モンステラ②
「せめて町人レベルの身分ならまた話は別だろうが…。」
リオンの言葉に、私はハッと顔を上げた。
(そうだよ!いるじゃん、町に知り合いが!)
私の頭には、猫のような顔をした少年が浮かんでいた。
得体のしれない私にも、「また来てね」と笑顔で手を振ってくれた少年。
(アイル!)
「リオン、もしかしたら、どうにかできるかも!」
「街に知り合いでもいるのか?」
「うん。前に町に行ったときに会った子がいるの。助けてくれるかもしれない。」
そう言うと、私は以前質屋で出会ったアイルこと、アイルーロスについてリオンに説明した。
思い出すと面白かったことが多く、話している間に自分でも笑ってしまった。
リオンは終始「なんだこいつ」という顔をしていたが、悪く思っているわけではないようだった。
「っていう感じなんだけど、どうかな?」
リオンはしばらく考え込んだ後、
「話してみる価値はありそうだ。」
と言った。
「ほんと?」
「ああ。話を聞く限り害のあるやつではなさそうだ…あまり関わりたくはないが。」
「でも、本当のこと話して大丈夫?」
「信じてもらえるかは出たとこ勝負だな。もし口外する様なら魔法でいくらでもなる。」
「…まあ、やってみないとわからないもんね。」
物騒なことを真顔で言うリオンに、「本気でやるのか」と若干不安を覚えながらも私
は言った。
アイルの話から派生して、私は今までの経過について詳しく話した。
城での仕事のこと、逃げてきてからのこと、屋敷での生活のこと。
メアリさんの話になると、同じ村出身だからか、リオンもいろいろなエピソードを教えてくれた。
(やっぱり、メアリさんは色々な人に慕われてるんだなあ…)
リオンの話を聞きながら、しみじみと思った。
心なしか、初めて会った時よりもリオンと打ち解けられているような気がする。
(最初のころは挨拶ぐらいしかしてなかったしなあ…。意外と話すの好きなのか
な。)
そんな感じで話していると、いつの間にか屋敷に着いていた。
「はぁ~生還~!」
服に着いた葉っぱなどを取りながら、私は玄関を開けた。
「ただいまぁ~」
もうお腹ペコペコだ。
とりあえず、お風呂に入ったら朝ごはんにしよう。
「二時間後にご飯ね!話し合うのはその時にしよ!」
とにかく服を変えたい私は、リオンに返事をする間も与えずに二回へと走っていった。
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