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豪運 突然金持ちになったんですけど、お金の使い方がよくわかりません。  作者: ノニジュース


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オテルドゥパリの自室に差し込む朝日によって目を覚ました霧島。


今日も今日とてルームサービスで朝食をとる。

気持ちの良い朝だったので、今日は趣向を変えてテラスで海を見ながらの食事とした。


霧島はモナコで過ごす時間が長くなれば長くなるほどこの国を離れたくないという思いが加速するのを感じていた。


そう考えた霧島はモナコにマンションを買うのはどうだろうか?と考えに至った。


そうと決まれば頼れる秘書に連絡だ!

ということで霧島はエマに連絡する。


「エマ、モナコに家買いたい」


「その理由をお教えください。」


霧島は思いの丈をぶつけた。




「かしこまりました。


でしたらモナコにマンションを建ててコンドミニアムにしましょう。


そのマンションの最上階のお部屋をボスの家にすればよろしいかと。」


「わかった!


じゃあ私の個人口座から出しておいてください。」


「いえ、会社の事業として行います。


部屋の購入分だけ個人口座から頂いておきます。」


「え、いいの?」


「先ほどのお話を聞くと、大きな収益が見込めそうでしたので。」


霧島は有能な秘書に感謝した。

「ではそれでお願いしますね。」



余談ではあるが、このモナコでのコンドミニアム事業は大当たりした。

コンドミニアムの高層フロアでは会員権システムを導入し、低層フロアではウィークリーマンションのようなホテル事業を展開することで安定的かつ大きな収益を獲得できた。

元々あったマンションを買収し、増改築をしたため、建設費用を抑えることができ、会員権の販売だけで10億ユーロを稼ぎ出し、年間の利益として8000万ユーロを生み出したた。

モナコに住みたくても、モナコ国民になればカジノができないため、住まない大富豪のニーズにピタリと当てはまったのだ。



秘書にお願いをした霧島は、いつかモナコに住む日のことを想像しながらホテルのスパに向かった。


プールで泳いで体をほぐしたあと、マシンでの筋トレに励む。


どうやら若い男性が一人でこのホテルを利用し、スパで汗を流すのは珍しいらしく、お金持ちの有閑マダム達に霧島は熱視線を送られたというのはまた別のお話。


ひとしきり汗を流したところでいつものアフタヌーンティータイムになったので、部屋に帰ってアフタヌーンティーを楽しむ。


本日の食器はジアンというメーカーらしい。

わからなさそうな顔をしていた霧島に、親切なホテルマンは説明をしてくれた。


ジアンはフランスの陶器ブランドで、その色彩の美しさで有名らしい。

なかでも、ジアンの代名詞とも呼ばれるのが、藍色でその色はジアンブルーと呼ばれているらしい。

特に今日使われている食器はグリマルディ家ゆかりの品らしく、グリマルディ家の紋章が絵付けされているとのこと。


ゆかりある品なんですね!と霧島がしきりに感心していると、ホテルマンは気を良くして、モナコ大公の歴史についても話してくれた。


現在のモナコを治めているのはアルベール2世で、その生まれた家がアルベール家であるらしく大公殿下の母君がかの有名なグレースケリーである

そして、そのアルベール家による治世は7世紀にも及んでいるらしい。


詳しいですねと霧島が言うと、オテルドゥパリの支配人らしい。


霧島は失礼しました。という気持ちでいっぱいだった。


支配人の話は面白く、いろんな話をしてくれた。

曰く、海洋博物館は世界最古の水族館であるとか、モナコは年間300日晴れているとか、F1モナコグランプリの時の混雑具合はモナコ人も辟易するだとか。


楽しいアフタヌーンティーの時間を過ごした霧島だった。

モナコグランプリの話を聞いた霧島は自分もちょっと走ってみようと思って、車を出した。


ドアマンにモナコグランプリのルートを教えてもらい、488ピスタで走ってみる。


普通の速度でさえ走るのが難しいのに、ここをF1マシンで走るなんてとんでもないなというのが霧島の感想だ。


何周か走ってみてホテルに帰り、ドアマンに車をお願いする。


霧島は楽しかったが疲れたなと感じていたため、ホテルのスパでマッサージを受けることにした。

最終の受付の時間は知らなかったが、ギリギリで間に合ったため良しとした。


全身の疲れを癒してもらい、施術用のベッドと一体化するかと思ったところで時間が来てマッサージが終了した。


なんとなく今日はカジノに行く気分になれなかったので、部屋でディナーをとることにした。

あいかわらずの素晴らしいディナーで霧島は大満足だった。


霧島は、そろそろ帰る日程を決めなければならないなと思いエマに連絡した。


「エマ、そろそろ帰ろうかと思うんだけど、飛行機ある?」



「無いです。


なので会社のカードを使って戻ってきてください。」


「了解。


じゃあ日本に途中寄るから来週くらいに帰るね。

詳しい日にちはまたメールで。」


「かしこまりました。


もしコートダジュールまで車で行かれるのでしたら、車は空港に乗り捨てていただいて構いませんので。後ほどスタッフが回収いたします。」


「はーい。」

とりあえず霧島は明日の便で日本に帰り、マカオで過ごすのに必要なものを日本に取りに帰ることにした。


航空券はコンシェルジュに連絡して15時過ぎにコートダジュール国際空港発、ロンドン・ヒースロー空港経由日本行きのファーストクラスチケットを取ってもらった。

ヒースローから羽田、羽田から伊丹の航空会社はもちろんANAだ。

ヒースローまではブリティッシュエアウェイズにきまった。



明日バタバタするの嫌だな


もう荷造りしとくか。


霧島はホテルのスタッフに、次回また来るのでタキシードと靴を預かってほしいと伝えると、快く承ってくれた。


そうして霧島は諸々の荷物をスーツケースとバーキンに詰め終え、荷造りを完了した。


そこで霧島は大事なことを思い出した。関税である。霧島は今手持ちに多額の現金があるので、関税での申告がめんどくさいと思い、すぐにカジノに向かった。


霧島が思いついたのは、カジノでチップをできるだけ交換して、それを預けて帰るということだ。


結局、霧島は手持ちには2万ユーロだけ残し、残りを全部預け入れた。

やれやれ、と思いまた部屋に帰る。


とりあえず明日の準備は完了だな。


霧島は準備も終わったため、部屋でゆっくりとしていると、コンシェルジュが部屋まで印刷したチケットを持ってきてくれた。


霧島はありがとうと伝え、チップを支払う。

航空券の運賃は部屋付けにしといてくださいと頼むと、笑顔で了承された。


日本に帰るのかぁ…


嫌だなぁ…。


なんとなく、霧島の心はブルーだった。

「モナコの居心地が良すぎる」とは霧島の談である。


まぁ日本でもちょっとゆっくりしようかなと、霧島は思い、風呂に入り眠る。


フロントには9時には朝食を持って来るがてら起こしてくださいと伝えておいた。

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