第八話 平和は突如として壊される
不定期連載第八話更新しました!
PVも安定してきて嬉しい限りです!
これからもこの作品をよろしくお願いします!
更に一ヶ月経ってこの世界に来て二ヶ月。
俺も騎士達との模擬戦に参加したりして着々と戦う準備をしてきていた。
今のステータスがこれだ。
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名前:新羅零
性別:男
種族:人族
職業:???
スキル:鑑定?? 会話力向上 剣術Lv2 無属性魔法Lv2 記憶力向上
ユニークスキル:
称号:フレイヤの加護を受けし者 異世界からの救世主
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剣術、無属性魔法のレベルが一つ上がり、更に新しいスキルの記憶力向上を覚えた。
これは図書室で本を読んでるうちに覚えたものだ。
おかげで色々と読んでも忘れないようになって便利だ。
ちなみにこの一ヶ月も前までと同じように過ごしてきた。
つまり、平和そのものである。
俺はそんな平和な中で過ごしてきたおかげで少し気が緩んでいたのかもしれない。
そんな折に王城にいきなり急報が飛んできた。
「報告します!王都より北に1キロ程の地点にあるダンジョンで魔物大量発生が発生しました!このままでは一時間ほどで王都に魔物の軍団が押し寄せてしまうようです!冒険者ギルドにも要請してありますが至急騎士団にはダンジョンに向かって欲しいとの事です!」
「ついに来たか…わかった!報告ご苦労。後は我ら王選騎士団と冒険者達にに任せておけ!皆、聞いたな!ついに我らの出番がやってきた!行くぞ!王都の平和を守るために我らが魔物を食い止める!」
「「「「「「「「うおぉぉぉおおお!!!!!!」」」」」」」」」
平和は突如として壊される。
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その頃、王都の冒険者ギルドでは…
「おい!お前ら緊急クエストだ!冒険者ランクC以上のやつは集まれ!魔物大量発生が発生しやがった!これから王選騎士団と共に北上し、殲滅作戦を行う!噂の勇者達もこの作戦に参加するらしい!そして報酬は倒した魔物を全員で山分けだ!!!!」
「よっしゃー!!!やってやるぜ!」
「まじかよ…魔物大量発生なんて早々起こらないと思っていたのな。だがこれはチャンスでもある。ここで自分たちの名を上げるんだ!そうだろ?みんな!」
「そりゃそうだ!ここで活躍して彼女の一人でも作ってやろうぜ!!!」
「おいおい、それはお前には無理だろ」
「言ったな、この野郎!なら俺に彼女できたら土下座しやがれ!」
ハッハッハッハッ!!!
なんとも和気あいあいとした空間であった。
「よし!作戦開始は30分後。それまでに各自準備をしておけよ!」
「「「「「「「「おう!!!!」」」」」」」」
だが、彼らは知らない。
この魔物大量発生は後に悪魔の行進と呼ばれるほどとんでもないものであったということを。
そして、勇者と呼ばれる者の強さ、そして弱さを…
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「全員、準備はいいな!!!」
30分後、俺達は王都とダンジョンの直線上にある新緑の草原へとやってきた。
そこで魔物共を殲滅するのだ。
「今回集まった有志は我ら王選騎士団のメンバー40人と冒険者達35人、そして勇者5人を含めた80人での戦闘となる。そこで今から魔法部隊と前衛部隊に分かれてもらうので迅速に行え!前衛部隊は俺の前に、魔法部隊はギルド長の前に集まれ!」
俺は前衛部隊となるべく団長の前に立った。
他の勇者は半々に分かれている。
もちろんあの俺様勇者はこちら、前衛部隊だ。
案の定やつには絡まれる。
「おい、お前ちゃんと戦えんのかぁ?なんなら俺がサポートに回ってやるぜ?それともお前が俺の盾になってくれるってか?はっはっ!結構なことだぜ!」
俺はこいつの言うことは無視して団長の言葉を聞くことにした。
「今回は俺が大隊長となり指揮を執る!五人一組となってくれ!」
とりあえず俺はこっちに来いとうるさい勇者は放っておいて冒険者と組むことにした。
「すまん、俺もここに入れてもらえないか?」
「ああ、もちろんいいぜ!俺の名前はグレン・アーギスだ!職業は剣士。よろしくな!」
「手前は木野椿と申す。職業は侍でござる」
「俺はユーリ・カイン。職業は拳闘士。よろしく」
「私はアイリス・フォールン。職業は魔剣士。よろしくね」
「俺は新羅零。職業は…申し訳ないが言えない。とりあえず剣を使って戦う。よろしく頼む」
「気にすんな!職業を言わないやつなんてごまんといるからな!」
「そう言ってもらえると助かる」
「よし!五人一組が揃ったな!これより作戦を説明する!」
団長の作戦が全員に伝えられる。
簡単に言えば前衛部隊は魔法部隊に敵を近づけさせない。
それから魔法部隊が広範囲の攻撃魔法で敵を殲滅。
単純で最も効率がいい方法だろう。
これまでの魔物大量発生も大抵このやり方で凌いでるみたいだからな(もちろん図書室の本からの情報だ)。
「魔物達が見えてきたぞ!総員!戦闘準備!」
俺達は武器を構える。
これだけの面子が揃っていれば早々やられることは無いはずだが油断はいけない。
油断禁物。
どんな状況であろうと油断に足を掬われて負けるやつもごまんといる。
俺はついに始まる初戦闘に若干の恐怖を抱きながら興奮が隠せないでいた。
油断禁物と言ってながらこの時点で俺は油断していた。
このメンバーなら早々負けない。
そう思っていたことこそが油断。
一度そう思ってしまうと負けるなんてことは考えない。
それに気づかされるのはこの魔物大量発生が佳境に差し掛かった時であった。
ここまで読んで下さりありがとうございました!
ついに脅かされる平和。
迫る脅威に零はどのようにして立ち向かっていくのか。
感想、評価、ブクマ等して頂けるとありがたいです!
特にこの作品は即席なのでミスのご指摘などはどしどし送ってください!
それでは、また次回お会いしましょう!