表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/124

39


「こちらは真鯵と夏野菜のタブーレでございます」



ギャルソンに料理を持ってきてもらった霧島は内心で呟いた


タブーレって何……?



「このタブーレ美味しそう!」


え、タブーレわかんの?

「うん、これはいいタブーレ。」

いいタブーレってもうわけがわからないなと、霧島は思いつつ会話をしていた。



さっきはギャルソンが魚介のカクテル〜海水のエキュム〜とかいうやつを持ってきたし。もうエキュムってなんなの…?



「このタブーレもなんかエキュムっぽくていいね。」



「あきらくん、エキュムっていう語感が気に入っただけでしょ?

まぁクスクスもエキュムっぽいとはいえなくもないけど。」


ひとみに笑われてしまった。

クスクスはわかるぞ!このパスタっぽいつぶつぶのやつでしょ? エキュムってつぶつぶの何かなのか…?


「まぁ、そういう考え方もできるよね。」


霧島は内心で冷や汗をかきまくっていた。

自分の知らないものが出てきすぎるのだ。

フランスは魔境なのだろうか?と本気で考えていた霧島だった。



2人は満足して (霧島が満足したとは思えないが)部屋に帰ろうと席を立つ。



部屋に帰る前にすれ違った従業員に、今日は花火が見れますよ!と教えていただくことができ、霧島とひとみは花火を見に行くことにした。


ホテルのスタッフが宿泊客専用の観覧スペースまで送ってくれるとのことで、2人はそのサービスを利用することにした。


ホテルのスタッフいわく、熱海海上花火大会は宿泊客にも人気で、しかも四季を通じて花火大会をしているとのこと。


霧島は珍しいななどと思いながら花火に思いを馳せた。



なかなか大きな花火大会のようで、会場は大賑わいだった。



花火が始まると大きな音ともに大輪の花が夜空に咲く。


月並みな表現ではあるが、霧島は、綺麗だなぁと思っていた。


ふと横を見るとひとみの顔がある。


夜空の花火に照らされるひとみの顔を見ているとひとみが、自分をじっと見つめる霧島に気づいた。


「せっかく花火行くなら浴衣きてくればよかったね。」


そう言って、子供のようにあどけなく笑うひとみを見て霧島は、ごちそうさまです。と感じていた。


花火大会も終わり、観客も家路に着きだしたころ、ホテルの車で2人は帰り、部屋に戻った。


「いやぁ、すごかったねぇ!

なんか夏らしいこと今日で全部済ませた気がする笑」


そう言って嬉しそうなひとみを見て霧島は瞳と旅行に来ることができてよかったと心から感謝をしていた。



「本当にそうだな!今まで生きてきた中で一番心地よい充実感を感じられたかも。」


「ね!

ところで、あきらくん明日の予定は?」


「あしたはちょっと足を伸ばして東京まで行ってお買い物です!」


結城「了解!」


2人は心地よい充実感に包まれて2日目を終えた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ