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第四話 他の勇者に厄介事に巻き込まれる

 ストーリーを考えるのはやはり難しいものですね。


 感想、評価、ブクマ等してくれると嬉しいです!


 それでは、第四話どうぞ!

「結局何だったんだろうな、あの声は」


 そう言って招かれた部屋を見渡してみた。

 部屋には豪華なベッド(天幕付きって言うのか?)やかいかにも高そうな置物、ふかふかそうなソファなど高級とはこのことを言うのだと言わんばかりに色々置いてあった。


「とりあえず今は色々あって疲れてるしベッドに寝転ぶとするか」


 ベッドの上に寝転ぶと疲れていたのかすぐに睡魔に誘われ、夢の中へと落ちていった。


 ---------------------------------------


「ん…ここは?」


 目が覚めるとまたあの真っ白な空間にいた。

 だが前回と違う点は最初から神殿のところにいるということだ。


 (てことはフレイヤ様がいるのかな?)


 そう思って周りを見渡してみた。

 すると案の定前と同じく神殿の中心に位置するであろう場所にあるソファの上にいた。

 俺はフレイヤ様に挨拶をと思い近づいていく。


「一日ぶりですね、フレイヤ様」


「ん…あ、あれ?零君?なんでここに…」


「いや、向こうでベッドに寝転んでたらいつの間にか寝ちゃってて起きたらまたここにいたんですよね」


「あー、多分加護のせいかもしれないわね」


「フレイヤ様の加護のせい?」


「ええ、私があげた加護には色々効果があるんだけどその中の一つに私との意思疎通、交信というのがあってね。多分それで共鳴しちゃったのかも」


「何と共鳴したんですか?」


「それはもちろん私のあなたに会いた…って何を言わせるのよ!」


 バシッ!!!


 俺はフレイヤ様に思いっきりビンタされて宙を舞った。

 フレイヤ様…力強すぎるよ…。

 そう感じて地面に倒れた。


「痛てて…」


「ごごごごめんなさい!私ったらつい力が入りすぎちゃって!」


「い、いえ大丈夫です。それよりフレイヤ様に会えたのならちょうど聞きたいことがあったんです」


「何かしら?」


「実はなんですけど…」


 そう言って自分のステータスのことや向こうで聴いた謎の声など昨日あったことを話してみた。


「うーん…天照が言ってたのだから必ず素質はあるだろうしね…職業が勇者じゃないのも気になるけどその声って言うのが一番気になる所よね」


「なんか気味が悪くて…」


「そうよね…うーん、ごめんなさい。今はちょっと分からないわ。ただ一つ言えることはあなたには確かに才能はないのかもしれないけど素質はある。だからそれを開花させることが出来ればとんでもなく強くなれるかもしれないわね」


「素質…」


「ええ、もしかしたらその声が聴こえるのもあなたの何かしらの力なのかもしれないわね。ごめんなさい、今私が言えるのはここまでよ」


「いえ!大分参考になりました!ありがとうございます!」


「ふふっ、どういたしまして。また天照にあなたのことを聞いておくとしましょうか。何か分かったらまたここに呼んであげるから」


「分かりました!」


「それじゃあまたね。零君!」


「さようなら!」


 そう言って俺は歩き出した。


 …あれ?

 俺ここからどうやったら戻れるんだ?

 そう思った瞬間俺の意識は遠のいていった。


 ---------------------------------------


 ピーヒョロロ、ピーヒョロロー


「ん…あれ?ベッド上だ」


 何かの鳥の声と同時に起きた俺はいつの間にかベッドの上にいた。

 もしかしたら向こうに行ってるのは夢の中で俺が起きるのと同時に意識がここに戻ってくるのかもしれない。

 そう結論づけた俺に今度はドアをノックする音が聞こえた。


「勇者様、朝食のご用意が出来ました。食堂の方へいらっしゃってください」


「分かりました」


 異世界での朝食か…

 どんなものがあるんだろうか。

 グロテスクなものがなければいいが…


「…あれ?食堂ってどこだ?」


 なんか最近「あれ?」って言うこと増えたな。

 最近不思議なことばかりだがあれあれ言うのも何だか気持ち悪いから自重しないと。

 城内にいるメイドさんや執事さんに道を聞き、何とか食堂に着いた。


「まじかよ…豪華すぎないか?」


 そこには色とりどりの果物、野菜、それに美味そうなお肉などなどよりどりみどりの朝食があった。

 ビュッフェ形式になっていて好きなように色々取って席に座って食べればいいらしい。

 というわけで俺も色々取ってきた。

 と言っても果物を全種類だけなんだが。

 俺は今までヒキニートをやってきてたからお腹に優しいものを食べないと多分死ぬ。


「うん、美味い!異世界の食べ物ってことで結構緊張してたけど全然イケるな!」


 想像していたよりも果物が美味しく、ついおかわりをしてしまうほどだった。

 そうやって果物をもぐもぐ食べていると入口の方から四人の男女のメンバーがやってきた。


「おはようございます!勇者様!」


「「「「「「「「「「「おはようございます」」」」」」」」」」」


「うっす」


「おはようございます」


「おっはよー!」


「…おはようございます」


 なんとその四人は勇者だった。

 なんか、俺なんかと違って美男美女が揃ってるな。

 上から男、男、女、女である。

 礼儀正しそうなやつもいれば元気っ子もいるしなんか寡黙っていう感じの人もいる。

 スキルもいいの持ってそうな感じだな…

 そんなことを思っていると勇者のうちの男の一人に話しかけられた。


「おい!お前、新しく勇者として召喚されたらしいな。ただ職業に勇者がなかったとかいう話を聞いたんだがまじかよ?」


「…ああ、まじだよ。ていうか君誰だい?」


「ああ?俺のこと知らねえのか?仕方ねえな、名乗ってやる。俺の名前は天城真(てんじょうまこと)。歴代でも逸材と呼ばれる最強の勇者だ」


 こいつは無視しよう。

 なんだかとてつもなくめんどくさそうだ。


「一応俺達も名乗っておこう。俺の名前は柊紅(ひいらぎくれない)。紅とでも呼んでくれ」


「私は四条芽衣(よじょうめい)。芽衣って呼んでねー」


「…私は天童飛鳥(てんどうあすか)。飛鳥ってみんなは呼ぶ…」


「そうか、よろしくな三人とも。俺の名前は新羅零。零とでも気軽に呼んでくれたらいい。それじゃあ俺は部屋に戻るわ」


 そう言ってその場を立ち去ろうとした。

 厄介事に巻き込まれるのはごめんだからだ。

 だが、この勇者様はそれを許してはくれない。


「てめえ!俺様を無視しやがって…!どこに行こうとしてやがる!」


「どこって…さっきも言ったように自室だが?」


「その前にやることがあるだろうが!」


「やること?」


「勇者内の序列決めだよ!」


 勇者内の序列決め。

 つまり誰がトップで下を命令するか決めようってことか。

 で、恐らくのこいつがこのメンバーのトップなんだろう。


「おい!早くステータスを見せやがれ」


「…はあ…わかったよ」


 そう言って俺はこの自称最強勇者様にステータスを見せた。

 するとこの勇者様は笑い出して


「ははははは!!こいつは傑作だ!ほんとに職業勇者じゃない!おい!お前らも見てみろよ!」


 (こうなることは大体わかってたんだがな…)


 そう言って勇者達は俺のステータスを見ていた。

 全員思い思いに俺のステータスを見ているようだがそれぞれで見て取れる感情が違ってくる。

 するとそこでまた声が頭の中に響いてきた。


 (やっぱり俺様が最強だな。こいつらのトップは俺だ!つまり俺の命令には逆らえない。なら何をしても構わんよな!もしかしたらこいつが俺よりも強い可能性が少しはあったがそれももうない。ならあの計画も実行に移してもいいかもしれないな。この女子共を俺に惚れさせて汚すための計画を…)


 (ふーん…ほんとに勇者じゃないんだ。まあこいつも真に従うしかないようなやつなんだろうね。)


 (うっわー、職業???って。しかもスキルに「鑑定??」でも文字化けするなんてありえないっしょ。それに会話力向上(コミュニケーション)とかもしかしてこいつ元ヒキニートなのかも?)


 (…もしかしてこのスキル…)


 ((((新しく召喚されたやつはほんとに勇者じゃないのか…なんでこんなやつが…))))


「う…」


 頭痛で倒れそうになるが何とかこらえる。


「もう、いいだろう。さっさと、部屋に、戻してくれないか?」


「ああ、いいだろう。だがこれからはお前は俺の言いなりだ。分かってるよな?お前が俺らの中で最弱。つまり俺らの命令には従うべきなんだよ」


「…」


 何も答えずに俺は食堂から出ていく。

 何とかおぼつかない足取りで部屋に向かうがまだ頭痛が残っている。


 (くそ!なんなんだよ、この声が聴こえる現象は!まだ部屋まで大分距離があるのに…やば、い…頭痛が酷すぎて、意識が…)


 俺は道半ばにして倒れてしまった。

 最後に目にしたのは遠くに見えたドレスを纏ったブロンドのロングヘアの綺麗な女性だった。

 ここまで読んで下さってありがとうございます!


 これからも不定期連載ながら頑張っていきますのでどうぞよろしくお願いします!


 感想、評価、ブクマ、アドバイス、ミスのご指摘などして頂けるとなおありがたいです!

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