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第三話 勇者としてどころかこの世界で最弱なことが発覚

 文才が欲しい。

 ただ、ひたすらにそう思います。


 自分でも気づかないようなミスがあるかもしれませんのでそういったミスを見つけた場合は感想などに書いていただけるとありがたいです!(もちろんこの小説の感想も書いていただけたら嬉しいです!)


 評価とかもしてくれると嬉しいです!


 それでは本編どうぞ!

 ようやく光が収まってきて視界が開けてきた。

 どうやら転移に成功したようだ。

 そして目の前には何人かの騎士らしき人物と高貴な雰囲気を漂わせている女の子が一人。


「お待ちしておりました!勇者様!」


 目の前に来た女の子が歓迎してくれているようだ。


「あなたは?」


「私はこの国の第三王女、ルミエール・オラシオンでございます」


 やはり王女様だったのか。


「俺は新羅零。零とでも呼んでください」


「分かりました。それでは零様、と」


「様はいらないんだけどなあ」


「いえいえ、勇者様であられるあなたに零などと気安く呼べるはずもありませんわ」


 ふむ…なかなか好感がもてるな。

 大抵こういう場合は王女様とかはふんぞり返ってるイメージがあるのだが、この王女様はきちんと相手を敬えるようだ。

 そしてやはり何故か俺のコミュニケーション能力が上がっている。


 と、そんな無駄なことを考えていたのだが突然何かが頭の中に流れ込んできた。


 (ちっ、何でこんなぱっとしない平凡な男なんかに私が下にでなければならないんだ。勇者じゃなかったらこんな男なんか即この城から追い出しているのに)


「い、一体なんなんだ!?」


「あら?どうかされましたか?」


 もうあんな声は聴こえては来なかった。


「い、いえ。ご心配をおかけしました。大丈夫です」


「そうですか…いきなり転移してこられて疲れているのでしょう。今日はゆっくりお休みになってくださいな」


 そう言って彼女は俺に微笑んでこの部屋から去っていった。


 (さっきの声は何だったんだろうか。まさかあの王女様が言ったのか?…いや、それは無い。それならちゃんと声が聞こえてくるはずだし。それにあんな人の良さそうな王女様があんなこと言うはずないもんな)


「勇者様、どうされましたか?」


 騎士の中の一人が話しかけてきた。


「いえ、少し考え事をしていただけなので大丈夫です」


「そうですか、それでは勇者様のお部屋に行く前にステータスを確認させてもらってもよろしいでしょうか?」


 やはりステータスはあるみたいだ。

 フレイヤ様は俺に才能があるから勇者として転移してもらったと言っていたから少しは期待が持てるのかな?


「ちなみにですね、一般人の平均的なステータスはこちらで、勇者としての平均的なステータスはこちらになります」


 と言って騎士の人から紙をもらって数値を見てみた。

 まず、一般人のステータスを見てみると


 --------------------------------------


 (例)村人(男)の場合

 名前:

 性別:男

 種族:人族

 職業:村人

 スキル:

 称号:


 --------------------------------------


 こんな感じであるようだ。

 補足説明を聞くと村人のような人はスキルなどはほとんど持ってないらしい。

 スキルとは大抵何かを極めていくにあたって途中で成長、もしくは技能が上がりやすくなっていく補助のような存在らしい。

 まあスキルがあるのとないのでは決定的な差が出来るらしいが。

 そして称号。

 これは偉業を成し遂げることによって取得したり人を殺してしまったりした時に犯罪の確認などに使われるらしい。


 そしてこれが勇者のパターンだ。


 --------------------------------------


 (例)勇者(男)の場合

 名前:

 性別:男

 種族:人族

 職業:勇者

 スキル:剣術(など)

 ユニークスキル:聖剣使い(など)

 称号:異世界からの救世主


 --------------------------------------


 スキルは何かしらが必ず一つ付いてくるらしい。

 これが例えば魔法に関するものだったり聖剣使いのような特別な素質であったり。

 だが、勇者や特別な素質を持つものにはユニークスキルというその人にしか持てない唯一無二のスキルもあるらしい。

 勇者はそのユニークスキルが付く可能性が高いらしい。

 そして称号の「異世界からの救世主」は勇者召喚として転移してきた者には必ず付いているらしい。

 まあそりゃそうだよな。

 異世界を救ってくれと言われて転移してきてるんだからこれは当たり前だな。


「それでは、勇者様のステータスをご確認させていただきます。ステータスオープンと唱えていただければ目の前にステータスが浮かびますので」


「分かりました。ステータスオープン!」


 ついに俺のステータスが明らかになる。


 ---------------------------------------


 名前:新羅零

 性別:男

 種族:人族

 職業:???

 スキル:鑑定?? 会話力向上コミュニケーション

 称号:フレイヤの加護を受けし者 異世界からの救世主


 ---------------------------------------


 …あれ?俺って勇者じゃないの?

 ていうか職業わかんねえじゃん。

 スキルは…鑑定??ってなんだ?

 あ、会話力向上がある。

 これのおかげで俺は今ちゃんと話せてるのか。

 それに加護を受けし者って称号があるな。

 フレイヤ様の加護か…中々嬉しいものがある。


 …なんだかめちゃくちゃステータスについての感想を語るな、俺。


「ステータスは見れましたか?」


「ま、まあ一応」


「それでは拝見させてもらってもよろしいでしょうか?」


「ど、どうぞ」


 そう言って俺はステータスを騎士達の方に向けた。

 騎士達が俺のステータスを覗き込んでいるがやはり驚きを隠せないようだ。

 何せ職業が勇者じゃなくてさらにレベル0だからな。

 ただ、異世界からの救世主があるってことは確かに勇者召喚されて転移してきたってことだから余計に混乱しているのだろう。

 騎士達がこそこそ俺に聞こえないように話している。


 その時、また頭に流れ込んでくる声が聴こえた。


 (おいおい、こいつ勇者じゃないのかよ。こんなこと今までなかったのに…だがこれを見る限り一般人なんかよりも弱いんじゃないか?)


 (鑑定の後に??が付いてるのは気になるが恐らく鑑定のレベルが文字化けしてるだけだろうしな。そもそも鑑定ってどんな奴でも取れるスキルだし。それに会話力向上(コミュニケーション)なんてスキル必要なのか?まじで弱いんじゃないかこいつ)


 (こんなやつが勇者?こんなのその辺にいるただの市民の方が強いんじゃないか?)


 と、ここまで聴こえてまた聴こえなくなった。

 今度は前に聴いた声とは違うし、更に三人の声が聞こえた。

 一体なんなんだ、この声は。


「と、とにかく今日お休みになられる部屋へとお連れしますので、付いてきてください」


「分かりました」


 そして俺は転移してきた部屋から出ていった。

 騎士の人について行く途中で俺は聴こえていた声について考えていた。


 (やっぱり、あの声が王女様と今目の前にいる騎士達の声にそっくりなんだよな…でも、そんなことあるはずないし…それにあの声を信じるなら俺ってこの世界で最弱なのか。素質があるっていう話はどうなったんだ?くそ!考えても分からないことだらけだ)









 異世界での生活はいきなりの波乱を迎えそうだった。

 この先俺の勇者?としての人生はどうなるのか不安で仕方がなかった。

 不定期連載第三話でした。


 不定期にしては真面目に書いてると思っている自分ですw


 零君はこれからどのような生活を送っていくのでしょうか。


 前書きにもありますが、感想、評価等して頂けるとありがたいです!


 それでは、また次回お会いしましょう!

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