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楽しい時間は早く過ぎるもので、あとはデザートを残すのみとなったところで、2人の会話は恋の話になっていた。



「ひとみ嬢って美人だしモテるでしょ。なんで誰とも付き合わないの?」


「そりゃ心に決めた人がいるからよ笑」


「それって俺知ってる人?笑」


「まぁ、そうだろうねぇ笑

てか、私のことより、霧島くんはなんで誰とも付き合ってないのよ笑」


「今露骨に話逸らしたよね、まぁいいけど!笑

自分は、最近プライベート忙しかったし、彼女と別れたからすぐに誰かと付き合う気にもならなかったし。

なにより話が合う可愛い子が一緒にご飯食べてくれるから女には困ってなかったからかな〜」


「え、可愛いって私のこと?

いやぁ、周知の事実ではあるけど、改めていわれると照れるなぁ。笑」


「アホか笑

まぁそんな感じよ。で、結局気になる人って誰なん?教えて!笑」



「結局そこに話戻るのね笑

まぁ、ヒントを出すなら〜

私男の人と2人でご飯って普通行かないんだよね。

って感じかな。」


「ぬかしおる。笑」


ふざけ一切なしの結城の顔が霧島の顔を覗いている。


「え。まじ?」



「まぁ言っちゃったから言うけど。まじよ。

大まじ。大学入って2人でご飯行ってるの霧島くんだけ。」


「え、あ、え?あの、え?あっとー、え?」

霧島は結城の返答を聞き取り乱した。


「だれかわかったよね?最近教授たちからの覚えもめでたい頭の良い霧島くん。」


霧島は恐る恐る尋ねる。

「わ、私ですか?」


「やっと気付いたかね、霧島くん。年度変わって何回も隣の席座ってちょこちょこ会話してたのに全然気づかないよね君。どうせ最近仲良くなったとか思ってたんでしょ?」


「すいません…結城さん…」


「で?どうなのよ?こんないい女にここまで言わせてなんの返事もなしかね?え?霧島くんよぉ?」


結城ひとみ嬢に発破をかけられた霧島は腹をくくり、こう切り出した。

「あのー、俺と付き合ってください。」



「その、あのーっていうのがいらない。もう一回笑」

ひとみ嬢は、霧島に何度もリテイクを要求して、5回目くらいの告白でOKをもらうことができた。


「ありがとう!笑

でも、ひとみちゃんなんで俺のこと気になってたの?」



「顔は優しそうであればどうでもいいんだけどさ。清潔感あるし、背高いし、服装も私好みだったんだよね、まず。

でも他の男子みたいにがっついてこないし、私アプローチかけても目もくれないし、もうそうなったら意地だよね。

こう見えていい女の自信あったし。

でもそうなるともう手遅れよ。気づいたら目で追ってるし、霧島くんのこといっつも考えてるし。」


予想外の高評価に霧島は驚き、

「いやありがたいことで。

こんないい女の代表みたいなひとみちゃんに目をかけてもらえるなんて…

不肖霧島、感涙の涙にむせぶの巻……。」

上がったテンションでよくわからないことをつぶやく。


「何言ってんだか…笑

まぁでも、これから恋人同士として、よろしくね?笑」


「もちろん!こちらこそどうぞよろしくお願いします。」



こうして晴れて恋人同士になった2人だったが、いわ○での会計は、


恋人になったことだし。


と全額霧島が出そうとすると、絶対に半額は出すと、ひとみが譲らず、結局霧島が多めに出す割り勘ということになった。


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