる道中で見つけたキノコと、保存しておいた白身魚のソテーだ。
ふかふかの白パンと、付け合わせに疲れをとる効果のある薬草のペーストもある。
リオンは魚の身をパンに載せながら口を開いた。
「そいつは町の住民権を持っているのだろう?そこにお前も入るんだ。」
「え!家族になるってこと?」
「他国から引っ越してきた親類と言えばいい。国外では戦争をしているところがあるからな。この国に来る人もたくさんいる。そこまで詳しく追及されないだろう。」
「戦争…」
平和なこの国の中にいると、そんな物騒なものは想像がつかない。
「瘴気の話は聞いているだろう?それが戦争を引き起こしているんだ。」
「ねえ、その「瘴気」ってなんなの?私まだ一回も見たことないんだけど…。戦争になるほどのものなの?」
私達が呼ばれたのは、聖女として瘴気をどうにかするためだと聞いた。
しかし、その問題の瘴気とやらを一回も見たことがない。
(モカちゃんはもう見たことあるのかな…?)
「この国にまだ瘴気はさほど影響していないからな。国境付近へ行けば多少は見られるだろうが。他国では人が住めないほど悪化していると聞いている。」
「そんなに悪影響なの?」
「発生原因はまだはっきりとは解明されていないから解決手段がないんだ。ただ、これまで何度か聖女の力で瘴気をなくしてきたらしい。」
「だからモカちゃんが召喚されたってわけ。」
「我々には聖女の力しか頼れるものがないからな。できることと言えば、まだ住める場所を力づくで奪い取ることくらいだ。」
「それで戦争が起こってるんだ…。」
「そうだ。」
(こんなに魔法にあふれたファンタジーな世界でも戦争か…。)
どこにいっても人がやることは変わらないものだ。
私はあきれてため息をついた。
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