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琴座の姫 転校生ライバル現る③ 衝撃の結末

部員たちから「女神」や「琴座の姫」と噂される彼女が部室に足を踏み入れた瞬間、背後から放たれる神々しいオーラに、姫子の背筋が凍りついた。


彼女と目が合った瞬間、その絶対的な扱われ方の違いに姫子は言葉を失った。


私はさっきまで、部員のメガネたち相手に内心は彼らを見下しつつも、外面はオタク受けの良いあざと可愛いぶりっ子モードでにこやかに会話をしていた。しかし、きゃつは次元が違った。


きゃつは高級チェアに深々と腰掛け、両耳にはイヤホン、片手にはジュース、そして飴玉を加えながら、メガネたちの話に顔も合わせずに相槌を打っていたのだ。

会話はスマホからのメッセージで気怠そうに行われていた。


きゃつは部員たちを見てすらいなかった。それでも、メガネたちは彼女をまるで王女様のように扱い、可憐な装飾をあしらったガラスの装飾品を取り扱うかのように丁寧に接していた。


メガネたちは、そんなきゃつから指名でメッセージが来る度に、まるで豚のようにブヒブヒと鼻息を荒くしながら、そのメッセージを何度も見返し、歓喜の声を上げるのだった。



私はそんな彼女が生み出す化け物じみた規格外なオーラに激しく動揺されつつも、きゃつとサークル以外の講義で同じ教室になる可能性を危惧して、一応挨拶は交わしておくことにした。

「わ、私は二年の家具屋姫子です」


きゃつ

「……」


姫子

(何こいつ、私を無視してる訳!?

コイツのペースに負けては駄目よ、姫子。

いい、姫子?あなたは出来る子、出来る子なんだから)

「ええっと、先日から体験入部としてお邪魔させてもらいました。

まだどのサークルに入るか決めてはいませんが、先輩とはこれから何かのご縁でお世話になるかもしれません

そのときはよろしくお願いします」

きゃつはクズでも鬼じゃないんんだし、流石にここまで言えば……)


きゃつ

「……」


姫子

(鬼だったー!

何よこのクズ。同じ鬼でも性格がてめえとは月と鼻くそくらいに違う禰豆子様に五体投地どげざして謝りやがれ!)

「どころで、先輩のことは何てお呼びすばいいですか?」


きゃつ

「ん!?

んん」


姫子

「え?」


きゃつ

「んん、ん、んん?

んーん、ん、んん」

きゃつは飴を吐き出して口で直接言えば早いものを、わざわざジェスチャーで私に説明してくる。


姫子

「先輩、つまりこのLINIのQRコードに登録して、友達追加したらいいんですね?」


きゃつ

「んんんん、ん〜♪」


姫子

(何だよ、そのわかってくれたの?

よかったぁ〜♡

って顔は!

その舐め腐った笑顔みると、なんか無性にムカつくんだけど。

読者さん、コイツ一発殴ってもいいですか?)


きゃつ

「ん、ん」


姫子

(あー、めんどくせえ。口で喋ろや!)



LINIライニッ


姫子

「あ、メッセージ来た!」


きゃつ

『ごめん、スマホゲームに夢中で気づかなかった。

ごめんね、てへぺろ♡』


姫子

「って、今頃かいっ!!」


きゃつ

「ん?んん?」


姫子

(あ、しまった。素に口に出してしまった。

て言うか、私、こいつのペースに乗せられすぎ)


私はこの時覚悟を決めた。


バン!!

私は自分の座っている手前のテーブルを激しく叩くと、きゃつに向かって牙を向けた。


姫子

「なあ、先輩?

あんた、さっきからこっちが顔みて話してるのにその態度失礼すぎません!?」


きゃつ

「いや、これは……ごめんなさい」


きゃつはとうとう飴を吐き出し、

私に向けて口を開いた。


呆然とするきゃつや部員をよそに、

私はそそくさと荷物をまとめる。そして。


「さよなら!!」


私は一言わざと大きな声でそう言い残し、部室を後にした。


私を追ってくる者はいなかった。




そう言えば、きゃつの名前結局聞いてないな。

まあ、いいか。

あんな悪目立ちする奴なんてそうそういる訳ないし、

名前なんて聞かなくても大丈夫」

※この時の姫子はまだ知らない。

真智がサークルで見せる醜態と他所で見せる表の顔は全く違うのだ。


私はきゃつのLIN Iの登録を消そうと

ハンドバックを探る。


あれ?無い。


姫子

「な、何でー!?


私はまた、やってしまった。


「く、くっそ〜!

私のばかばかばか!!」


???

「姫子さんは馬鹿なんかじゃないよ。

そんな自分を責めたりしないで、ね?」


背後からまるで天使のような優しい声。

今私は背後から、乱れた呼吸に合わせ

ゆっくりと背中をさすられている。


姫子

「どこの誰かは存じ上げませんが、

こんな恥ずかしい姿をお見せしてすみません。

でも、そのように言ってもらえて私、少しだけ心が軽くなりました。

ありがとう、ございます♪」


私がそう言ってゆっくりと後ろを振り返ると、

そこにいたのは、紛れもない私の悩みの元凶、きゃつだった。


ニヤり


姫子

(やべーよこつい!!

私が振り返ったとき、一瞬すげえ怖い顔した!!!)

怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い。


真智

「姫子さん、今随分息が荒そうだけど大丈夫?」


姫子

「だ、大丈夫です」


真智

「本当に?

無理しちゃ駄目だよ」


姫子

「先輩、私のスマホ持ってきてくれてありがとうございます。

私は、この後、家で大事な用事があるんでこの変で失礼します」


私はなんとか理由をつけて先輩を振り切ると、

走り去るように家路についた。


「お嬢様、大丈夫ですか?」

私が急いで自室にかけ込み、部屋の鍵をかけると、心配した爺がドアをノックする。


現実世界でリアルにキングボンビーに取り憑かれるってきっとこう言う気持ちなんだわ。


私が暗くしんと静まり返った部屋の隅で頭をかかえてうずくまっていると、馴染みのある電子音がその静寂を切り裂いた。


LINIライニッ


私が無視すると、続けて何通も入ってくる。

私はとうとう観念してLIN Iの画面を立ち上げた。


そこには、先輩から私を心配する内容のメッセージがたくさん届いていた。


私は先輩からのアカウントをブロックすると、

該当のメッセージを全て選択削除した、

はずだった。


なのに。


LINIライニ


ありえないわ。

LIN Iは一台のスマホに対して一アカウントまでのはず。

じゃあ。先輩はパソコンやipad、サブのスマホなどに登録した別のアカウントからわたしにメッセージを送りつけてるって事……?


姫子

「い、嫌ぁああああああああ!!!!」



Q.

E.

D.


証明終了



※この物語はフィクションであり、

実際の真智の性格はこんなサイコパスな程ではありません。

たぶん。

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